一口に公務員試験といっても、内容は選考によって異なります。
そのため、「どうやって対策すればいいかわからない」という人は多いです。
日々の学校や仕事で忙しい中、効率よく試験対策できるかどうかは、選考内容や傾向をどれだけ理解しているかが重要です。
本記事は、(高卒程度)裁判所事務官採用試験の内容をまとめています。傾向や対策方法も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
【裁判所事務官(高卒)】一次試験の内容
高卒程度裁判所事務官の一次試験では、基礎能力試験(教養試験)と作文試験の2種目が行われます。
特徴や傾向を説明するので参考にしてください。
基礎能力試験
「一般知能科目」と「一般知識科目」で構成される筆記試験です。全地域が共通問題を解きます。
試験の大きな特徴は、その科目数の多さで次の5分野20科目から出題されること。
一般知能 | 数的処理 | 数的推理、判断推理、空間把握、資料解釈 |
---|---|---|
文章理解 | 現代文、英文、古漢文 | |
一般知識 | 社会科学 | 政治、経済、社会、倫理 |
人文科学 | 日本史、世界史、地理、国語 | |
自然科学 | 数学、物理、化学、生物、地学 |
見ての通り中学~高校までに学んだ内容から多く出題されるので、”科目の多い大学入試共通テスト“のような試験です。
共通テストとの大きな違いは、科目選択の有無。
共通テストであれば、社会なら日本史か世界史、理科なら物理か生物のように、受験に必要な科目を選択して試験を受けられます。
しかし、基礎能力試験(公務員試験)では全科目が必須なので注意が必要です。
問題数は45問必答で、試験時間は100分しかありません。1問あたり2分程度で正答を導きだす速答力もいるので、なんとも厄介な試験といえるでしょう。
出題範囲は広いので、どの分野が多くでるのか、どの分野は苦手なのか、出題傾向を理解したうえで勉強することがポイントです。
作文試験
作文試験は、自分の考えや主張を論理的に説明する文章形式の試験です。
筆記試験では判断できない、論理的思考力や読解力、人間性などを総合的に測ることを目的としています。
試験時間 | 50分 |
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問題数 | 1題 |
文字数 | 600字程度 |
評価基準 | ・内容 ・表現 ・文字 |
作文は、自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答にはならないことはよくあります。
勉強すればしただけ成果が見える筆記試験とは違い、客観的な評価(添削してもらうこと)でしか習熟度がわからないため、なんとも厄介な試験といえるでしょう。
毎年、作文で評価がもらえずに不合格となる受験者は一定数いるので、早めに準備をしてください。
【裁判所事務官(高卒)】二次試験の内容
高卒程度裁判所事務官の二次試験では、人物試験(面接)が行われます。
特徴や傾向を説明するので参考にしてください。
人物試験(面接)
人物試験とは、志望動機や自己アピールなどを問うことで、あなたが裁判所事務官(職員)として相応しいかどうかを評価・判断する面接試験のことです。
試験時間 | 25~30分 |
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面接官 | 3人 |
形式 | 個人面接 |
個人面接は、あなた1人に集中して様々な観点から話を聞けるため、あなたの特性を正確に評価できます。
たとえば、「学生時代に頑張ったことは何ですか」という質問に「部活動です!」と回答しただけでは、まだあなたに協調性やコミュニケーション能力があるかは判断できません。
そこで、「練習で工夫したことはありますか」とか「役職は何か就いていましたか」など、より理解を深めるために掘り下げた質問をして、正確に評価を行えるような情報を聞き出し評価するのです。
より具体的な情報を面接官に伝えることができるかどうかが合否を分けるポイントなので、自己分析に時間をかけて語れるように準備しましょう。
【裁判所事務官(高卒)】よくある質問FAQ
高卒程度裁判所事務官の志望者からよく聞かれる相談・質問内容に回答します。
高難易度の裁判所事務官(高卒)に合格するには
今回は、裁判所事務官採用試験(高卒程度)の内容をまとめていました。
試験内容はシンプルですが、間違いなく高卒向け公務員試験の中では超難関試験と言っても過言ではありません。
「これをやれば確実に合格できる」という方法はありませんが、「合格するために意識するポイント」はあります。
具体的には以下の4つ。
このようなポイントを踏まえて対策できれば十分に合格を狙えます。適当に勉強を進めるのではなく、試験内容や傾向ををきちん理解してから効率よく行いましょう。
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!