【高卒】特別区職員三類採用試験は難しい?難易度と落ちない対策方法を解説

特別区(東京23区)職員採用3類の難易度と対策方法

悩んでいる人
悩んでいる人

高卒向けの特別区採用試験の難易度はどれくらいなの?難しいって聞くけど……。どうやって対策すればいいのか教えてほしいです。

こんな疑問を解決します。

今回は、特別区職員3類(高卒程度)を受験する方向けの内容です。その他区分を受験する場合はこちら

本記事の内容

  • 特別区三類の難易度はどれくらい?
  • 特別区三類は難しい?
  • 特別区三類に落ちないために必要なこと

特別区三類(高卒程度)の公務員試験は「難しい」と思っている人は多いです。そのため、試験対策をはじめる前から怖気づいている人もいるでしょう。

江本
江本

結論から先にいうと、特別区三類は難しいです。

とはいえ、試験内容や傾向をきちんとリサーチしたうえで対策していけば、独学でも十分に合格できます。

今回は、特別区三類が難しい理由から、合格に向けた対策の始め方について解説していきます。

【高卒】特別区職員三類採用試験の概要

特別区(東京23区)の公務員になるには、特別区人事委員会が実施する採用試験に合格する必要があります。

まずは、試験概要をきちんと理解してから対策しましょう。押さえておきたいポイントをいくつか紹介します。

何歳まで受験できるのか?

特別区三類を受験するには、年齢要件を満たしておく必要があります。

令和4年度の年齢制限は「平成13年4月2日から平成17年4月1日まで」に生まれた人が対象となります。

江本
江本

ちなみに22歳以降は一類区分を受験することになります。試験レベルは大卒程度だけど学歴は関係ないから受験可能です!

試験日はいつ?

出願期間2022年6月23日(木)~7月14日(木)
一次試験2022年9月11日(日)
一次試験
合格発表
2022年10月21日(金)
二次試験2022年11月4日、7日の指定された日
最終合格2022年11月18日(金)
出典:令和4年度受験案内より作成

特別区職員三類採用試験は、例年6月下旬に受験案内が発表されます。

例年、採用までの流れは同じですが、今後は変更される可能性もゼロではありません。定期的にホームページをチェックするなどアンテナを張っておくことが大切です。

採用人数は?

特別区人事委員会は2022年6月23日、令和4年度特別区職員三類採用試験の採用人数は全部で136名を予定していると発表しました。

前年度に比べて9人ほど増える見込みとなっています。過去の推移は以下のとおり。

年度採用数
2018135
2019146
2020138
2021125
2022136
出典:特別区受験案内より作成

なお、特別区の採用は区ごとに行われるため、採用人数は区によって異なります。

二次試験のときに希望する区を3つまで選ぶことができため、下記データを参考に受験する区を検討してみましょう。

区ごとの採用人数

参考までに2年分の採用予定人数を掲載しています。

2021年2022年
千代田区若干若干
中央区55
港区67
新宿区810
文京区若干6
台東区56
墨田区若干若干
江東区若干5
品川区55
目黒区若干5
大田区1010
世田谷区1213
渋谷区若干若干
中野区若干若干
杉並区55
豊島区若干若干
北区55
荒川区若干若干
板橋区1012
練馬区55
足立区76
葛飾区1010
江戸川区107
出典:特別区受験案内より作成

試験内容は?

特別区三類は東京23区の公務員になる(就職する)試験なので筆記試験のほかに面接も課されます。

試験内容は以下のとおり(試験名をタップすると傾向を解説した別記事に遷移できます)。

選考内容
一次試験教養試験
作文試験
二次試験口述試験
出典:令和4年度受験案内より作成

このように試験内容は幅広いです。筆記試験の勉強だけ得意でも最終合格はできないためバランスよく対策するようにしましょう。

【高卒】特別区職員三類採用試験の難易度はどれくらい?

一般的に「公務員試験は難しい」といわれることが少なくありません。これから特別区を受験するつもりなら、本当の難しさを知っておきたいところですよね。

結論からいえば、特別区職員三類採用試験の難度が高いのは事実です。合格率を見ても10人に7人は落ちているので、適当に試験を受けても合格はできないでしょう。

試験内容は、思考力・判断力を測るような計算・読解問題から、高校までに学んだ知識にまで及びます。あまり馴染みのない作文や面接もあるため、何も対策しなければ十分に実力を発揮できない可能性が高いといえます。

とはいえ、あくまでも「基本」についての試験なので、必要以上に恐れることはありません。初心者でもしっかり勉強をしていれば合格できます。ボーダーラインも概ね6〜7割でパスできていることから、本人が十分な努力をできさえすれば、独学でも十分に合格できる難易度です。

合格率=難易度ではない

10人に7人は落ちると聞いて、「やっぱりやめようかな……。」、「自分には無理かも……。」と少しショックを受けた方もいるかもしれません。

しかし、合格率はあくまでもデータであって、難易度とは直接的には関係がありません。

たとえば、東京大学と偏差値50の大学を受験するとして、どちらも合格率50%だったら難易度は同じでしょうか?東京大学の合格率80%でも簡単とは思わないですよね。

また、受験者の中にはまともに対策すらしていない本気度の低い人も多く含まれています。ですので、実際の合格率はもっと高くなります。

したがって、合格率は参考値として知っておくぐらいに留めておけば大丈夫です。

では、なぜ難しいとされるのでしょうか?

関連記事【高卒】特別区職員三類採用試験の倍率は高い?過去の推移と一次・二次の倍率

【高卒】特別区職員三類採用試験はなぜ難しいのか?

公務員試験は就職試験であるため今までの高校受験や資格試験とは別物です。そのため初心者で知識がない人ほど難しいと感じるでしょう。

しかし、特別区の試験内容は明確で、実際に過去問も公表もされています。それにも関わらず、特別区を難しいと感じてしまうのはなぜなのでしょうか?

主な理由は以下の3つ。

  1. 競争試験でチャンスが1回しかない
  2. 合格するのに多くの勉強時間が必要
  3. 試験科目・範囲が膨大すぎる

競争試験でチャンスが1回しかない

一つ目の理由は、特別区職員三類採用試験は競争試験であること。

競争試験というのは、採用人数が決まっていて、その人数に達するまで成績上位者から順に合格させる試験のことを指します。

これに対して、簿記や英検のような資格試験の場合は、70点以上といった合格基準が設定されていて、基本的には基準点を超えた人は全員合格することができます。

競争試験である特別区の場合、実力的には合格してもおかしくない人でも、ライバルたちが自分よりも成績が良ければ合格することができません

江本
江本

要するにめちゃくちゃ努力して9割取れても、周りが9.5割ばかりなら落ちるってことだね…。

また、資格試験の中には、年に数回実施されるものもありますが、特別区は基本的には年に一度しか実施されません。教員採用試験のような一次合格者を対象とした筆記試験の免除制も採用されていないので、不合格になれば、翌年は一から試験を受け直すことになります。

合格できる人数が決まっていて、受験チャンスも年に1回しかないので早い時期から行動することが重要です。

多くの勉強時間が必要

二つ目の理由は、合格までに多くの勉強時間が必要なことです。

試験といっても筆記試験の他に、作文や面接まで対策しなければいけません。学生ならまだしも、社会人が仕事をしながら勉強しようとしても、なかなか時間を見つけられません。

僕自身、働きながら勉強をしていたこともありますが、平日はもちろん、休日さえ集中的に対策することはできませんでした。そういう人は多いはずです。

特別区はただでさえ難度が高いうえに、試験範囲も決して狭くはありません。今までの学力などもありますが、やはり合格している人は少なくとも500~600時間は勉強しています。

学校・会社に行きながら勉強時間の確保をすることは簡単なことではないので、出題傾向を把握して効率よく勉強する、スキマ時間を上手く活用することが大切です。

関連記事【高卒】特別区職員三類採用試験の試験科目は?教養試験の勉強方法を解説

試験科目が多すぎる

試験科目・範囲が膨大なのも無視できない傾向です。

教養試験の問題は、高校までにきちんと勉強してきた人からすれば、それほど難しいわけではありません。それなのに多くの受験者が悩んでいるのは、科目数が多すぎるからです。

たとえば、大学受験のように日本史か、世界史か、の選択ができるならなんとか勉強できるでしょう。しかし、公務員試験の問題は日本史からも、世界史からも出題があります。さらには地理や政治、経済の知識さえも問われてくるのです。

他にも理科や数学など、勉強しなければならない科目が多いため、教養試験の対策だけでもたいへんな労力を注がなくてはなりません。それ故に、最初はやる気満々だった人が、あまりの量に圧倒されてしまい公務員試験を断念するケースが後を絶ちません。

あれもこれも手をつけているうちに時間だけが過ぎていき、準備不足のまま本番を迎えてしまわないように、出題傾向をきちんと理解して対策することが大事です。

関連記事【過去問を徹底分析】特別区三類合格のための「正しい」勉強法

【高卒】特別区職員三類採用試験に落ちないためには?

ここまで解説したように特別区に合格するのは簡単なことではありません。

「これをやれば確実に合格できる」という方法はありませんが、ここでは「試験に落ちないために意識するポイント」を解説します。

具体的には以下の3つ。

  • 正しい方法で勉強する
  • 「質と量」の両方が必要
  • 面接や論作文を軽視しない

正しい方法で勉強する

数ある試験のなかでも筆記試験の勉強は、正しい方法を理解したうえで実行することがポイントです。

初心者の方は特に、過去の出題傾向を理解しきれていないまま(または理解したつもりで)さまざまな科目・分野を勉強してしまう傾向があります。しかし、特別区の出題傾向とズレていることに気づかないまま間違った勉強を続けていても、それは時間の無駄になってしまいかねません。

たとえるなら、間違ったフォームのまま素振りを何百回、何千回重ねても、ホームランを打つのが難しいのと同じです。確実に点数を取るには、正しい知識に基づく勉強方法が必要不可欠です。

出題傾向を正しく理解して効率よく勉強するためには、過去数年分の問題(最低5年分)を用いて、詳細なデータ分析を行う力も求められます。

なお、対策に苦労する教養試験の出題傾向については以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。

関連記事【過去問を徹底分析】特別区三類合格のための「正しい」勉強法

「質と量」の両方を意識する

仮に出題傾向を理解していたとしても、勉強量や時間が不足していては結果を出すことは難しいでしょう。

公務員試験対策は、出題傾向の理解から点を取れるまでに、最低でも3か月から1年の時間をかけて勉強するのが一般的です。また、点数が取れるようになっても知識を忘れないよう継続する必要もあります。

土に巻いた種が芽を出して花を咲かせるまでに長い時間が必要なように、公務員試験対策も長期的な目線を持って計画を立てることが重要です。

もちろん、どれだけ勉強量を増やしたところで、正しい方法(質を意識した方法)が身についていないと、かけた時間が無駄になりかねないことは覚えておいてくださいね。

関連記事【過去問を徹底分析】特別区三類合格のための「正しい」勉強法

面接や作文を軽視しない

大前提として理解しておくべきことは、特別区をはじめとする公務員試験は人物重視(面接や作文の評価が重要)ということです。

筆記試験対策に時間がかかることは事実ですが、どれだけ高得点を取れたとしても人物試験で評価がもらえないと最終合格できません。筆記試験は、あくまで大量の受験者をふるいにかけるための選考手段に過ぎません。

実際に、筆記試験で5割程度の点数しか取れない受験者でも論作文や面接の結果次第で合格できています。逆に7~8割の点数が取れても、論作文の評価によって落ちてしまうというケースがけっこうあります。

教養試験の勉強ばかりに時間をかけるのではなく、論作文や面接が合否を左右するというイメージを持ってバランスよく取り組むことが重要といえます。

関連記事【高卒】特別区職員三類採用試験の作文対策|文字数と書き方5ステップ

【高卒】特別区職員三類は難しいけど独学でも合格できる

特別区職員三類採用試験の最終合格を目指すための対策は、やることが多く、勉強時間がかかる難易度の高いものです。

懸命に教養の知識をインプットしても、人物重視の選考方針のため時間をかけすぎるのはよくありません。公務員の業務内容は基本的には住民対応が多いので、当然だともいえるでしょう。

少しでも効率よく勉強するためには、過去問分析をきちんと行い出題傾向を理解することが重要です。ボーダーラインを超えるのに必要な科目・分野から優先して勉強できるので、他の対策にも時間を使うことができます。

バランスよく対策をして最終合格を目指しましょう!

関連記事【過去問を徹底分析】特別区三類合格のための「正しい」勉強法