【初心者向け】特別区三類(高卒)の対策ガイド!難易度や傾向を徹底解説

特別区三類の難易度
  • 特別区三類は難しいの?
  • 特別区三類はどんな試験なの?
  • 特別区三類に合格するには何をすればいい?

こんな悩みを解決します。

結論からいうと、特別区三類に合格するのは難しく、大半のひとが途中で挫折しているのが現実です。

とはいえ、傾向を理解して愚直ぐちょくに努力を続ければ独学でも十分に合格できます!中途半端に対策して途中で投げ出してしまうのはもったいないですよ。

そこで本記事では、「これから特別区職員を目指したい」「受験勉強を始めたばっかり」という人を対象に、特別区職員三類採用試験が難しい理由をまとめました。

試験傾向や対策ポイントも紹介しているので、ぜひ参考に受験勉強を始めてみてくださいね。

▼この記事を書いている人▼

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【結論】特別区三類採用試験に合格するのは難しい

特別区三類の難易度はけっして高くありません。難関大学や難関資格に受かる方が圧倒的に難しいです。

しかし、特別区三類に最終合格することは想像より難しい。その理由は以下の3つです。

理由①競争試験

競争試験というのは、採用人数が決まっていて、その人数に達するまで成績上位者から順に合格させる試験のことを指します。

これに対して、簿記や英検のような資格試験の場合は、70点以上といった合格基準が設定されていて、基本的には基準点を超えた人は全員合格することができます。

特別区三類が難しい理由
資格試験と違い高得点でも全員が合格できない

特別区三類は競争試験であるため、実力的には合格できるような人でも、ライバルたちが自分よりも成績が良ければ合格できないのですまた、資格試験の中には年に数回実施されるものもありますが、特別区三類は年に1回しかチャンスがありません。

合格できる人数が決まっていて受験チャンスも少ないため、難度は高いと言えるでしょう。

理由②試験科目が多い

特別区三類は、高校までにきちんと勉強してきた人からすれば、それほど難しいわけではありません。

それなのに多くの受験者が悩んでいるのは、試験科目が多いからです。

特別区三類の試験科目

分野科目
数的処理数的推理|判断推理|空間把握|資料解釈
文章理解現代文|英文
社会科学政治|経済|社会|倫理
人文科学日本史|世界史|地理|国語|英語
自然科学物理|化学|生物|地学

中学校から高校までに一度は学んだことのある科目ばかりだと思いますが、それをもう一回勉強しないといけないので…正直、キツイですね。

特別区三類の過去問は以下の記事でまとめています。参考にしてください。

理由③学力だけでは合格できない

賢い(頭がいい)だけでは特別区職員になれません。

あなたがこれまでに経験してきた入学試験(中学校・高校入試)や資格試験では、単純な学力だけが問われ、知識を詰め込んでいれば合格が狙えました。

しかし、特別区三類の選考で課される試験は筆記だけじゃないんですよ。

特別区三類の試験内容

  • 教養試験
  • 作文試験
  • 個人面接

特別区三類は『就職試験』でもあるため、公務員としての適性や人間性(コミュニケーション能力)も総合して評価されるのです。

単純に筆記の点数だけでは合格できないので、努力がそのまま結果に結びつかない難しさがあるんですよね。

より詳しい試験内容はこちら。

えもと

続いて、これから対策を始めるうえで大切な試験概要や傾向を紹介します。

特別区三類採用試験の概要と傾向

特別区職員採用試験とは、特別区(東京23区)の公務員候補者を選抜する試験のこと。

簡単に概要を説明します。

採用区分(受験資格)

平成13年4月2日から平成17年4月1日までに生まれた人

えもと

ちなみに22歳以降は一類区分を受験することになります。試験レベルは大卒程度だけど学歴は関係ないから受験可能です!

採用人数

2022年度は全体で136名程度の採用を予定しています。

区ごとの人数は以下のとおり。

千代田区若干名
中央区5名
港区7名
新宿区10名
文京区6名
台東区6名
墨田区若干名
江東区5名
品川区5名
目黒区5名
大田区10名
世田谷区13名
渋谷区若干名
中野区若干名
杉並区5名
豊島区若干名
北区5名
荒川区若干名
板橋区12名
練馬区5名
足立区6名
葛飾区10名
江戸川区7名
人厚組合
競馬組合
清掃組合若干名

合格率(倍率)

▼令和4年度(2022年実施)の倍率▼

  • 受験者数:2,561人
  • 合格者数:435人
  • 合格率:16.9%(5.9倍)

なお、過去の特別区三類の倍率は以下の記事でまとめているので、参考にしてください。

採用までの流れ(試験日程)

流れ日程
出願受付2022年6月23日~7月14日
一次試験2022年9月11日(日)
合格発表2022年10月21日(金)
二次試験2022年11月4日、7日の指定された日
最終合格2022年11月18日(金)
区の採用面接2022年11月〜
採用内定2022年11月〜
出典元:2022年度募集要項より作成
特別区の採用方法は少し特殊?
  1. 最終合格者は、採用候補者名簿に高点順に登載されます。
  2. 特別区人事委員会は、原則として採用候補者の希望区を考慮し、特別区等へ高点順に提示します。なお、希望者の集中等の状況によっては、希望どおりに提示できない場合があります。
  3. 提示を受けた特別区等は、面接を行い、その結果に基づいて採用候補者に内定を出します。
  4. 提示された特別区等で不選択になった場合は、欠員状況に応じて、再び他の特別区等へ提示します。ただし、欠員状況によっては提示されず、その結果採用されない場合もあります。

なお、名簿の有効期間は原則 1 年間です。

えもと

最終合格がゴールじゃなくて、その後に行われる区ごとの面接で内定をもらうのが真のゴールなのです。

試験内容

特別区職員三類採用試験は、筆記試験と人物試験の総合試験です。

一次選考教養試験(択一式の筆記試験)
作文試験(記述式の筆記試験)
二次選考面接試験(個人面接)

以上が、特別区三類の概要です。

特別区三類採用試験に合格するコツ

確実に合格する方法はありませんが、少しでも合格率を上げるコツならありますよ

それが以下の4つです。

スキマ時間を有効活用する

始めにこれを伝えておかなければいけません。

公務員試験でとにかく大切なことは、『時間は無限ではない』ということです。

じゃあ具体的にどうやって時間を捻出するの?というと、『スキマ時間を有効活用する』という結論に達します。

  • 通学時間
  • 学校での休み時間
  • 食事の前後
  • 入浴時間
  • 寝る前の10分間 など

すべてを使うのは難しくても、自分の生活スタイルに合わせてこの中のいくつかを取り入れるだけでも十分スキマ時間を活用できますよ。

たとえば1回20分のスキマ時間でも、1年で7,300分(約120時間)になります。これが1日の中で3回(朝、昼、夜)繰り返されるだけで、年間365時間も勉強できることになりますよね。

最終合格までに必要な勉強時間は500~600時間なので、スキマ時間だけでも6~7割ぐらいの勉強ができてしまうのです。

教養試験は安定して6割〜7割をとる

一次試験の合格者は、下記試験の合計点で決定します。

  • 教養試験
  • 作文試験

中でも教養試験の攻略が一次突破のカギです。試験科目の多さからわかるように、点が取れるまで時間がかかります。差もつきやすいです。

とはいえ、特別区三類のボーダーラインはそんなに高くなく、過去のデータから6割程度の得点があれば十分に合格できています。

なので、手を広げて高得点を目指すよりも安定して6割の点数を取れるように準備しておくことがポイント。

なお、特別区三類の勉強方法を以下の記事で解説しています。参考にしてください。

作文を軽視しない

作文は教養試験と違い独学では十分な対策ができません。

独学でできることは、

  • 過去問を見て傾向をつかむ
  • 参考書を読んで『書き方』を学ぶ
  • 時間を計って書く

くらいしかできないんですね。

十分じゃないの?と思ったかもしれませんが、作文は自力で答案を書く練習をしないと書けるようになりません。

そして、実際に書いた答案を学校の先生や予備校講師などに添削してもらうことでしか改善点(テーマのズレや誤字脱字、文法の誤りなど)に気づけないので、まったく十分じゃありません。

たとえるなら、Youtubeでホームランの打ち方を学び、懸命に素振りを重ねてもいきなり実践でホームランが打てないのと同じです。コーチからアドバイスをもらい修正と検証を繰り返すことで、なんとか打てるようになりますよね。

とくに特別区は作文の重要度が高いと言われているので、対策を後回しにすればするだけ合格から遠のいていくことは覚えておいてくださいね。

なお、特別区三類の作文試験を詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

面接対策を試験日の2ヵ月前から始める

特別区職員採用試験(3類高卒程度)の配点は非公表ですが、過去の受験者や他自治体のデータから面接試験が約半分を占めていることは簡単に推測できます。

どれだけ一次試験で人数を絞るといっても筆記試験の点数だけでは最終合格できませんし、今まで面接を受けたことのない初心者が合格基準に達するには、繰り返し練習する必要があるため、かなりの時間が必要です。

すでに面接でA、B評価をもらえる人なら一次試験が終わってからでも十分間に合うかもしれませんが、面接に自信を持てない人がマネすると確実に落ちてしまいます。

面接試験で評価を得るには準備が必要です。長所短所を考えたり、志望動機を考えたり…と、かなり時間がかかりますよ。

なので、遅くとも8月くらいから面接対策(自己分析)を始められるといいでしょう。

なお、特別区三類の面接対策については以下の記事でまとめています。

まとめ:特別区三類は難しいけどやり方次第で合格可能

今回は、特別区職員三類採用試験(高校卒業程度)が難しい理由と傾向、合格するコツを解説しました。

採用試験は難しいです。その理由は以下の3つ。

試験内容が難しいというよりは、対策内容が多く、メンタルのコントロールが大変って感じですね。

そして採用試験に合格するためのコツは以下のとおり。

このようなポイントを踏まえて対策できれば短期間でも十分に合格を狙えます!

そんなに基準は高くないです。やることをきちんとやれば独学でも合格は可能ですよ。

小難しい話になりましたが、要は、対策は難しいけど効率よく勉強すれば合格は余裕だよ!ってことです。焦る必要はないので、やれることから少しずつやっていきましょう。

当ブログでは他にも特別区三類の情報を公開していますので、ぜひ活用していただければと思います。

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この記事を書いた人

公務員試験の指導を12年間やっています。新卒で大手専門予備校に就職→公務員課で5年間勤務、在職中に公務員試験を受験するも不合格→退職→公務員試験の勉強→国立大学法人、政令市、市役所に合格→現在、某大学の職員として7年目。 2018年6月からサイトを運営中。普段はカフェで珈琲飲んでます。

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