
特別区三類の作文試験は何文字書けばいいの?文字数が少ないと落ちるって聞くけど…。どうやって対策すればいいか教えてほしいです。
こんな悩みを解決します。
今回は特別区職員三類採用試験の作文試験に関する内容です。
- 特別区三類の作文の試験時間|文字数|配点
- 特別区三類の作文の過去問
- 特別区三類の作文の書き方5ステップ
作文って何文字くらい書けばいいのか、そもそも何を書けばいいのかわかりませんよね。僕自身、作文(論文)にはかなり悩まされた記憶があります。

結論からいうと、作文では800字前後を書くことが第一目標です。そして、作文が書けないと落ちることも事実なので気を引き締めて対策しましょう!
そこで今回は、作文試験の過去問から書き方まで解説していきます。本記事を参考にして、作文で落ちないように準備をはじめましょう!
関連記事:【高卒】特別区職員三類採用試験は難しい?難易度と落ちない対策方法を解説
▼この記事を書いている人▼

公務員試験の指導を12年間やっています。新卒で大手専門予備校に就職→公務員課で5年間勤務、在職中に公務員試験を受験するも不合格→退職→公務員試験の勉強→国立大学法人、政令市、市役所に合格→現在、某大学の職員として7年目。 2018年6月からサイトを運営中。普段はカフェで珈琲飲んでます。
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【高卒】特別区職員三類採用試験の作文試験とは?傾向を解説
作文試験とは与えられた課題に対して文章を書かせることで、受験者の考え方や熱意といった人間性を総合的に判断しようとする試験のことです。特別区三類は一次試験で全受験者を対象に実施されています。
公務員試験の作文では、「自分自身」、「公務員・職務」、「社会情勢(時事)」に関することがテーマになりやすいです。このうち特別区三類では「自分自身」や「公務員・職務」について書かかせる傾向があります。
したがってただ文章を書くだけでなく、特別区の仕事内容や実現したいことなどを文章で表現しなければいけません。「慣れ」が必要なので、しっかり書く練習をすることが大切です。
作文の試験時間
作文試験の試験時間は80分です。
「時間が全然足りない・・・」と悩んでいる人は多いので、時間配分に注意しながら書きましょう。
- テーマの把握、構想:10分
- 書く:60分
- 見直し:10分
このくらいの配分で書けるといいですね。何度か書いてみて自分なりの感覚を身につけてください。
作文の文字数
文字数は600字~1,000字です。
試験では下限と上限が決まっているため、その文字数を守ることは絶対です。そのうえで、できれば800字程度は書けるといいです。
なぜなら、文字数が少ないと減点されるからです。
試験時間は80分しかないため時間配分に気をつけて対策することが大切。練習の段階から時間を計り、しっかり文字数を埋められるように準備してください。
作文の配点
配点は公表されていませんが、合格者のデータからかなり重要だと推測することができます。



このように筆記試験の点数が低くても、作文の結果次第で合格できているんですよね。したがって、教養試験の勉強ばかりに時間を使うことはNGです。
よく作文試験=筆記試験と思っている受験者は多いですが、文章から人間性を探るという性質上、人物試験(面接)に近いと僕は思います。
勉強すればした分だけ成果が見える筆記試験とは違い、解答は添削者の力量次第で変わってくるため、なんとも厄介な試験といえるでしょう。苦手意識がある人は特に注意が必要です。
【高卒】特別区職員三類採用試験 作文試験の過去問テーマ
ここでは特別区職員三類採用試験の作文テーマをまとめています。
まずは過去問を見て、どのようなテーマが出ているのか確認してください。そして、実際に時間を計ってどのくらい書けるのか試してみましょう。
2019年(令和元年度)
これからの公務員に求められる資質について
2020年(令和2年度)
私が地域に対してできること
2021年(令和3年度)
正確に仕事を進めるために必要なことについて
2019年よりも前の過去問や予想問題を下記記事でまとめています。併せて確認してください。
関連記事:特別区(高卒)の作文試験で問われたお題!過去問10年分を紹介!
【高卒】特別区職員三類採用試験 作文の書き方は?手順を5ステップで解説!
作文の試験時間や文字数、過去問で内容を理解したらいよいよ作文を書いて対策をはじめましょう。
とはいえ、実際にどんな手順で書いていけばいいのか知らない人も多いのではないでしょうか。そこで、作文を書く手順を5つのステップで解説していきます。
- テーマのしっかり把握する
- 文章構成を知る
- 実際に書く
- 推敲(見直す)
- 添削を受ける
ステップ①:テーマをしっかり把握する
まずは、与えられた課題テーマを正確に把握することが重要です。なぜなら、テーマからズレた内容を書いてしまえば、どれだけ文章力があっても評価されないから。
たとえば、「挫折した経験とそこから得たこと」というテーマの場合、挫折した経験から何を得たかが主旨なので、挫折経験だけで終わっている作文ではテーマを正確に把握しているとはいえません。
また、「これからの人生で頑張りたいこと」というテーマなら、東京23区の職員になるための作文であることを念頭において、特別区の職務や仕事をベースにした内容にできると評価はよくなりやすいです。つまり、職務や仕事にまったく触れないで、自分の書きたいことだけを書くのは、あまりよろしくありません。
このようにテーマをしっかり把握しているかどうかで作文の内容は180度違ったものになってきます。したがって、作文を書くときは採用側が何を書かせたいのかを考えたうえで、課題を把握することが重要です。
ステップ②:文章構成を知る
正確に課題を把握できたら、どんな構成で文章を組み立てていくか考える必要があります。ポイントは最初に結論(自分の主張)を決めること。
結論が決まっていれば、あとはこれを述べるためにどのような根拠や経験をどんな順番で書くのかを考えればそれなりの文章ができます。根拠や経験を書く際は、内容を具体的に箇条書きにしてみると整理しやすいのでオススメです。
このように文章構成をあらかじめ決めておけば、スムーズに書き始めることができる点にくわえ、論理的な文章になるため採点者も読みやすい=評価は上がる。
作文は「三段型」を使って書くことをオススメします。
- 序論:本論につなげるための導入や結論
- 本論:序論の根拠を例を示すなど、テーマの中心となる内容
- 結論:本論を締めくくるまとめや今後の抱負
ステップ③:実際に書いてみる
文章構成が決まったら、その型どおりに書いていきましょう。なお、特別区三類の場合、文字数の制限は600字以上、1,000字以内ですが、原稿用紙上限(1,000字)の8割以上書くのが無難です。
作文で一番最初に目が行くのは文字数ですからね。白いペースがたくさんあるとそれだけでまったく書けていないとわかります。
作文で不合格になる人の多くは文字数が足りていないか、内容がめちゃくちゃな場合が多いので注意。
ステップ④:推敲(見直す)
最後に文章を書き終えたら、必ずもう一度読み直してください。その際、見るべき部分は以下のとおり。
- 誤字・脱字
- 送り仮名の誤り
- 文字数は8割以上埋まっているか
- 段落はしっかりわけられているか
- 結論(言いたいこと)と根拠、まとめは書かれているか
試験時間は80分しかないので、すべてを見直すことは難しいかもしれませんが、少なくとも誤字脱字や文字数だけでもチェックするようにしたいです。
ステップ⑤:添削を受ける
ここまで解説したとおり、作文ではテーマの把握や文章構成が評価を上げるために必要です。しかし、これらの観点は素人がどれだけ頑張っても限界があります。
そこで重要になるのが、第三者に見てもらい客観的な評価を受けること。どれだけ自分が素晴らしい内容を書けたとしても、テーマからずれていたり、論理的におかしい構成だったりすれば評価は上がりません。
その点、しっかりした人に添削をしてもらえば自分の弱点や伸ばすべきポイントも簡単に把握できるため効率よく作文対策を進めていくことができますよ。
オススメの添削サービスを「公務員試験の論作文対策で添削が重要な理由とおすすめの添削サービスを紹介」で紹介しているので参考にしてください。
【高卒】特別区職員三類採用試験 作文対策はいつから始めるのがベストなのか?
本記事は、特別区職員三類採用試験の作文に関する内容をまとめていました。
作文対策を始める時期ですが、結論をいえば、人によります。
「何を当たり前のことを言っているんだ!」と思うかもしれませんが、事実なので…。
というのも、あなたが文章を書くのが得意と思いこんでいるなら本番1カ月前でもよいかもしれませんし、まったく苦手ならもっと早くやるべきだからです。
とはいえ、とりあえず書いてみて評価を受けてから判断することをオススメします。
何度も言うように、自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答にはならないことはよくあるからです。
添削を受けてみて、ある程度書けていれば月に1~2枚ぐらい書く、まったくダメなら繰り返し書く。このように判断するといいでしょう。
作文対策は明確な解答がないため、独学では限界があります。そのことを踏まえて練習してください