対策ガイド2024|財務専門官採用試験の内容と傾向を徹底解説

財務専門官の試験概要

日々の学校や仕事で忙しい中、効率よく試験対策できるかどうかは、選考内容や傾向をどれだけ理解しているかが重要です。

今回は、財務専門官採用試験の内容を徹底解説します。

本記事を読めば「試験概要から最終合格するには何をすればいいかまで」網羅的に理解できるので、ぜひ参考にしてください。

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財務専門官採用試験の概要

財務専門官は、財務局において、国有財産の有効活用や地域金融機関の検査・監督・監視などの業務に従事する国家公務員(専門職員)です。

そんな財務専門官になるには、人事院・財務省が行う採用試験に合格しなければなりません。

ここでは、令和5年度の情報をもとに試験概要を紹介します。

受験資格(年齢制限)

1993年(平成5年)4月2日から2002年(平成14年)4月1日までに生まれた人。

なお、次のいずれかに該当する人は受験できません。

  • 日本国籍を有しない人
  • 国家公務員法第38条に該当する人
  • 国家公務員として懲戒処分を受け2年経過していない人
  • 準禁治産の宣告を受けている人

採用予定人数

約160人

*採用予定数は2月1日現在の見込みであり、今後変動する場合があります。

過去の採用予定人数

令和4年度170人
令和3年度170人
令和2年度160人
令和元年度160人

試験地

一次試験と二次試験は、それぞれ希望する地域で受験できます。

一次試験

札幌市、盛岡市、仙台市、東京都、新潟市、静岡市、名古屋市、金沢市、京都市、大阪市、松江市、岡山市、広島市、高松市、松山市、福岡市、熊本市、鹿児島市、那覇市

二次試験

札幌市、仙台市、さいたま市、名古屋市、金沢市、大阪市、広島市、高松市、福岡市、熊本市、那覇市

えもと

試験地は出願時に決めます。その後の変更は認められないので注意!

試験日程

受付期間令和5年3月1日(水)~3月20日(月)
一次試験日令和5年6月4日(日)
一次試験
合格発表日
令和5年6月27日(火)
二次試験令和5年7月3日(月)~7月6日(木)
最終合格
発表日
令和5年8月15日(火)

実施状況

採用年度受験者数合格者数倍率
令和5年度1,8539961.9
令和4年度1,3286322.1
令和3年度1,4495972.4
令和2年度1,3385602.4
令和元年度1,7215263.3

過去の倍率や一次・二次試験ごとの詳細は、「【2023年最新】財務専門官採用試験の倍率【一次二次別】」でまとめています。

財務専門官採用試験の内容

基礎能力試験

令和6年度から試験時間や問題数が変更されます!

年度令和5年令和6年
試験時間140分110分
問題数40問30問
出題形式択一式択一式
レベル大卒程度大卒程度

基礎能力試験は、 計算力や読解力を測る『一般知能』と、一般的な基礎学力常識力を測る『一般知識』で構成される筆記試験です。

出題科目

分野科目
一般知能数的処理数的推理|判断推理|空間把握|資料解釈
文章理解現代文|英文
一般知識社会科学政治|経済|社会時事
人文科学日本史|世界史|地理時事
自然科学物理|化学|生物時事
その他情報

令和6年度以降は、従来の社会・人文・自然科学から、それぞれの分野に関連した時事問題に変わります。また、新科目「情報」が追加。

時事問題が増えるため、ニュースを見たり、新聞を読んだりして、普段の生活から情報収集をしておきましょう。

出題傾向や勉強方法は、「【攻略】財務専門官の勉強法!基礎能力試験の科目と出題傾向」でまとめています。

専門試験(択一)

試験時間140分
問題数76問
※40問を選択解答
出題形式択一式
配点比率3/9
令和5年度の試験情報

専門試験は、財務専門官として必要な法律や経済学などの知識力を測る筆記試験です。

出題科目

必須科目憲法6
行政法8
経済学6
財政学6
経済事情2
選択科目民法・商法6
統計学6
政治学・社会学6
会計学6
経営学6
英語6
情報数学6
情報工学6
令和5年度の試験情報

必須科目(5科目)と選択科目(8科目から2科目)に大別されます。

選択科目はどの科目を勉強してもいいですが、併願を考えるなら流用できる「民法」や「政治学・社会学」、「経営学」あたりからチョイスするといいでしょう。

配点比率は試験の中で最も高い”3/9″なので、専門試験で高得点を取ることが重要です。

専門試験(記述)

試験時間80分
問題数1題
出題形式記述式
配点比率2/9
令和5年度の試験情報

専門記述は、財務専門官として必要な法律や経済学などの知識力を測る”記述式”の筆記試験です。

試験科目

  • 憲法
  • 民法
  • 経済学
  • 財政学
  • 会計学

これらの5科目から1科目を選択して解答します。

専門知識が必要なうえに、文章力や構成力も必要です。ある程度、専門試験(択一式)の勉強が進んだら少しずつ着手しましょう。

人物試験

試験時間20分
人数1人
面接官3人
配点比率2/9

人物試験は、志望動機や自己アピールなどを問うことで、あなたが財務専門官として相応ふさわしいかどうかを評価・判断する面接試験です。

受験者の人柄や対人能力(コミュニケーション)をみるための試験で、個人面接により行われます。

どれだけ筆記試験で高得点をとっても、人物試験でC評価(A~Eの5段階)以上ないと足切り(=不合格)なので注意してください。

合格者の決定方法

第1次試験合格者のうち、専門試験(記述式)において基準点以上であり、かつ、人物試験においてA~Cの評価である者について、第1次試験を含む全ての試験種目の標準点を合計した得点に基づいて最終合格者を決定します。

2023年度財務専門官合格者の決定方法より

勉強時間の多くを基礎能力試験や専門試験に充てるのは正しいですが、面接対策を後回しにしたため落ちてしまった人を何人もみてきました。

そんな不幸な結末を迎えないためには、筆記対策と並行して面接練習を行うことが重要です。

自分らしさや税務専門官への熱意をアピールできるように準備していきましょう。

財務専門官採用試験でよくある質問FAQ

最後に、財務専門官採用試験でよく相談される質問に回答します。

過去問はどこで入手できますか?

過去の入試問題については、人事院ホームページの情報公開窓口で開示請求を行うことができます。

【過去問】財務専門官採用試験の問題と解答【使い方と目的】」でも、サンプルデータをまとめているので、ぜひ参考にしてください。

ボーダーラインは何点くらいですか?

だいたい6割程度です。そんなに高くありません。

詳しくは「財務専門官のボーダーラインは何割?合格点を取るポイントも解説」をご覧ください。

財務専門官の試験内容を理解して対策しよう!

今回は、財務専門官採用試験の試験内容と傾向を解説しました。

効率よく対策を始めるには試験内容の理解が重要です。必ず把握してから勉強してください。

再度、試験内容をまとめます。

一次試験

基礎能力試験、専門試験(択一)、専門試験(記述式)

二次試験

人物試験(面接)

対策することは多いので、やみくもに進めるのではなく、傾向を把握してから始めましょう。

今回は以上です。

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