国立大学法人等職員採用試験の勉強は何から?効率的な対策方法を解説

国立大学法人等職員採用試験の勉強法

本記事は、国立大学法人等職員採用試験の教養試験を効率よく・・・・対策したい人向けの内容です。

  • 教養試験の科目は?
  • 教養試験は何から勉強すればいいの?
  • 教養試験の出題傾向は?

こんな悩みを解決します。

結論からいうと、過去の出題傾向を踏まえた勉強方法がオススメです。

過去の出題傾向とは、簡単に説明すると、

  1. 配点の高い科目と低い科目の選別
  2. 出題範囲の理解

という勉強の方向性を決めるために必要なデータのことです。

勉強ができない人ほど出題傾向を無視してメチャクチャに勉強しているんですよね。それだとどんなに時間があっても合格点を取ることはできません。

そこで本記事では、教養試験を効率よく勉強する手順から出題傾向を知る方法まで具体的に解説しています。

やり方を間違えずに取り組めば、勉強が苦手でも充分に対策できます。本記事に書いてあることを実行しつつ勉強していきましょう。

タップできる目次

【国立大学法人等職員採用試験】教養試験とは?傾向を解説

教養試験とは、一般知能と一般知識で構成される筆記試験のことです。

一般知能

計算力や読解力を測る

一般知識

高校までの基礎的な学力を測る

勉強を始める前に傾向を3つ紹介します。

試験科目が多い

僕自身、公務員試験を受験して大学職員として働いていますが、総じて大変だったのは「科目数が多すぎる」ということです。

これまでにあなたが経験した高校・大学入試なら5科目~7科目ぐらいですが、国立大学法人等職員採用試験は18科目もあるんですよね…。

▼教養試験の科目一覧▼

分野試験科目
数的処理数的推理
判断推理
空間把握
資料解釈
文章理解現代文
英文
社会科学政治
経済
社会
人文科学日本史
世界史
地理
国語
自然科学数学
物理
化学
生物
地学                
2022年本試験問題より作成

国立大学法人等職員採用試験の難易度でも解説しているように、問題自体は中学~高校レベルなので大したことないですが、科目数は3倍近くもあります。

これだけの科目を勉強しなくてはいけないので、計画をきちんと立てて勉強を進めましょう。

解答時間が短い

試験時間は120分です。

対する問題数は40問もあるので、1問あたりにかけられる時間は3分程度しかないですね…。

こんな問題を3分かけずに解けますか?

数的推理の問題例(国立大学法人等職員採用試験)
(数的推理)
国立大学法人等職員採用試験の問題(資料解釈)
(資料解釈)

複雑な問題も含め、すべての問題をこの時間内で解ききることは、簡単なことではないですよね。

実際に、教養試験で時間が足りずに問題を解ききれない人は少なくありません。

マークシートへの記入や見直しの時間も考えると、テンポよく解答していくことが必要になってきます。普段の勉強から時間配分を意識しておくなど、十分な対策をとっておくことが必要です。

ボーダーライン7割が目標

合格基準ボーダーラインは非公開であり、採用数や問題レベルによっても変動するため確かなことは言えませんが、合格者からの情報提供や他サイトのデータから7割前後だと推測できます。

えもと

ちなみに僕は自己採点で26~28/40問で最終合格まで行きました!7割前後でも十分に最終合格はできますよ。

なので、高得点を目指して勉強するよりも、7割を安定して取れることが大切です。

国立大学職員は筆記試験はそこそこ通して、二次試験でガッツリ落とします。というか、採用人数が少ないのでしょうがないんですけどね。

したがって、筆記試験の対策は大切ですが、それだけでは合格できないことを理解してバランスよく対策しましょう。

【国立大学法人等職員採用試験】教養試験を効率よく勉強するポイント

教養試験の科目数はハンパないため、行き当たりばったりで進めるのはNGです。

ここでは、僕自身が意識していた勉強のポイントを紹介します!

優先順位をつける

試験科目は多いですが、配点(問題数)はバラバラです。

なので、適当に勉強を進めるのではなく、どの科目から勉強すれば点を伸ばしやすいか考える必要があります

余談ですが、僕は理系科目が苦手だったので物理や化学から勉強していました。でも、どちらも1問しか出なかったんですよね…。一方で、数的推理や判断推理の出題数は5問~6問ほど。明らかに勉強する順番を間違ってました(苦笑)。

配点が低い科目にどれだけ時間を使っても総合点は上がりません。少しでも効率よく勉強を進めたいなら、この科目選択が今後の勉強効率を大きく左右します。

以下に科目ごとの配点(問題数)をまとめているので、どの科目から勉強するのか優先順位をつけてみましょう。

科目別の配点(問題数)一覧

試験科目問題数
数的推理4問
判断推理4問
空間把握4問
資料解釈1問
現代文3問
英文4問
政治3問
経済2問
社会2問
世界史2問
日本史2問
地理2問
国語1問
数学1問
物理1問
化学1問
生物2問
地学1問
2022年本試験問題より作成

すべてを勉強して中途半端になるよりも、まずは出題数の多い科目を確実に正解することが大切です。

その他の科目はメイン科目に一区切りがついた段階でやればOK。

一般論で勉強しない

ちょっと意外と思うかもですが、合格点を取りたいなら一般論で勉強してはダメです。ここでいう一般論とは、どの試験でも共通していえることを指します。

たとえば、次の2パターンがあったとします。

Aパターン

国立大学法人等職員採用試験の数的推理は「速さ分野」がよく出る

Bパターン

公務員試験の数的推理は「速さ分野」がよく出る

どちらのパターンで勉強すべきでしょうか?

効率よく勉強したいならAパターンですよね。「国立大学法人等職員採用試験で出るのは速さ」だと断定しているわけですから。

Bパターンは「公務員試験全体で速さが出やすい」って話なので、他の試験がそうだとしても国立大学法人等職員採用試験に当てはまるとは限りません。

しかし、多くの受験者はBパターンの思考で勉強してしまっています。

これは仕方のないことでして…、基本的に予備校や参考書、ネットの多くが一般論(Bパターン)で解説しているからです。また、国立大学法人等職員採用試験の過去問が入手できないってのもあります。

もちろん、本記事のように国立大学法人等職員採用試験に特化して解説しているなら問題なしですが、世の中に多く出回っている一般論を鵜呑みにして勉強しても…コスパが悪いので注意してください。

国立大学法人等職員採用試験に特化した出題傾向は下記で解説しています。

復習に重点をおく

また、勉強において重要なのは先に進むことよりもどれだけ復習をしたかということです。

復習するタイミングですが、僕は勉強した箇所は3日連続で見るというルールで覚えていきました。要するにその日に解いた問題は短いスパンで3回見るというものです。

1日目問題1〜10をやる
2日目問題1〜10を見直して、問題11〜20をやる
3日目問題1〜20を見直して、問題21〜30をやる…

とくに重要なのが翌日の復習

勉強した次の日に復習しないだけで一気に知識の定着が悪くなります。記憶の法則で有名なエビングハウスの忘却曲線でも人間の記憶力は翌日にガタ落ちすることが立証されていますからね。

最初のうちはけっこうシンドイですが、1カ月ほど続けてみれば結果が見えてくるので、反復練習を意識して勉強していきましょう。

【国立大学法人等職員採用試験】教養試験は何から勉強する?出題傾向を知る3つの方法

教養試験を効率よく勉強するには出題範囲の理解がとても重要です。

「数的推理が何問出た」とか「社会科学を捨てると落ちる」などの一般的な情報は、予備校の説明会に参加したり、ネットで探したりすれば無料で発掘できます。

でも、肝心の「何をどこまでやればいいのか」といった国立大学法人等職員採用試験に特化したデータはまったくでてきません。

そこで、ここでは国立大学法人等職員採用試験の出題範囲を知る方法を3つ紹介します。

▼出題範囲を知る方法まとめ▼


自力

予備校

note
価格10万円〜1,980円
分析
年数
予備校
次第
7年分
教材
指定
予備校
次第
指定あり
詳細詳細詳細
出題範囲を知る方法比較

1 自力で過去問を分析する

これは無理です。

理由は簡単で、国立大学法人等職員採用試験の過去問は公開されていないから。

なので、どんなにネットを探しても時間の無駄なので注意が必要です。

2 予備校を利用する

公務員試験対策に定評のある予備校を使うことで、効率的に傾向を知ることができます。

メリットデメリット
情報量が多い
分析済みのデータが入手しやすい
誤った分析をしてしまうリスクが少ない
費用が必要(数万円〜)
講座・講義にも出席が必要
予備校によって情報量が違う

公務員試験を専門に扱っているため、情報量は多い傾向にあります。そのため、過去問や傾向が多く手に入りやすいです。

しかし、授業料や教材費などの出費が必要(10万円~20万円)。

また、予備校によって情報量やサポート面に差があるので入会前に規模を確認することが大事。

3 noteを活用する

過去7年間(2016~2022年実施)の出題を科目別・分野別に分類して、オリジナルの出題傾向表をnoteで公開しています。

メリットデメリット
過去7年間の出題傾向が把握できる
分析済みのデータが入手できる
誤った分析をしてしまうリスクが少ない
費用が抑えられる(1,980円)
使う問題集が限定的
過去問がない以上完璧ではない
完璧主義の人には不要

受験者から情報を聞き取ってデータにまとめました。

当然、過去問は公開されていないため完全とはいえませんが、かなりの再現性を実現していると思いますよ。

また、勉強するテキストは「スー過去」を推奨しています。

▼オススメの使用教材▼

というのは、これらのテキストの目次をもとに出題傾向表を作成したためです。なので、スーパー過去問を使えば目次と出題分野がリンクしているので並行学習が可能ですよ。

出題傾向表を見て、繰り返し出題されている科目・分野から勉強すればOK。逆に出題がない分野は見る必要すらないので、「どこを勉強すればいいんだろう…」と悩む心配がありません。

使う(使おうと思っている)参考書がスー過去でない場合は効果をフル活用できませんが、効率よく勉強を進めたい方はぜひ役立ててほしいです。

過去7年分の出題範囲が丸わかり

まとめ|教養試験の出題傾向を理解して対策を始めよう!

今回は、国立大学法人等職員採用試験の教養試験を効率よく勉強するなら出題範囲の理解が大事という話をしました。

教養試験の問題は、高校までにきちんと勉強してきた人からすれば、それほど難しいわけではありません。

それなのに多くの受験者が悩んでいるのは、試験科目が多いからです。1科目あたりの出題範囲も広いので、出題範囲を理解して効率よく勉強することが大切です。

出題範囲を知る方法はいくつもありますが、早めに把握することで遠回りをせずに勉強できます。そうすれば、科目・範囲ともに膨大な教養試験の勉強は、これまでよりずっとラクに合格点を超えるようになると僕は考えます。

まずは科目ごとの出題範囲を理解する。そこから始めていきましょう!

過去7年分の出題範囲が丸わかり

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

公務員試験の指導を12年間やっています。新卒で大手専門予備校に就職→公務員課で5年間勤務、在職中に公務員試験を受験するも不合格→退職→公務員試験の勉強→国立大学法人、政令市、市役所に合格→現在、某大学の職員として7年目。 2018年6月からサイトを運営中。普段はカフェで珈琲飲んでます。

タップできる目次