【職種一覧】国家公務員(大卒)の難易度ランキングをわかりやすく解説!

国家公務員の難易度を職種別に解説!

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【前提知識】国家公務員とは?

国家公務員とは、省庁や国会、裁判所などの国家機関で働く職員のことです。

県庁や市役所などで働く地方公務員とは違い、仕事内容の多くが国家運営に関わる業務(政策立案や統計調査など)である場合が多い。

勤務地は採用地域が限定されている職種もありますが、一つの県に留まらず日本全国や海外が拠点となる場合がほとんです。

働く地域を問わずスケールの大きい仕事がしたい、国の運営に関わる仕事がしたいという人は国家公務員が向いていると言えるでしょう。

国家公務員の職種(種類)

国家公務員といっても、一般的な事務職以外にも税金を専門に取り扱ったり(国税専門官)、労働管理をしたり(労働基準監督官)と幅広い職種があります。

なので、まずは職種をしったうえで、どのような業務をしたいのか考えてみましょう。

大卒程度の主な国家公務員の職種は次のとおり。

  • 国家一般職
  • 国税専門官
  • 財務専門官
  • 労働基準監督官
  • 裁判所事務官
  • 国立大学法人等職員
  • 法務省専門職員
  • 食品衛生監視員
  • 航空管制官
  • 海上保安官
  • 皇宮護衛官

説明会に参加するなどして、仕事内容を把握するといいでしょう。

国家公務員は難しい?

「国家公務員は倍率が低くなっているから簡単」という話を聞いたことがあるかもしれません。

確かに国家公務員の人気はさがっていて倍率も公務員試験の中では低い職種もあります。

とはいえ、地方公務員(県や市)と比べると試験内容は多いので倍率だけを見て簡単と捉えるのは危険です。

また受験者のレベルのレベルが高いという点にも注意が必要。

県や市であれば受験者の多くは中堅私大ですが、国家公務員は旧帝大をはじめとする偏差値の高い大学生が大半を占めています。

もちろん、国家総合職を除けばどの受験者にもチャンスはありますが、元々学力のあるライバルたちを相手にしなければいけないのでレベルが高いと言えるでしょう。

試験内容が多く、受験者のレベルが高いことから、国家公務員は倍率ほど簡単ではないと言えそうです。

傾向を把握して早めに準備をはじめましょう!

続いて、国家公務員んは難しいのかどうか、倍率を紹介していきます。

【職種別】国家公務員(大卒)の難易度ランキング

国家公務員をなんとなくわかったところで、どの試験が難しいのかランキング形式で発表してきたいと思います。

今回は最もわかりやすい、倍率(合格率)をもとに順位をつけました!

ぜひ参考にしてください。

1位:航空管制官

国家公務員の中で最も難しい(倍率が高い)のは、航空管制官です。

✔︎ 航空管制官とは

航空保安大学校における研修修了後、全国各地の航空交通管制部、空港において、航空機に対し、無線電話・レーダーなどにより、離着陸及び航行の安全に必要な指示を与え、また、情報の提供を行うなどの航空交通管制業務に従事します。

国土交通省

2年連続で2桁の倍率となっており、難度は高い試験となっています。

筆記試験に加えて、英語力なども必要となってくるため対策も難しいと言えるでしょう。

過去10年間の推移は次のとおり。

受験者数合格者数倍率
20214894211.6
20204234110.3
20195331055.1
20185891334.4
20175861384.2
20165881414.2
20155601025.5
2014659976.8
2013736878.5
2012612708.7

2位:皇宮護衛官

国家公務員の中で2番目に難度が高いのは、皇宮護衛官です。

✔︎皇宮護衛官とは

天皇皇后両陛下はじめ皇室の方々の護衛と皇居、御所等の警備に従事します。

人事院

人事院は2022年1月20日、皇宮護衛官採用試験(大卒程度)の最終倍率は9.8倍だったと発表しました(2021年度実施)。

合格者数は56人(前年度比人6人増)、受験者数は548人(76人増)。

数年前までは10倍を超えることは当たり前でしたが、直近は連続して10倍を下回る人気低迷が続いています。

詳細は次のとおり。

受験者数合格者数倍率
2021548569.8
2020472499.6
20196333617.6
20188447211.7
20171,0284224.5
20169834820.5
20159305217.9
20141,2144427.6
20131,0747913.6
20121,3024131.8

3位:裁判所事務官

国家公務員の中で3番目に難度が高いのは裁判所事務官です。

✔︎裁判所事務官とは 

裁判所事務官は,各裁判所の裁判部や事務局に配置されています。裁判部では裁判所書記官のもとで各種の裁判事務に従事し,事務局では総務課,人事課,会計課等において司法行政事務全般に従事します。

法務省

試験は総合職と一般職の2つ。ここでは一般職です。

法務省は2022年1月20日、裁判所職員採用試験(一般職)の最終倍率は7.2倍だったと発表しました(2021年度実施)。

合格者数は1,080人(前年度比人110人増)、受験者数は7,802人(5,667人増)。

数年前に比べれば、倍率低下に歯止めがありませんが国家公務員のなかでは難関試験となっています。(2020年は国家一般職と日程が同じだったため受験者数が減っています)

詳細は次のとおり。

受験者数合格者数倍率
20217,8021,0807.2
20202,1359702.2
20198,8481,2557.1
20188,8241,1317.8
20178,4699618.8
20166,4137658.4
201510,79994211.5
20149,66388710.9
201310,45396410.8
201211,57089812.9

国家公務員のなかでも比較的、倍率が高い職種をピックアップしていました。

残りの国家公務員も一気に紹介します。

4位:労働基準監督官

厚生労働本省又は全国各地の労働局、労働基準監督署に勤務して、労働基準法、労働安全衛生法などに基づいて、工場、事業場などに立ち入り、事業主に法に定める基準を遵守させることにより、労働条件の確保・向上、労働者の安全や健康の確保を図り、労働災害にあわれた方に対する労災補償の業務のほか、労働基準法などの法律違反の罪について、刑事訴訟法に規定する特別司法警察職員の職務を行います。

厚生労働省

厚生労働省は2022年1月20日、労働基準監督官採用試験の最終倍率は3.3倍だったと発表しました(2021年度実施)。

合格者数は496人(前年度比人20人増)、受験者数は1,628人(45人減)。

受験者数、倍率ともに過去最低となっており、人気低迷がうかがえる状況となっています。

詳細は次のとおり。

受験者数合格者数倍率
20211,6284963.3
20201,6734763.5
20192,1065733.7
20182,3236123.8
20172,1804784.6
20162,0314025.1
20151,8524174.4
20142,4063886.2
20131,7344014.3
20122,1049921.3

5位:国家一般職

人事院は2022年1月20日、国家一般職採用試験(大卒程度)の最終倍率は2.7倍だったと発表しました(2021年度実施)。

合格者数は7,553人(前年度比1,522人増)、受験者数は20,718人(3,550人増)。

受験者数は増えているものの、合格者数も増えていることから倍率は過去最低を記録しています。

詳細は次のとおり。

受験者数合格者数倍率
202117,5725,6423.1
202014,6234,7713.1
201919,0395,6753.4
201821,3085,6513.8
201721,5955,1234.2
201622,8095,4194.2
201522,5695,1374.4
201421,2724,4124.8
201320,9324,3824.8
201223,7232,14711.0
受験者数合格者数倍率
20213,1461,9111.6
20202,5451,2602.0
20193,5501,9301.8
20184,0892,1311.9
20174,4532,0822.1
20164,4862,1642.1
20155,0162,2102.3
20143,7601,7712.1
20133,7701,6352.3
20124,0357465.4

6位:法務省専門職員

✔︎矯正心理専門職

心理学の専門的な知識・技術等をいかし、非行を犯した少年や刑事施設に収容されている受刑者を対象に、主に次のような職務に従事します。

✔︎法務教官

心理学の専門的な知識・技術等をいかし、非行を犯した少年や刑事施設に収容されている受刑者を対象に、主に次のような職務に従事します。

✔︎保護観察官

地方更生保護委員会や保護観察所に勤務し、心理学、教育学、福祉及び社会学等の更生保護に関する専門的知識に基づき、社会の中において、犯罪をした人や非行のある少年の再犯・再非行を防ぎ改善更生を図るための業務に従事します。

法務省

法務省は2022年1月20日、法務省専門職員採用試験の最終倍率は2.8倍だったと発表しました(2021年度実施)。

合格者数は532人(前年度比人54人減)、受験者数は1,472人(47人増)。

昨年よりは少し倍率は上がりましtが、人気低迷が目立っています。

詳細は次のとおり。

受験者数合格者数倍率
20211,4725322.8
20201,5195862.6
20191,5544423.5
20181,5023953.8
20171,5653804.1
20161,5653804.1
20151,4764053.6
20141,4433504.1
20131,4053444.1
20121,3833014.6

7位:食品衛生監視員

全国の主要な海・空港の検疫所において、輸入食品の安全監視及び指導(輸入食品監視業務)、輸入食品等に係る理化学的、微生物学的試験検査(試験検査業務)、検疫感染症の国内への侵入防止(検疫衛生業務)の業務に従事します。

厚生労働省

厚生労働省は2022年1月20日、食品衛生監視員採用試験の最終倍率は2.7倍だったと発表しました(2021年度実施)。

合格者数は91人(前年度比人14人増)、受験者数は245人(73人増)。

数年前までは5倍を超えることは当たり前でしたが、直近3年間は連続して3倍を下回る人気低迷が続いています。

詳細は次のとおり。

受験者数合格者数倍率
2021245912.7
2020172772.2
20192821342.1
2018338625.5
2017358675.3
2016348675.2
2015266713.7
2014360705.1
2013373705.3
2012458716.5

8位:財務専門官

財務専門官は、財務局において、財政、金融等のプロフェッショナルとして、国有財産の有効活用、財政投融資資金の供給、予算執行調査といった財政に関する業務や、地域金融機関の検査・監督、証券取引等の監視、企業内容等の開示といった金融に関する業務に従事します。このほか、地域経済情勢の調査・分析、財務省・金融庁の施策の広報といった業務にも従事します。

財務省

財務省は2022年1月20日、財務専門官採用試験の最終倍率は2.4倍だったと発表しました(2021年度実施)。

合格者数は597人(前年度比人37人増)、受験者数は1,449人(111人増)。

受験者数は昨年に比べれば増えているものの、依然として少なく人気低迷が続いています。

詳細は次のとおり。

受験者数合格者数倍率
20211,4495972.4
20201,3385602.4
20191,7215263.3
20182,0585263.9
20172,4745274.7
20162,6825285.1
20151,9205263.7
20142,6734885.5
20132,2714914.6
20123,05418616.4

9位:国税専門官

国税庁の使命は、わが国の財政基盤を支える唯一の歳入官庁として、納税者の自発的な納税義務の履行を適正かつ円滑に実現することです。国税専門官は、この使命を果たしていくため、国税局や税務署の第一線において、税務のスペシャリストとして、多くの納税者や経済取引に接しながら、税務調査や滞納処分などを行っています。

国税庁

国税庁は2022年1月20日、国税専門官採用試験の最終倍率は2.3倍だったと発表しました(2021年度実施)。

合格者数は4,193人(前年度比人290人増)、受験者数は9,733人(681人増)。

受験者数は増えているものの、倍率は依然として低く人気低迷が続いています。

詳細は次のとおり。

受験者数合格者数倍率
20219,7334,1932.3
20209,0523,9032.3
201910,4903,5143.0
201811,6783,4793.4
201711,5043,3413.4
201612,1803,0324.0
20158,7623,2912.7
201410,6352,8343.8
201311,0032,5394.3
201211,4901,6626.9

難易度や対策方法などを下記記事で解説しています!

番外:国立大学法人等職員

国立大学協会は2022年1月20日、国立大学法人等職員採用試験の倍率は3.5倍だったと発表しました(2021年度実施)。

合格者数は6,869人(前年度比人324人増)、受験者数は23,794人(176人増)。

見た目の倍率は低いですが、国立大学法人の倍率は一次試験(名簿登録)の結果です。この合格者を対象に大学ごとに選考があるので大学によっては100倍を超えることも珍しくはありません。

詳細は次のとおり。

受験者合格者倍率
202123,7946,8693.5
202023,6186,5453.6
201926,3586,6684.0
201828,6777,0404.1
201730,2736,2524.8
201632,1415,8575.5
201534,9675,8256.0
201438,9435,9966.5
201340,6686,0246.8
201240,0935,6507.1

国家公務員は対策することが多いので早めに準備を!

国家公務員は地方公務員に比べると合格はしやすくなっています。

とはいえ、試験内容・科目はとても多いので対策に苦労する人は多いです。

安易に試験内容が簡単な地方公務員に志望を変える人もいますが、総合的に見れば地方公務員の方が難しい。

試験内容・科目が多いと言う理由で志望先を変更するのは損なので注意しましょう。

はやめに準備を始めれば、合格は可能ですよ。

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