海上保安学校(特別)とは?難易度や試験科目・内容を徹底解説

海上保安学校(特別)とは

海上保安学校の入試(選考)には、”特別”という区分があるのは知っていますか?

この特別試験を平たく言えば、海上保安学校への途中入学みたいなものです。高卒者・大卒者どちらも受験できるので、海上保安官志望者は受験をオススメします!

本記事は、海上保安学校(特別)の概要や難易度を徹底解説します。

試験種目や試験内容もまとめているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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海上保安学校(特別)とは?

海上保安学校(特別)とは、海上保安学校の早期入校(入学)試験のことです。

普通なら4月に入校(入学)しますが、この試験(特別)に合格すれば10月に入校(入学)することになります。

受験資格は高卒・大卒どちらもOK

具体的には、「2024(令和6)年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して13年を経過していない者及び2024年9月までに高校学校又は中等教育学校を卒業する見込みのもの」が受験できます。

  • 2024(令和6)年度採用試験の受験資格。
  • 試験内容は学歴に関係なく同じ。
えもと

高校3年生は受験できないので注意が必要です!

募集区分は船舶運行システム課程のみ

海上保安学校には、5つの課程(船舶運航システム、航空、情報システム、管制、海洋科学)があり、この特別試験では、船舶運航システム課程のみ募集されます。

  • 2024(令和6)年度は約245人の採用予定。
  • 2023(令和5)年度は約240人の採用予定。
  • 2022(令和4)年度は約250人の採用予定。
船舶運航システム課程

領海警備、海難救助、海上犯罪の取締りなどに従事。その他にも、船舶の運航・整備、機関の運転・整備、経理・補給・庶務・調理、ヘリコプター搭載型巡視船又は航空基地で航空機の整備及び搭乗の業務などがあります。

えもと

その他の課程に入学したいなら、9月に行われる海上保安学校学生採用試験を受験しましょう!

試験(選考)は5月〜6月に実施

具体的な日程(流れ)は次のとおり。

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受付期間

2024年2月22日(木)〜3月11日(月)

  • 申込方法は、インターネットにより行います。
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一次試験日

2024年5月12日(日)

試験地

海上保安学校(特別)の一次試験会場
海上保安学校(特別)の一次試験会場
  • 一次試験地は、受験に便利な1都市を選んで受験できます。
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一次試験合格者発表日

2024年5月31日(金)9:00〜

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二次試験日

2024年6月5日(水)〜6月26日(水)の間で指定された日。

試験地

海上保安学校(特別)の2次試験会場
海上保安学校(特別)の2次試験会場
  • 試験日は一次試験合格通知書で指定。
  • 二次試験地は、受験に便利な1都市を選んで受験できます。
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最終合格発表日

2024年7月26日(金)

海上保安学校(特別)の難易度

結論からいうと、海上保安学校(特別)の難易度は、中程度からやや高いと言えます。

理由は次の3つ。

  • 合格率の低さ
  • 広い試験範囲
  • 時間制限と問題の多さ

合格率の低さ

過去5年間の合格率は平均24.4%です。

実施年度合格率
202341.3%
202219.2%
202120.3%
202022.7%
201918.3%
平均24.4%
海上保安学校(特別)合格率の推移

一般的に、合格率が半数を下回る試験は、合格するのに相当な努力が必要です。

広い試験範囲

中学校から高校までに習った範囲から出題されます。公務員試験で独特の科目を含めると、全部で5分野22科目です。

数的処理数的推理、判断推理、空間把握、資料解釈
文章理解現代文、英文、古漢文
社会科学政治、経済、社会、倫理
人文科学日本史、世界史、地理、国語、英語
自然科学数学、物理、化学、生物、地学、情報
海上保安学校(特別)の試験科目一覧
  • 情報は2024年度から追加されます。

これだけの知識を網羅する必要があります。

時間制限と問題の多さ

90分で40問に解答しなければなりません。

平均して一問あたり2分強しか時間がないため、時間配分と迅速な判断が求められます

具体的には、次のような問題を2分で次々に解いていく必要があるってことです。

海上保安学校(特別)の問題例
海上保安学校(特別)の問題例
正答を確認する(タップして表示)

正解:5

以上の点から、海上保安学校(特別)は、広範な知識の習得、効率的な学習戦略の構築、そして優れた時間管理能力が求められる難易度のやや高い試験であると言えます。

海上保安学校(特別)の試験種目と試験内容

海上保安学校(特別)は、一次試験と二次試験に分けて行われます。

それぞれの試験種目や内容を解説します。

一次試験の種目・内容

試験種目内容配点
基礎能力試験公務員として必要な基礎的な能力(知能及び知識)についての筆記試験3/4
作文試験文章による表現力、課題に対する理解力などについての筆記試験
海上保安学校(特別)の一次試験種目

基礎能力試験

基礎能力試験は、 計算力や読解力を測る『一般知能』と、今までに勉強してきた基礎学力を測る『一般知識』で構成される筆記試験です。

試験時間90分
問題数40問
出題形式択一式(マークシート)
問題レベル高校卒業程度
試験科目・数的処理
・文章理解
・社会科学
・人文科学
・自然科学
海上保安学校(特別)基礎能力試験の概要

1科目あたりの出題範囲も広範にわたるため、出題傾向を把握し、効率よく勉強してください。

詳しい出題傾向は次の記事を参考にしてください。

作文試験

作文試験は、自分の考えや主張を論理的に説明する文章形式の試験です。

筆記試験では判断できない、論理的思考力や読解力、人間性などを総合的に測ることを目的としています。

試験時間50分
問題数1題
文字数600字
評価基準・内容
・表現
・文字
配点比率合否判定のみ
海上保安学校(特別)作文試験の概要

作文は点数化されず、合否判定のみですが、毎年、作文で評価がもらえずに不合格となる受験者は一定数いるので、早めに準備をしてください。

詳しくは次の記事で解説しています。

二次試験の内容

試験種目内容配点
人物試験人柄、対人的能力などについての個別面接1/4
身体検査胸部疾患、血圧、尿、その他一般内科系検査
身体測定身長、体重、視力、色覚、聴力についての測定
体力検査文章による表現力、課題に対する理解力などについての筆記試験
海上保安学校(特別)の二次試験種目

人物試験

人物試験は、志望動機や自己アピールなどを問うことで、あなたが海上保安官として相応ふさわしいかどうかを評価・判断する面接試験です。

試験時間15分
人数1人
面接官3人
海上保安学校(特別)の人物試験概要

配点比率は低いですが、人物試験でC評価(A~Eの5段階)以上ないと足切り(=不合格)なので注意してください。

最終合格者の決定方法

第1次試験合格者のうち、(作文試験)、身体検査、身体測定及び体力検査に合格し、かつ人物試験においてA~Cの評価である者について、第1次試験を含む全ての試験種目の標準点を合計した得点に基づいて最終合格者を決定します。

詳しい傾向や対策について、詳しくは次の記事を参考にしてください。

体力検査

上体起こし

ひざを曲げ、あおむきに寝た姿勢で、30秒間のうちに何回上体を起こすことができるかを検査します。

反復横跳び

100cm間隔に引かれた3本のライン上で、20秒間のうちに何回サイドステップすることができるかを検査します。

鉄棒ぶら下がり

水平に設置された直径2.8cmの鉄棒を両手でにぎり、両足を床から離してぶら下がれるか検査します。

これらを行い、それぞれ基準を満たすかどうかを検査します。項目ごとの基準は次のとおり。

種目男性女性
上体起こし21回以上13回以上
反復横跳び44回以上37回以上
鉄棒10秒以上10秒以上
海上保安学校(特別)体力検査の基準回数

「体力検査は出来て当たり前」の部分が強いので、日頃からトレーニングをしておきましょう。

なお、基準に達しないものが一つでもある場合は、不合格となります。得意種目を伸ばすだけでなく、苦手種目を減らせるように頑張ってみてください。

えもと

どの種目も正しい方法で取り組まないと回数にカウントされないので、「新体力テスト実施要項(文部科学省)」に目を通して方法や基準を知ってくださいね。

海上保安学校(特別)に関するFAQ

最後に、海上保安学校(特別)に関連したよくある質問に回答します。

海上保安学校(特別)の過去問はどこで入手できますか?

note過去問題集、人事院に行政文章開示請求するなどの方法があります。

次の記事でも問題例を掲載しているので、参考にしてみてください。

海上保安学校(特別)のボーダーラインは何点くらいですか?

だいたい4割程度です。そんなに高くありません。

海上保安学校(特別)のボーダーラインについて、詳しくは次の記事で解説しています。

海上保安学校(特別)の倍率はどれくらいですか?

概ね4〜5倍で推移しています。

詳しくは次の記事でまとめています。

海上保安学校(特別)の合格に向けて対策しよう!

海上保安学校(特別)は、試験日が独立しているため、多くの志望者が全国から集結します。

そのため、簡単に合格できません。

最近の合格率は上がっているものの、試験範囲は広く、迅速・正確な判断力が求められるため、難度はやや高め。

少しでも合格率を上げるには、試験種目と内容を正確に理解し、効率よく対策することです。

試験日程から学習スケジュールを考え、勉強を始めましょう。

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