【高卒程度】警視庁警察官採用試験3類の教養試験の出題傾向を解説

警視庁警察官採用試験三類(高卒)の教養試験(出題傾向)

本記事では、警視庁警察官採用試験3類(高卒)における教養試験の出題傾向を徹底解説します。

「何から勉強すればいいの?」「効率よく勉強したい」という方は、ぜひ参考にしてください。

その他の試験内容についても下記記事で解説しています。

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警視庁警察官採用試験3類(高卒) 教養試験の概要

教養試験は、警察官(社会人)として必要な基礎学力や一般教養がどれくらい備わっているかを測る筆記試験です。

試験概要

試験時間120分
問題数50問
レベル高校卒業程度
解答方法択一式(マークシート)
警視庁警察官採用試験3類(高卒) 教養試験の概要(2023年度)

試験科目

思考力・判断力を問う「一般知能科目」と、高校までに習った基礎学力を測る「一般知識科目」から出題されます。

分野科目出題数
一般知能数的処理数的推理6
判断推理9
資料解釈2
文章理解現代文6
英文2
一般知識社会科学政治3
経済3
社会3
人文科学日本史2
世界史2
地理2
国語3
英語2
思想1
自然科学物理1
化学1
生物1
地学1
警視庁警察官採用試験3類(高卒) 科目別出題内訳

実際の試験問題(過去問)は下記記事でまとめています。

このように、教養試験は科目の多さが特徴的です。

闇雲に勉強するのではなく、出題傾向を踏まえた対策が必要不可欠といえるでしょう。

警視庁警察官採用試験3類(高卒) 教養試験の出題傾向

警視庁警察官採用試験3類(高卒)の教養試験について、出題傾向を解説します。

数的推理の出題傾向

数的推理は、思考力や計算力を測る数的処理の1科目です。

出題数は5~6問で、次の8分野から構成されています。

分野主な項目
方程式方程式、不等式、平均算・年齢算
割合比、混合算、仕事算、ニュートン算
速さ速さ、旅人算、流水算、時計算
確率場合の数、順列、確率
図形の計量多角形、円、空間計量
整数整数・約数・倍数、記数法
規則性数列、規則性
その他計算パズル、その他
公務員試験 数的推理の出題範囲一覧

このうち、もっとも出題率の高い分野は「確率分野」です。

とくに「確率」は、過去10年間で7回出ており、今後も出題される可能性が高いと言えます。

警視庁警察官採用試験三類(高卒) 数的推理の出題傾向
警視庁警察官採用試験三類(高卒) 数的推理の出題傾向

その他、「速さ分野」も直近3年連続で出ているので、併せて対策するといいでしょう。

えもと

ワニ本で出題パターンを理解し、オープンセサミで問題演習を重ねるといいですね!

判断推理の出題傾向

判断推理は、判断力や瞬発力を測る数的処理の1科目です。

出題数は5~6問で、次の12分野から構成されています。

分野主な項目
順序関係順序関係
対応関係二集合対応、多集合対応、組分け
集合ベン図、線分図
論理論理、三段論法、ド・モルガンの法則
位置関係直線、平面、空間、方向
試合試合数、トーナメント、リーグ戦
証言証言
暗号暗号問題
数量数量問題、貸し借り
日歴算日歴算
手順ルール、天秤
道順道順、順列
公務員試験 判断推理の出題範囲一覧

このうち、もっとも出題率の高い分野は「対応関係」です。

とくに「二重集合対応」は、過去10年間で6回出ており、今後も出題される可能性が高いと言えます。

警視庁警察官採用試験三類(高卒) 判断推理の出題傾向
警視庁警察官採用試験三類(高卒) 判断推理の出題傾向

その他、「試合分野」は直近3年連続で出ているので、併せて対策するといいでしょう。

えもと

ワニ本で出題パターンを理解し、オープンセサミで問題演習を重ねるといいですね!

空間把握の出題傾向

空間把握は、図形に関する空間認識力や特徴に関する数的処理の1科目です。

出題数は3~4問で、次の9分野から構成されています。

分野主な項目
平面図形等積図、パズル
折り紙図形の折り方、折り紙
軌跡多角形の軌跡、円の軌跡
立体図形正多面体、立体構成
展開図正多面体の展開図、サイコロ
投影図形投影図、陰影
切断図形切断図、切断面の計算
回転移動回転体、回転と移動
経路最短経路、一筆書き
公務員試験 空間把握の出題範囲一覧

このうち、もっとも出題率の高い分野は「展開図」です。

とくに「正多面体の展開」は、過去10年間で7回出ており、直近3年連続で出題されていることから、今後も出題される可能性が高いと言えます。

警視庁警察官採用試験三類(高卒) 空間把握の出題傾向
警視庁警察官採用試験三類(高卒) 空間把握の出題傾向

その他、「折り紙」も比較的よく出ているので、併せて対策するといいでしょう。

資料解釈の出題傾向

資料解釈は、グラフや表を読み取り、正しい設問を選ぶ数的処理の1科目です。

出題数は2問で、次の3項目から構成されています。

分野主な項目
数表表計算
グラフグラフ、データ
複合数表とグラフ
公務員試験 資料解釈の出題範囲一覧

数表とグラフ・データそれぞれから出ていますが、直近2年間は数表のみの出題となっています。

警視庁警察官採用試験三類(高卒) 資料解釈のの出題傾向
警視庁警察官採用試験三類(高卒) 資料解釈のの出題傾向
えもと

ワニ本で数表やグラフの読み取り方を理解し、速く解けるように演習を繰り返しましょう!

文章理解の出題傾向

文章理解は、300〜400字程度の現代文や英文を読み、趣旨や内容に合致するものを選ぶ科目です。

出題数は8問で、次の3項目から構成されています。

分野主な項目
現代文趣旨把握・内容一致、空欄補充、文章整序
英文趣旨把握・内容一致、空欄補充、文章整序
古文・漢文趣旨把握・内容一致、空欄補充、文章整序
公務員試験 文章理解の出題範囲一覧

このうち、もっとも出題率の高い分野は「1 要旨把握(現代文)」です。

10年連続で出ており、出題数も4問と多いため攻略不可欠と言えます。

警視庁警察官採用試験三類(高卒) 文章理解の出題
警視庁警察官採用試験三類(高卒) 文章理解の出題

その他、「5 英文(内容把握)」も頻出なので、併せて対策するといいでしょう。

えもと

1日1〜2問解いて、文章に慣れることが大事です!

社会科学の出題傾向

社会科学は、中学〜高校で学んだ政治経済や社会時事の理解力を測る科目です。

出題数は9問で、次の3分野(科目)から構成されています。

分野主な項目
政治日本国憲法、統治機構、政治学、国際政治
経済市場経済、日本経済、国民経済、国際経済
社会労働問題、社会保障、人口問題、現代社会(時事)
公務員試験 社会科学の出題範囲一覧

このうち、もっとも出題率の高い分野(科目)は「政治」です。

とくに「統治機構(とくに国会)」は、過去10年間で8回出ており、今後も出題される可能性が高いと言えます。

警視庁警察官採用試験三類(高卒) 社会科学・政治の出題傾向
警視庁警察官採用試験三類(高卒) 社会科学・政治の出題傾向

その他、「社会(時事)」も比較的出ているので、併せて対策するといいでしょう。

人文科学の出題傾向

人文科学は、中学〜高校で学んだ地理歴史や国語の理解力を測る科目です。

出題数は9問で、次の6分野(科目)から構成されています。

分野主な項目
日本史原始・古代、中世、近世、近・現代、通史
世界史西洋史、東洋史、現代史
地理地図、人類と環境、生活と産業、地誌
国語漢字、四字熟語、ことわざ、現代文法
英語文法、英単語
倫理西洋思想、中国思想、日本思想
公務員試験 人文科学の出題範囲一覧

このうち、もっとも出題率の高い分野(科目)は「国語」です。

とくに「ことわざ・故事成語」は、6年連続で(過去10年間で9回)出ており、今後も出題される可能性が高いと言えます。

警視庁警察官採用試験三類(高卒) 人文科学・国語の出題傾向
警視庁警察官採用試験三類(高卒) 人文科学・国語の出題傾向

その他、「文芸術」も比較的出ているので、併せて対策するといいでしょう。

自然科学の出題傾向

自然科学は、中学〜高校で学んだ理科の理解力を測る科目です。

出題数は4問で、次の4分野(科目)から構成されています。

分野主な項目
物理速度、力、熱、波動、電磁気
化学物質の構成、化学結合、化学反応式、金属元素、有機化合物
生物細胞、遺伝、恒常性、植物と動物、生命の集団
地学地球の構造、地殻の構成、大気の運動、太陽系と宇宙
公務員試験 自然科学の出題範囲一覧
  • 警視庁警察官採用試験3類(高卒)では、数学からの出題はありません。

どの科目も幅広い分野から出ており出題範囲を絞ることが難しいです。

出題数も少ないので、時間がない人は無理をして対策する必要はないでしょう。

えもと

時間があれば、物理や地学あたりが比較的範囲を絞りやすいです。

より詳しい出題傾向は下記記事で解説しています。

警視庁警察官採用試験3類(高卒) 教養試験でよくある質問FAQ

警視庁警察官採用試験3類(高卒)の教養試験でよくある質問(FAQ)に回答します。

教養試験でオススメの参考書・問題集は?

「オープンセサミ(通称:セサミ)」と「畑中敦子シリーズ(通称:ワニ本)」です。

公務員予備校東京アカデミーが監修している”初心者〜中級者向け“の参考書です。

情報量が豊富でこれ1冊を覚えるだけでかなりの点数が取れます。

しかし、無駄な情報もそれなりに含まれているので出題範囲を絞って使いましょう。

編集:東京アカデミー
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教養試験の過去問は?

過去問は「【高卒程度】警視庁警察官採用試験3類の過去問と効果的な使い方」で3年分をまとめています。

解説はありませんが、出題形式や内容の確認には十分活用できるので参考にしてください。

教養試験のボーダーラインは?

ボーダーラインは非公開です。

採用数や問題レベルによっても変動するため確かなことは言えませんが、合格者の情報提供や他サイトのデータから6割程度だと推測できます。

国語試験や作文試験の結果も反映されるため、教養試験は安定して6割取れるようにしておきましょう。

教養試験の勉強には出題傾向の理解が重要!

警視庁警察官採用試験3類(高卒)の教養試験は、高校までにきちんと勉強してきた人からすればそれほど難しいわけではありません。

それなのに多くの受験者が悩んでいるのは、試験科目・範囲が膨大だからです。

事実、「科目が多くて何から勉強すればいいか分からない」という相談・お問合せが相当多いんですよね。

教養試験を効率よく勉強するには、出題範囲の理解(=過去問分析)がとても重要です。必要な科目・分野に沿って勉強すれば、これまでよりずっとラクに合格点を超えるようになると僕は考えます。

合格点は6割程度です。そんなに高くありません。なので、闇雲に無駄な勉強をするのではなく、過去の出題傾向を軸に勉強してください。

まずは科目ごとの出題範囲を理解する。
そこから始めていきましょう!

以上、警視庁警察官採用試験3類(高卒)の教養試験についてでした。

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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