特別区三類(高卒)の面接対策!過去の質問内容と傾向を徹底解説

特別区三類の面接対策

特別区三類の二次試験に行われる「口述(面接)試験」。

今までに面接を経験したことがある人は少ないため、不安を感じていたり、いつから練習を始めるべきなのか気になるのではないでしょうか。

今回は、特別区三類(高卒程度)の面接について以下の内容をまとめています。

この記事でわかること
  • 面接試験の概要
  • 面接カードの内容や書き方
  • 面接試験の過去問(質問)
  • 面接試験の対策方法
  • 面接試験で落ちる人の特徴

「初めて特別区三類の面接を受ける人」、「これから面接対策を始める人」は特に参考にしてください。

早いうちに面接試験の概要や傾向をつかみ、面接試験を攻略できるように準備を始めましょう。

※その他、特別区三類の試験情報は「【難しい】特別区三類(高卒)の難易度は?試験内容と対策方法」でまとめています。

タップできる目次

【高卒】特別区三類 面接試験の傾向

面接では、志望動機や自己アピールなどを問うことで、あなたが特別区(東京23区)の公務員に相応ふさわしいかどうかを評価・判断します。

特別区三類の面接は二次試験に行われます。

試験時間25〜30分
面接官3人
令和4年度の情報

3分間の自己アピール

特別区三類の面接では、最初に3分間の自己アピールが行われます。

第一印象を決めてしまう重要な部分です。
たくさん練習してください。

えもと

2分30秒〜3分で話せるように準備することがポイントです。

コンピテンシー評価型

面接は、出願時に提出する面接カードをベースに進められます。

しかし、試験時間が長いため面接カードに書いた内容以外からも聞かれるほか、1つ1つの回答に対して細かい深堀りをするコンピテンシー評価型で行われる点にも注意が必要です。

えもと

簡単にいうと、結果よりもその結果に辿り着くまでの過程が重要ってこと!

たとえば「部活動では部長をしていた」という回答に対して、以下のような追質問がされることがあります。

  • なぜ部長をしようと思ったのか。
  • 何人くらいをまとめていたのか。
  • 苦労(工夫)した点は何か。

このように、これまでの経験や体験について掘り下げる面接形式であるため、しっかりと自己分析しておく必要があるのです。

えもと

過去問(質問集)を使い回答を考えるときは「5W1H」を意識することがポイント。

5W1Hとは?
「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(だれが)」「What(なにを)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」の英単語の頭文字をとった言葉このこと。これを意識すれば伝えたい情報をより明確化でき、過不足なく伝えられるようになります。

【高卒】特別区三類 面接カードの重要性

面接カードとは、面接で使用される資料のことです。

氏名や学歴などの基本情報にくわえ、志望動機や自己PRなど、面接官が「受験者はどんな人物なのか?」を見極めるための役割があります。

面接カードは出願時に提出

令和4年度から出願のときに入力して提出する方式に変わりました!

これまでは、一次合格発表のときに配布されていたので、自己PRや志望動機を考えるのは少し後でもよかったです。

しかし、事前提出に変わったことで試験よりも早い時期に自己分析を行う必要がでてきたんですよね。当然、提出した面接カードをもとに面接は進められるため適当に書くとアウトです。

面接カードの内容

  • あなたの強みを教えてください。また、それを活かして今後どのような仕事に取り組みたいか、特別区の志望動機も含めて具体的に入力してください。(250文字以内)
  • ここ数年で、あなたが最も困難な目標に挑戦したことを教えてください。また、それをどのようにしてやり遂げたかを具体的に入力してください。(250文字以内)
  • チームやグループで協力して取り組んだ課題や目標について教えてください。また、その中でのあなたの役割と、どのような工夫をして貢献したか教えてください(250文字以内)
えもと

パソコンで入力するので、打ちミスや変換ミスに注意が必要です。

面接カードの書き方

面接カードを作成するときのポイントと書き方を紹介します。

①自己分析

まずは、自分自身はどんな人間なのか、なぜ特別区職員を志望するのか、といった自己分析をしましょう。

面接では、自己PRと志望動機を中心に問われるため、自己分析がきちんとできていないと面接官を納得させられないからです。

悩んでいる人

これまでの人生で自己PRできるようなことをしてきてないよ…。

このように悩んでいる方もいるかもしれませんが、必ず、自分を見つめなおせば、「好きなこと」「熱中したこと」「やりたいこと」が見えてきます。

面接カードに書く内容は、自分が経験したことや考えていることを正直に書くものです。

しかし、0から1をつくってはいけませんが、1を100にふくらますことは許されます。

もし部活動をしていたなら、相談役として後輩の面倒を一番見ていたとか。音楽が好きなら、毎月2回ライブに行ってそこから交流や交友関係がおおきく広がったとか。

これはあくまで例ですが、とにかく特別区職員に向いている、素質がある人材だということをアピールしなきゃいけないので、自分の好きなこと・やりたいことに関する話1を100に盛って、特別区職員として活かせる能力を得られたというアピールを考えてみましょう。

えもと

僕自身、大学サークルは2年間しかやっていませんでしたが、4年間全うしたことにしましたよ…(苦笑)

②結論から書く

これ、とても重要です。

面接カードだけでなく、作文でも、面接試験でも、これからの社会人生活でも…

「結論」と「根拠」を分かりやすく明確に伝えるようにしましょう。

もっとも大切なのは『結論』なので、それが面接官に伝わらないとまったく意味がないですよね。また、その根拠をシンプルに説明できないと納得してもらえません。

えもと

回りくどい説明や、結論がどこに書いてあるか分からない面接カードは、ただただ迷惑でしかない!

だから結論を先に書く!

その根拠(の要約)も最初に説明しておく!

この2点を厳守するだけで、あなたの自己PRや志望動機は格段にレベルアップしますよ。

③抽象的な表現を多用しない

少しでも面接官に伝わる自己PRや志望動機を書きたいのであれば、抽象的な表現を使わずに文章を書きましょう。

たとえば「社交性」とか「協調性」などです。そもそも社交性、協調性とは?ってなりますし、だいたい使い方を間違っているケースがほとんとです。

抽象的な表現を使うときは、かならず簡単な〝例″を添えるなどしてわかりやすくするように心がけてください。

文章を書くときには「小学生程度の子どもでもわかるように書く」ことを意識してみるといいでしょう。

小難しい文章を書くよりも、シンプルでわかりやすい文章のほうが面接官からしても評価は高いのです。

④一文を長くしない

自己PRや志望動機がわかりにくい人は、一文が長い(無駄な表現が多い)です。

たとえば、次の文章を見比べてみると…

文章A

私が特別区職員を志望した理由は、区民が安心して生活できるまちづくりをしたいと思ったことや昔から特別区職員に憧れていたこと、そしてこれまでの人生経験を存分に活かせると思ったからです。

文章B

私が特別区職員を志望した理由は、区民が安心して生活できるまちづくりをしたいと思ったからです。また、昔から特別区職員に憧れがあり、これまでの人生経験を存分に活かせると思ったからです。

内容は同じですが、文章Bの方が読みやすいですよね。

一文が長くなると途端に読みにくくなりますし、主述の関係もわかりにくく理解が難しくなります。また、ギッシリと一文を詰め込みすぎるのも読みにくくなる原因なので、余白を上手く使ってみてください。

えもと

接続詞「~ので」、「~だが」を使いすぎると長くなりやすいので注意!

⑤装飾をうまく活用する

基本的に面接官は短時間でササっと内容を確認しますし、1日に何十人もの面接カードに目を通すのでたくさんの文章なんて読みたくない!と思っていることを前提に書く必要があります。

実際、面接官はあなたが思っているほどには内容を読みこんでくれません。

だいたいの場合は冒頭や結末、強調箇所だけをひろって流し読みするだけです。

これは実際に面接官役をやってみるとわかりますが、短時間で一言一句を読むことはできませんし、頭に入ってきません。

となれば、少しでも伝わるように書き方を工夫する必要がありますよね。

さっき説明したように結論を先に書いたり抽象的な表現を避けたり一文を短くしたり…という工夫もそのためです。

そのほかにも重要な部分を『』【】で目立たせる…という文字修飾も、面接官に少しでも内容を伝えるようにするために大切なのですね。

えもと

とはいえ、やりすぎは厳禁です!ゴチャゴチャしてよけいに読みにくくなるので…。

【高卒】特別区三類 面接試験の過去質問

特別区三類の面接試験で聞かれた質問を抜粋してまとめています。

今までの経験を思い出しながら、自分なりの回答を考えてみましょう。

えもと

その辺に落ちているような出典(出どころ)が不明なものではなく、僕自身のツイッター公式LINEで募集し提供してもらったリアルな情報を集約しています!

  • 試験までにご飯は食べましたか。
  • 会場までどうやって来ましたか。
  • 3分間で自己PRをしてください。
  • 希望する部署はありますか。
    →希望する部署に入れなかったらどうしますか。
  • 高校で一番頑張ったことは何ですか。
    →アルバイトは学校が許可を出していましたか。
    →アルバイトで何が大変でしたか。
  • 公務員試験の勉強はいつからやっていましたか。
    →学校の勉強と両立は上手くできましたか。
  • 人間関係で苦労したことはありますか。
    →友達と喧嘩した場合はどうやって解消しますか。
  • 苦手な人はどんな人ですか。
    →上司がその苦手な人だったらどうしますか。
  • ストレスはどんな時に感じますか。
    →どうやって発散していますか。
    →それでも発散できないときはどうしますか。
  • コロナの影響を感じることはありますか。
    →特別区がコロナ対策としてやれることは何だと思いますか。
  • 大学へ進学せず就職した理由は何ですか。
  • →特別区に転職する理由は何ですか。
  • 高校時代に一番つらかったことは何ですか。
    →つらかった出来事は1人で解決したのですか。
    →周りの人から援助をもらえない場合はどうしますか。
  • 今後挑戦してみたいことはありますか。
  • どんな特別区職員になりたいですか。
    →そのために努力していることはありますか。

何を聞かれるのかがあらかじめわかっていれば、事前に備えることができます。一方で、何を聞かれるのかが不明瞭では、準備のしようがありませんからね。

なお、ここには掲載しきれなかった質問や模範回答例を次の記事でまとめています。たくさん練習したい方は、ぜひ参考にしてください。

【高卒】特別区三類 面接試験の対策方法

面接試験の対策を始めるときの手順を解説します。

  1. 自己分析を進める
  2. 模擬面接で実践練習

自己分析に時間をかける

自分自身をきちんと理解(自己分析)しましょう。

なぜなら、自己分析が中途半端だと、面接官を納得させられる話をできないからです。

たとえば、「あなたの長所は何ですか」と聞かれたら何と回答しますか?

  • 「リーダーシップが取れる」
  • 「責任感がある」
  • 「計画的に行動できる」

など、簡単に回答できると思います。

では、なぜ「それが長所なのですか?」とか、「どんなときに長所を活かせましたか」と聞かれたどう回答しますか。

何も考えていなければ、スラスラ答えることはできないと思います。

そして面接官が一番聞きたいのが、回答に詰まった部分なので、答えられない=評価は低い(不合格)ってことです。

多くの方は自分という人間について深く理解し、売り込む経験をしたことなんてないですよね。

なので、自己分析をきちんと行って話す内容を考えておかなければ、面接では絶対に上手くアピールすることはできないのです。

過去の質問内容などを使いながら、面接で話す内容(自己PRや志望動機)を作るところから始めていきましょう。

人に話す練習をする

ある程度、話す内容を考えたら第三者に聞いてもらいましょう。

自分で考えていることを分かりやすく伝えるのは難しいからです。

僕自身、毎年多くの自己PRや志望動機を見たり、聞いたりしますが、初っ端から理解できる内容はほとんどありません。

せっかく面接カードに良い内容を書いているのに、自分の言葉で伝えられずに損している人を多く見てきました。

面接は、あなたの発言内容を聞いて第三者である面接官が客観的に評価します。なので、どんなにいいことを発言しても伝わらなければ意味がないのです。

恥ずかしがらずに自分の言葉でスラスラ喋れるまで練習してください。

模擬面接を最低3回受ける

最後は、模擬面接を受けて実践力を鍛えましょう。

  • 本番特有の緊張感
  • 回答に困る深掘りポイント
  • 客観的な評価

このように1人で面接練習をしていては気が付かない部分がたくさん発見できるからです。

練習相手は友達や家族でもいいですが、できるだけ経験者(予備校やその道のプロ)にもみてもらってください。

【高卒】特別区三類 面接試験で落ちる人の特徴

結論からいうと、面接で落ちる(落ちやすい)人は以下に当てはまる人です。

  • 機械的な受け答えしかできない
  • 印象が悪い(笑顔・元気・熱意)
  • 公務員・社会人としての適性が感じられない

機械的な受け答えしかできない

簡単にいうと、聞かれたことしか答えない人のことです。

たとえば、「学生時代に頑張ったことはなんですか?」という質問。

この質問では、「学生時代に頑張ったことを通して、特別区職員としてどのような活躍・貢献ができるのか」という将来性を知りたいのですが…。

面接で落ちる人は「部活動です!」とか「アルバイトを頑張ったことです!」みたいな、一言だけで終わる人が圧倒的に多いんですよね。

別に頑張ったことはどうでもいいんですよ。大事なのは、その活動を通してどうなったのか、今後どうしていきたいのか、ってこと。

結論を述べたら、そこに至るまでの経緯や自分の考えも補足できるようにしてみましょう。

印象がよくない

面接となれば、

  • なにかスゴイことを言わないといけない!
  • 自慢できる体験がないとダメだ!
  • 全国大会で優勝できるくらいの実績が必要!

みたいな、内容にこだわりがちですが、面接では話の内容よりも印象(雰囲気)が重要なんですよね。

もしあなたが面接官だったら、とても素晴らしい内容なのに、うつむきながらボソボソ話したり、カンペ通りに棒読みしたりする受験者がいたらどう感じますか?採用したいと思います?

僕なら、その受験者が高学歴でも、全国チャンピオンや難関資格をたくさん持っていても、そんな人を採用したいとは思いません。

それよりも、誇れるような経験はしていないけど、一生懸命に嚙みながらも大きな声で明るく、自分の言葉で話している人を採用したいですよね。

なので、面接で受かりたいなら話す内容に時間をかけるのではなく、どういう振る舞い、話し方をすれば受け入れてもらえるのか考えてください。

印象をよくするには?

結論、第三者に指摘してもらうことです。

自分が他人からどう見れれているかを知らないことには、印象が良い悪いの判断はできません。そもそも面接を評価するのは面接官です。あなたではなく、第三者なんですよね。

なので、どれだけ自分が上手に話せている、笑顔で印象がいいはずと感じていても意味がないのです。

最終的には第三者に「この人なら採用してもいい、良い人間だ」と思わせられるかどうかが重要なので、客観的な意見をもらうことが大事!

公務員(社会人)としての適性がない

  • 挨拶がきちんとできない
  • 正しい敬語が使えない
  • 時間が守れない

このような行動は、公務員として、社会人としての適性に欠けます。とくに少し圧迫気味な質問をされて、すぐに不機嫌になったり、逆ギレしたりするのはNGです。

公務員・社会人として恥ずかしくない振る舞いをしてください。

当然、これらの不合格フラグは1人では判断できません。必ず第三者に協力してもらうことが面接で落ちないポイントと言えるでしょう。

【高卒】特別区三類 面接試験対策を始めよう

今回は、特別区三類(高卒)の面接試験における過去の質問や傾向を解説しました。

面接試験は筆記試験と違い、どのような対策をすれば良いのかが分かりにくく、努力がそのまま結果に繋がらない不透明な試験です。そのために対策を後回しにしてしまい、不合格になる人が後を絶ちません。

不合格にならないためには、面接で必要とされる「自己分析」をしっかりと行い、過去問を繰り返し練習することで自分オリジナルの回答を作り上げることが重要です。

そして、第三者にきちんと伝わるかどうか、話し方や表情、態度などを確認しながら練習を続けることで、面接対策は考えているよりも簡単に行えます。

面接試験は筆記試験よりもやることが多く、時間もかかるため、できるだけ早めに対策を開始することが重要です。

まずは下記記事でまとめている過去の質問集を使いながら、自分なりの回答を考えてみましょう。

今回は以上です。

その他、特別区の試験内容はこちらを参考にしてください。

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