【高卒程度】警視庁警察官採用試験3類の内容は?傾向と対策のコツ

警視庁警察官採用試験三類(高卒)の試験内容

本記事では、警視庁警察官採用試験(三類=高卒程度)の内容を徹底解説します。

日々の学校や仕事で忙しい中、効率よく試験対策できるかどうかは、志望先の試験内容をどれだけ理解しているかが重要です。

本記事を読めば、「試験内容はもちろん、傾向や最終合格するにはどう対策すればいいか」まで網羅的に理解できるので、ぜひ参考にしてください。

  • 第2回〜第3回共通の内容です。

採用試験の難易度についてはこちらで解説

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警視庁警察官採用試験3類(高卒)の内容は?

警視庁警察官採用試験3類(高卒)は、一次選考と二次選考にわけて試験を行なっています。

一次選考試験の内容

警視庁警察官採用試験3類(高卒)の一次選考試験では、教養試験作文試験国語試験が行われます。

一次選考教養試験警察官(社会人)として必要な基礎学力(一般知能・知識)に関する筆記試験。(択一式:120分 / 50問)
作文試験与えられたテーマに基づき、自分の思いや考えを自由な形で表現する試験です。警察官として直面する様々な課題や、社会情勢に対する自分なりの見解や対策を述べることが求められます。(1000字 / 80分)
国語試験警察官(社会人)として必要な国語力(漢字の読み書き)を測る筆記試験(択一式:20分 / 50問)
警視庁警察官採用試験3類(高卒) 一次選考の内容

これら試験の成績順に合格者を決定します。一次選考試験に合格すれば、二次選考試験へ進むことができます。

二次選考試験の内容

警視庁警察官採用試験3類(高卒)の二次選考試験では、面接試験体力試験適性試験が行われます。

二次選考面接試験警察官としての対応力や人柄、コミュニケーション能力などに関する面接試験。過去の経験や将来ビジョンについて質問されます。(1人30分程度)
体力試験警察官の職務を行う上で必要な基礎体力に関する検査
適性試験クレペリン検査等
警視庁警察官採用試験3類(高卒) 二次選考の内容

二次試験の合格者(最終結果)は、一次及び二次選考試験の結果を総合的に判定し、決定されます。

えもと

次の章からは、試験ごとの詳細を解説していきます!

警視庁警察官採用試験3類(高卒)の教養試験

教養試験は、警察官(社会人)として必要な基礎学力や一般教養がどれくらい備わっているかを測る筆記試験です。

教養試験の概要

試験時間120分
問題数50問
レベル高校卒業程度
解答方法択一式(マークシート)
警視庁警察官採用試験3類(高卒) 教養試験の概要

問題数50問に対して、試験時間は120分しかありません。

1問あたり2分半で解かないと時間に間に合わないので、各問題にかける時間をしっかりと配分することが重要です。

教養試験の出題科目

計算力や読解力を問う「一般知能科目」と、中学から高校までに学んだ基礎的な学力を測る「一般知識科目」から出題されます。

一般知能数的推理数学的な知識や論理的思考能力を用いて問題を解く科目。数字や図形を用いた問題から規則性を見つけ出したり、数量関係を正確に推理したりする能力が求められます。
判断推理与えられた情報や条件から結論を導き出す科目。情報の整理や論理構成の正確性を判断し、複雑な状況や問題に対する推論力が求められます。
空間把握図形の形状や位置関係、空間内の動きや変換を理解し、視覚情報をもとに問題を解く能力を評価する科目。空間認識力や図形の理解が問われます。
資料解釈グラフや表、図などの資料から重要な情報を読み取り、分析・解釈する科目です。統計データの理解や資料を基にした計算力が求められます。
文章理解300~400字の現代文や英文を読み、趣旨や内容に合致するものを選ぶ科目。読解力や速読力が求められる。
一般知識社会科学中学〜高校で学んだ政治経済や倫理の理解力を測る科目。
人文科学中学〜高校で学んだ地理歴史や国語の理解力を測る科目。
自然科学中学〜高校で学んだ理科(物理、化学、生物、地学)の理解力を測る科目。
警視庁警察官採用試験3類(高卒) 教養試験の出題科目

警察官(社会人)として必要な知識・基礎学力を評価する試験なので、幅広い範囲を網羅しなければなりません。

教養試験対策のコツ

どの科目から手をつけるのか、どの分野は捨てていいのかなど、出題傾向(範囲)を理解し、効率よく勉強することが重要です。

たとえば、数的推理や判断推理は5~6問出ますが、物理や化学は1問ずつしか出題されていません。

  • 数的推理:6問
  • 判断推理:5問
  • 物理  :1問
  • 化学  :1問
  • 生物  :1問
  • 地学  :1問
  • 本試験問題(2023年度)より作成
  • 上記の科目別出題数は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。

どの分野(科目)の勉強に多くの時間を使うかは明白ですよね。

もちろん、本試験までに時間がたっぷりあるなら一通り勉強するのも良いでしょう。でも、出ない科目に時間をかけたり、頻出なのに後回しにしてしまったりするのは勿体ないと僕は思います。

どの科目から手をつけるのか、どの分野は捨てていいのかなど、出題傾向を理解し、効率よく勉強しましょう。

より詳しい傾向や対策はこちら。

警視庁警察官採用試験3類(高卒)の作文試験

作文試験は、与えられたテーマに基づき、自分の思いや考えを自由な形で表現する試験です。

筆記試験では判断できない、読解力や表現力、警察官への熱意などを総合的に評価します。

作文試験の概要

試験時間80分
問題数1題
文字数1000字以内
警視庁警察官採用試験3類(高卒) 作文試験の概要

文字数は制限があり、1000字以内で書かなければなりません。対する試験時間は80分なので、文字数に対する試験時間が極めて短いのが警視庁の特徴です。

普段から時間配分を意識して書く練習をしてください。

作文試験のテーマ

出題テーマは、社会生活や規則を踏まえ警察官としてどう活かすかが頻出です。

2023年度警察官として大切にしたいこと
2022年度規則や決まりごとを守る大切さ
2021年度安全・安心な社会の実現
警視庁警察官採用試験3類(高卒) 作文試験の主題

作文試験対策のコツ

文章の書き方を勉強したうえで、自己分析を深めましょう。

自分自身について深掘りができていないと、説得力のある内容が書けないからです。

また、定期的に作文を書き、学校の先生などに見せることも大切です。自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答にはならないことはよくあるんですよね。

毎年、評価がもらえずに不合格となる受験者は多いので早めに準備をしてください。

より詳しい傾向や対策はこちら。

警視庁警察官採用試験3類(高卒)の国語試験

国語試験は、日常で使う漢字の理解力を測る筆記試験です。

国語試験の概要

試験時間20分
問題数50問
出題形式択一式
警視庁警察官採用試験3類(高卒) 国語試験の概要

もともと記述式の試験でしたが、2023(令和5)年度から択一式になっています。

試験時間がとても短いので、時間配分を意識して解くことが重要です。

国語試験の科目

  • 漢字の「読み」
  • 漢字の「書き」

問題例

警視庁警察官採用試験3類(高卒) 国語試験の問題例
警視庁警察官採用試験 国語試験の問題例

試験レベルは高校2年までに習う漢字(漢字検定準2級程度)です。

国語試験対策のコツ

過去に出ていない漢字を調べ、それを中心に覚えることがコツです。

というのも、過去に出た漢字の出題率は数%だからです。なので、過去10年分くらいの出題を見返せば、かなりの数を減らせます。

そして、それを除いた漢字を優先して覚えれば時短になりますよね。また、学習アプリやオンラインのクイズを利用して、楽しみながら漢字の学習を続けるのも良い方法です。

国語試験は、教養試験作文試験と違いやれば確実に点数が取れる試験です。ぜひ、得点源にしてくださいね。

より詳しい傾向や対策はこちら。

警視庁警察官採用試験3類(高卒)の体力試験(検査)

体力試験(検査)は、警察官として必要な、基礎的な体力が備わっているかどうかを判断する試験のことです。

体力試験(検査)の概要

  • 腕立て伏せ
  • バーピーテスト
  • 上体起こし
  • 反復横跳び

普段から鍛えていれば難度は低いと思います。

体力試験(検査)のコツ

正しくやることが重要です。

正確なフォームで行わないとカウントされないので注意してください。

受験者からの感想
  • 我流でやってもカウントしてもらえなかった。
  • 腕立て伏せはかなり低い位置まで下げないとノーカン。
  • 監視員によって評価が曖昧なところが気になる。

受験者たちからは、このような感想をいただいています。

しっかりルールを把握して対策しましょう。

なお、正しいフォームややり方は文部科学省の資料「新体力テスト実施要項」を参考にしてください。

警視庁警察官採用試験3類(高卒)の面接試験

面接試験は、自己PRや志望動機から警察官(公務員)としての適性や素質、人間性などを評価・判断する人物試験です。

面接試験の概要

実施形式個人面接
試験時間30分程度
面接官3人
面接カードあり(二次試験日に記入)
警視庁警察官採用試験3類(高卒) 面接試験の概要

受験者の人柄や対人能力(コミュニケーション)をみるための試験で、個人面接により行われます。

集団面接とは違い、受験者は自分一人だけなので緊張しやすい形式ですが、他の受験者がいないことから集中でき、自分をアピールしやすいという利点があります。

面接試験の質問内容

  • 志望動機を言ってください。
    ⇒なぜ警視庁の警察官を志望するのですか。
  • 警察官になることを親はなんと言っていますか。
  • 警察官の仕事内容をどれくらい知っていますか。
    ⇒希望部署はありますか。
  • 学校では何を学んでいますか。
    ⇒得意教科はありますか。
    ⇒なぜ得意なのですか。
  • 普段は読書をしますか。
    ⇒どんな本を読むのですか。
    ⇒おすすめの1冊を教えてください。
  • 新聞はどのくらい読んでいますか。
    ⇒家で新聞は購読していないのですか。
    ⇒新聞は必要だと思いませんか。

「なぜ警視庁を選んだのか?」を深く突っ込まれるのも特徴。この質問に論理的に回答し、「警視庁警察官にどうしてもなりたい!」という熱意をアピールすることがカギとなります。

また、面接官は東京都や警視庁職員。東京都・警視庁に精通している熟練者でもあるので、警視庁の取り組みだけでなく、東京都についてもHPをチェックして、東京都を深く理解していることをアピールしましょう。

過去の質問一覧はこちら。

面接試験対策のコツ

自己分析に時間をかけましょう。

なぜなら、近年の面接試験では、一つの回答に対し、より掘り下げて受験者の行動特性を把握する「コンピテンシー評価型」で行われるからです。

たとえば、「どのような状況でリーダーシップを発揮したことがありますか?」という質問に「学生時代に学級委員を務め、チームワークを駆使して成功に導いた経験があります」と回答しただけでは、まだあなたに警察官としての適性や素質があるかは判断できません。

そこで、「その取り組みで直面した具体的な課題は何でしたか?」とか「チーム内で意見の対立があった場合、どのように解決しましたか?」など、より理解を深めるために掘り下げた質問をして、正確に評価を行えるような情報を聞き出し、判断するのです。

しっかり自己分析ができていないと、深掘り質問に対応できません。過去に聞かれた質問に根拠を踏まえて回答できるよう、早め早めに準備を始めましょう。

より詳しい傾向や対策はこちら。

警視庁警察官採用試験3類(高卒)の試験内容まとめ

今回は、警視庁警察官採用試験3類(高卒)の内容(一次選考と二次選考)を徹底解説しました。

再度、試験内容の確認です。

一次選考教養試験警察官(社会人)として必要な基礎学力(一般知能・知識)に関する筆記試験。(択一式:120分 / 50問)
作文試験与えられたテーマに基づき、自分の思いや考えを自由な形で表現する試験です。警察官として直面する様々な課題や、社会情勢に対する自分なりの見解や対策を述べることが求められます。(1000字 / 80分)
国語試験警察官(社会人)として必要な国語力(漢字の読み書き)を測る筆記試験(択一式:20分 / 50問)
二次選考面接試験警察官としての対応力や人柄、コミュニケーション能力などに関する面接試験。過去の経験や将来ビジョンについて質問されます。(1人30分程度)
体力試験警察官の職務を行う上で必要な基礎体力に関する検査
適性試験クレペリン検査等
警視庁警察官採用試験3類(高卒) 試験内容一覧

これらの試験を通じて、警視庁の警察官として求められる資質や能力が総合的に評価されます。

試験内容は幅広いです。やれることからコツコツ始めていきましょう。本記事で解説したコツを意識しながら、効率よく対策できると良いですね。

以上、警視庁警察官採用試験3類(高卒)の内容についてでした。

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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