【職種別】国家公務員試験(高卒)の難易度ランキング【合格率の推移】

国家公務員(高卒)の難易度ランキング
  • 高卒程度の国家公務員はどんな職種があるの?
  • 高卒程度の国家公務員の合格率(倍率)が知りたい。
  • 高卒程度の国家公務員の難易度ランキングは?

この疑問に回答します。

合格率(倍率)だけをみて難度を判断していませんか?

たとえ合格率が10%でも、ボーダーラインが3割ぐらいなら難度は低いです。逆に合格率50%でもボーダーラインが8割なら難度は高いと思います。

とはいえ、難度を判断するのに合格率ぐらいしかデータがないことも事実。

そこで今回は国家公務員試験(高卒程度)の難易度を合格率とボーダーラインの2データに基づいてランキング形式にして発表していきます!

本記事を読めば、国家公務員試験(高卒程度)の職種から具体的な難易度(合格倍率やボーダーライン)まで知れますよ。

これから対策をはじめるうえで必要なデータなので参考にしてください。

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【高卒程度】国家公務員採用試験とは?

国家公務員(高卒)とは?職種や試験日程

国家公務員とは、国の運営や業務にたずさわる公務員のことです。

地方公務員は採用された県や市町村のために尽力しますが、国家公務員は県を超えた全国的な業務を担っています

そのため、一つの地域に留まるのではなく、県を超えた転勤があります。

高卒で国家公務員になるには?

国家公務員になるには、人事院が行っている国家公務員採用試験に合格して内定をもらえればなれます。

試験区分は「大学卒業程度」と「高校卒業程度」に細分化されていますが、学歴要件ではないため年齢が適してれば大卒、高卒に関係なく受験可能です。

地方公務員とは?

市役所や県庁、警察官や消防官などは「地方公務員」と呼ばれています。

なお、学校の先生も地方公務員ですが、試験が公務員試験ではなく、教員採用試験というものを受ける必要があります。興味のある方は「教採ギルド」というサイトが詳しいので参考にしてみるといいですよ。

高卒でなれる主な国家公務員の種類

  • 事務系:国家一般職 / 税務職員 / 裁判所事務官
  • 公安系:刑務官 / 海上保安官 / 航空管制官 / 入国警備官 / 皇宮護衛官
  • 理工系:国家一般職(技術職) / 農業土木 / 林業

このように国家公務員には多くの職種があります。

仕事内容は職種によって様々なので、気になる職種があれば説明会に参加するなどして仕事内容を把握しましょう!

試験日程一覧

高卒程度の国家公務員試験の多くは9月に実施されています。

主な試験日は以下のとおり。

(2022年実施試験の日程)
5月15日海上保安学校学生(特別)
9月4日国家一般職(行政事務)
国家一般職(技術)
税務職員
9月18日刑務官
9月25日海上保安学校学生
皇宮護衛官
入国警備官
航空保安大学校学生
10月29日海上保安大学校学生

大学受験より3月ぐらい早く行われているため、早めに準備をはじめることが大切です。

【高卒程度】国家公務員試験の難易度ランキング

国家公務員(高卒)の難易度ランキング(合格率とボーダーラインから分析)

ここからは職種ごとに合格率(倍率)とボーダーラインから難易度ランキングをつけました。

上位にある職種ほど難度が高いことになります。

あなたの目指す・興味のある職種はどのぐらいの難度なのか把握して対策をはじめましょう!

1位 裁判所事務官

裁判所事務官は、各裁判所(高等裁判所や家庭裁判所など)に配属され、総務・会計などの事務作業をしたり、裁判所書記官の補助をしたりします。

過去10年間の合格率は平均3.4%で、国家公務員のなかでは1番低いです。

また、ボーダーラインは8割前後で推移していることからも難度は高いと言えるでしょう。

合格率(倍率)の推移

合格率(倍率)
20214.2%23.9
20204.3%23.1
20194.1%24.2
20183.9%25.3
20173.0%33.4
20162.2%44.6
20152.6%39.2
20143.8%26.0
20131.7%59.9
201210.6%9.4
合計3.4%29.1

2位 入国警備官

入国警備官は、全国の地方出入国在留管理局や入国管理センターなどにおいて、不法入国者の違反調査をしたり、退去強制令書を発行された外国人の誤送・送還などをしたりします。

過去10年間の合格率は平均13.6%で、国家公務員の中では3番目に低いです。

また、ボーダーラインは6割前後で推移していることからも難度は高いと言えるでしょう。

合格率(倍率)の推移

合格率(倍率)
20216.4%15.7
202029.2%3.4
201914.1%7.1
201823.3%4.3
20178.6%11.6
201617.4%5.7
201524.2%4.1
201410.1%9.9
20138.2%12.3
20125.3%19.0
平均13.6%7.3

関連記事入国警備官になるには?採用試験の難易度と対策のポイント5つを解説

3位 国家一般職(行政事務)

国家一般職は、各省庁や出先機関(検察庁や労働局など)で、庶務や経理などの一般事務を担います。実際の仕事内容は採用官庁によって様々なので、どんな局・省があるのか考えておくことが大切です。

過去10年間の合格率は全国平均19.4%で、国家公務員の中では5番目ですが、ボーダーラインは6割前後と高いため、3番目に難度が高いと言えるでしょう。

合格率(倍率)の推移

合格率(倍率)
202122.0%4.6
202020.3%4.9
201918.7%5.3
201823.1%4.3
201719.4%5.1
201617.6%5.7
201520.8%4.8
201415.7%6.4
201320.4%4.9
201212.3%8.1
平均19.4%5.2

詳しい試験情報や対策方法を下記記事で解説しています。

参考にしてください。

>>【対策法あり】国家一般職(高卒)の難易度を合格率や内容から解説!

4位 海上保安官(海上保安学校学生) 

海上保安学校学生は、海上保安官になるための学校です。採用後は鶴舞市の海上保安学校で各課程に分かれ、1年~2年の教育を受けたあと、各地区に配属されて海上保安業務を行います。

過去10年間の合格率は15.2%で、国家公務員の中では4番目に低いです。

また、ボーダーラインは5割前後となっています。

合格率(倍率)の推移

合格率(倍率)
202122.1%4.5
202024.2%4.1
201922.0%4.5
201821.3%4.7
201716.8%6.0
201613.2%7.6
201512.7%7.9
201413.8%7.3
201310.8%9.3
20127.3%13.8
平均15.2%6.6

詳しい試験情報や対策方法を下記記事で解説しています。

参考にしてください。

>>【対策法あり】海上保安学校学生の難易度は低いけど対策は難しい理由

5位 皇宮護衛官

皇宮護衛官は、皇居・御所の警備を行う天皇直辱の警察官です。天皇皇后両陛下はじめ、皇室の方々の護衛に従事します。

過去10年間の合格率は6%で、国家公務員の中では2番目の低さですが、ボーダーラインは4割前後と低いため総合的に見れば難度は高くありません。

合格率(倍率)
202110.9%9.2
20208.8%11.4
20199.7%10.3
20187.9%12.6
20174.2%23.8
20166.0%16.6
20154.9%20.5
20145.2%19.4
20138.3%12.0
20121.8%54.4
平均6.0%16.6

6位 税務職員

税務職員は、税務署などにおいて納税指導や相談、国税の徴収などを行う専門職です。大卒程度では国税専門官といいます。

過去10年間の合格率は全国平均21.8%で、国家公務員の中では7番目。ボーダーラインは5割~6割なので難度は普通といえるでしょう。

合格率(倍率)の推移

合格率(倍率)
202128.8%3.5
202027.0%3.7
201925.5%3.9
201821.4%4.7
201719.7%5.1
201621.0%4.8
201520.3%4.9
201421.9%4.6
201320.5%4.9
20128.3%12.1
平均21.8%4.6

詳しい試験情報や対策方法を下記記事で解説しています。

参考にしてください。

>>【結論】税務職員の難易度は低い!が対策は難しい理由【合格率の推移】

7位 航空管制官(航空保安大学校)

航空保安大学校は、航空管制官になるための学校です。採用後は、泉佐野市の大学校で2年間の教育を受け、全国各地の航空交通管制部や空港などで働きます。

過去10年間の合格率は平均22.8%で、国家公務員の中では8番目。ボーダーラインも4割程度なので、難度はそこまで高いとは言えません。

傾向を把握してしっかり対策すれば十分合格は可能と言えるでしょう。

合格率(倍率)の推移

合格率(倍率)
202145.0%2.2
202028.2%3.5
201930.0%3.3
201818.3%5.5
201717.9%5.6
201620.5%4.9
201520.8%4.8
201423.5%4.3
201325.1%4.0
201213.4%7.4
平均22.8%4.4

勉強法は以下の記事で解説しています!

関連記事【航空保安大学校】初心者でも簡単に勉強できる基礎能力の科目別攻略法!

8位 海上保安官(海上保安大学校)

海上保安大学校は、海上保安官の幹部になるための学校です。採用後は呉市の大学校で4年間の教育を受け、さらに半年ほど海上保安官としての指導を受けます。その後は各管区の海上保安部などに配属され仕事を行います。

過去10年間の合格率は、平均19.9%で国家公務員の中では5番目ですが、ボーダーラインは4割前後。

30歳まで受験できる海上保安学校とは違い、海上保安大学校は20歳までしか受験できないことからも難度は高くないと言えるでしょう。

合格率(倍率)の推移

合格率(倍率)
202134.0%2.9
202027.8%3.6
201921.2%4.7
201821.0%4.8
201718.5%5.4
201620.7%4.8
201517.2%5.8
201413.8%7.2
201312.7%7.9
201215.0%6.6
平均18.9%5.3

関連記事海上保安学校・大学校の倍率は低い?過去の推移を課程・試験別に解説

9位 刑務官

刑務官は、少年刑務所や拘置所で被収容者に対し、日常生活の指導や職業訓練指導などの指導を行ったり、刑務所の保安警備をしたりします。

過去10年間の合格率は25.4%と国家公務員の中では9番目に高く、ボーダーラインも4割前後で合格できることから難度は低いと言えるでしょう。

合格率(倍率)の推移

合格率(倍率)
202136.7%2.7
202031.0%3.2
201911.3%8.9
201836.7%2.7
201731.1%3.2
201629.7%3.4
201543.1%2.3
201431.3%3.2
201340.3%2.5
201214.3%7.0
平均25.4%3.9

詳しい試験情報や対策方法を下記記事で解説しています。

参考にしてください。

>>刑務官になるのは難しい?採用試験の難易度や合格率を徹底考察!

10位 国家一般職(技術職)

国家一般職(技術)は、各省庁や出先機関(税関や防衛相など)で、整備事業や機械・電気機器の整備などの技術的業務を行う国家公務員です。

過去10年間の合格率は、全国平均51.3%とかなり高く、ボーダーラインも3割ぐらいなのでかなり簡単です。

理系でなれる国家公務員は珍しいので、工業高校出身者などはねらい目と言えるでしょう。

合格率(倍率)の推移

合格率(倍率)
202158.9%1.7
202065.8%1.5
201959.1%1.7
201851.2%2.0
201742.3%2.4
201645.9%2.2
201546.8%2.1
201436.5%2.7
201350.6%2.0
201239.9%2.5
平均51.3%2.0

【高卒程度】国家公務員試験の難易度ランキングまとめ

国家公務員(高卒)の難易度まとめ

本記事は国家公務員採用試験(高卒)の難易度を合格率(倍率)とボーダーラインから分析していました。

再度、難易度ランキングをまとめておきます。

  1. 裁判所事務官
  2. 入国警備官
  3. 国家一般職(事務)
  4. 海上保安学校
  5. 皇宮護衛官
  6. 税務職員
  7. 航空保安大学校
  8. 海上保安大学校
  9. 刑務官
  10. 国家一般職(技術)

もちろんこの結果はあくまでも平均値を表したにすぎないため、どう感じるかは受験者によって変わります。

難易度が高くても、低くても合格するためにやることは同じなので、数字に振り回されないように準備してください。

今回は以上です。

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