- 作文の傾向
- 作文の過去問
- 作文の書き方
- 作文で落ちる人の特徴
税務職員採用試験の一次選考で実施される「作文試験」。
作文対策を始めたものの、きちんと書けたはずなのに評価がまったく上がらない・・・なんで?と思っている人は多いのではないでしょうか。
作文には書き始めるまでの事前準備や評価を上げるための工夫が必要で、ただ必死になって文字を書いただけでは合格点をもらえる答案は作れません。
そこで本記事では、税務職員採用試験の作文について、傾向や過去問、対策方法を徹底解説!
不合格になってしまう人の特徴も紹介しています。
ぜひ、この記事を参考にして作文で落ちないように準備をはじめましょう!
税務職員採用試験 作文の傾向
税務職員採用試験の作文は、自分の考えや主張を論理的に説明する文章形式の試験です。筆記試験では判断できない、論理的思考力や読解力、人間性などを総合的に測ることを目的としています。
作文試験の概要は、以下のとおりです。
試験時間 | 50分 |
---|---|
文字数 | 600字 |
評価 | A~Cの3段階 |
税務職員採用試験 作文の過去問テーマ
ここでは、税務職員採用試験の作文で出題された過去のテーマをまとめています。
2022年(令和4年度)
我が国の社会生活において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大前と比較して大きく変わったと感じたことを具体的に挙げ、それについてあなたの思うことを述べなさい。
2021年(令和3年度)
物事を継続するために必要だと感じたことについて、具体的に述べなさい。
2020年(令和2年度)
これまでの自分自身の経験を踏まえて、「仕事をする」ということについて思うこと
2019年(令和元年度)
成人としての自覚ある言動について思うこと
2018年(平成30年度)
時間の使い方について思うこと
なお、2018年以前の過去問は【2022年度】税務職員の作文試験テーマまとめで公開しています。たくさん練習したい方は確認してください。
税務職員採用試験 作文の書き方
作文の書き方を3ステップで解説していきます。
- テーマをしっかり把握する
- 文章構成を知る
- 書く→添削を繰り返す
テーマ(傾向)をしっかり把握する
まず、課題を正確に把握することが重要です。
なぜなら、課題からズレた内容を書いてしまえば、どれだけ文章力があっても評価されないからです。
たとえば、「挫折した経験とそこから得たこと」という課題の場合、『挫折した経験から何を得たか』がメインテーマなので、挫折経験だけで終わっている作文では課題を正確に把握しているとはいえません。
作文を書くときは何を書かせたいのか(求めているのか)を把握したうえで書き始めましょう。
文章構成を知る
次に、どんな順番で書けばいいのか「文章構成」を考えましょう。
なぜなら、どのような順番で書いていくのかを検討しないと、テーマに矛盾があったり、話がとびとびになったりして、評価をもらえる合格答案を書くことができないからです。
たとえるなら家の設計図。お家を建てるときは、最初に設計図を組み、その通りに家を建てないと欠陥住宅になりかねませんよね。
文章構成をあらかじめ決めておけば、スムーズに書き始めることができる点にくわえ、論理的な文章になるため採点者も読みやすい=評価は上がるという算段です。
なお、より詳しい手順については、【公務員試験】論作文の対策手順|書き方と評価を下げるNGポイントで解説しています。
書いて添削をうける
文章構成が決まったら、その型どおりに書いていきましょう。知識があっても、それを文章にすることは難しいからです。
ここまで解説したとおり、作文では課題テーマの把握や文章構成が評価を上げるために必要です。しかし、これらの観点は素人がどれだけ頑張っても理解することはできません。
そこで重要になるのが、第三者に見てもらい客観的な評価を受けること。しっかりした人に添削をしてもらえば自分の弱点や伸ばすべきポイントも簡単に把握できるため効率よく作文対策を進めていくことができます。
オススメの添削サービスは公務員試験の論作文対策で添削が重要な理由とおすすめの添削サービスを紹介を参考にしてください。
税務職員採用試験 作文で落ちる人の特徴
「独学で作文対策をしているから」というのが僕の意見です。
なぜなら、知識のない人が適当に文章を書いても、
- テーマの読み取り
- 文章構成
- 原稿用紙の使い方
- 正しい語句、文法
- 誤字・脱字
といった部分を、きちんと書けているのかどうか判断できないからです。ここが判断できずに独学で突き進んだ結果、落ちてしまう人を何十人も見てきたんですよね…。
採点方法を知らない
作文は2~3人の試験官が採点しています。試験官が独自の感覚で採点すると評価に偏よりが出てしまいます。それを防ぐためには、採点基準をそろえる必要がありますよね。
そこで採用されているのが「減点法」です。
実際に書いた答案から、
- 文字数が少ない(多い):マイナス10点…
- 論点からずれている:マイナス3点…
- 文章構成がでたらめ:マイナス5点…
- 漢字ミスがある:マイナス1点…
- 熟語の使い方が違う:マイナス2点…
といった感じで点数を引いていき総合点を決定するのです。当然、作文を書いたところで独学では判断できませんよね…。
内容が大事だと思っている
ということは…、どんなに内容が良くても上記で示した観点が守られていないと点数は上がらないのです。つまり不合格。
僕自身、作文は内容が良ければ点数もいいだろう!って感じで勉強していました。でも、論旨からズレていたり、文法ミスがあったりして思ったように高評価をもらえなかったんですよね…。
模範解答を読み込んで書けるつもりになっている人は多いです。模範解答で知識をどれだけ頭に入れても、作文の基礎ができていないと意味がありません。
内容も大事ですが、論旨把握や文章構成がきちんとできているかを考えて書いた方がいいわけです。
書いたら書きっぱなし
作文で落ちる人ほど、書いたら書きっぱなしってことが多いんですよね…。
作文を書いて誰にも見せないというのは、問題を解いても答え合わせをしないのと同じことです。正解不正解がわからないまま対策を続けても成績は伸びないので、書いた答案は必ず添削してもらいましょう。
学生なら学校の先生、社会人なら予備校やオンライン添削サービスなど、方法はたくさんありますよ。なお、オススメの添削サービスを公務員試験の論作文対策で添削が重要な理由とおすすめの添削サービスを紹介でまとめています。周りに頼れる人がない方は参考にしてみてください。
税務職員採用試験 作文でよくある質問FAQ
最後に、税務職員採用試験の作文でよくある質問に回答します。
文字数は何文字くらい書けばいいですか?
目安としては、9割前後(500字)になります。制限いっぱいを埋める必要はありませんが少なすぎると減点になるので注意してください。
- 文字数をオーバーしてはいけない。
- 文字数は少なすぎても減点
- 半分も埋まっていなければ採点されない場合がある
長文をいきなり書くのは難しいので、何度も書く練習をしてくださいね。書き方は「こちら」で解説しています。
試験時間は何分ですか?
試験時間は50分です。
実際に時間が足りず途中で提出してしまい落ちる人はけっこういるんですよね…。時間配分に注意して書くようにしてください。
オススメの時間配分は以下のとおり。
- 課題の把握、文章構成:5分
- 執筆:40分
- 推敲(見直し):5分
このくらいの配分で書けるといいですね。何度か書いてみて自分なりの感覚を身につけてください。
配点は何点くらいですか?
配点はなく、A~Cの3段階で評価されます。
そのうち、C評価を取ってしまうと足切り(一発不合格)なので注意が必要です。
税務職員採用試験 作文対策は早めに始めることが大事
作文を攻略するには、多くの時間が必要です。
- 課題の把握力(読解力)
- 文章構成力
- 表現力
- 語彙力
- 漢字(日本語)の知識
これらの知識を身につける必要があります。そしてこれらの力は短期間で身につくものではありません。
語彙力や漢字の知識くらいなら1ヶ月でも何とかなりますが、他の力を短期間で身につけるのは厳しいです。
作文の書き方を勉強する
↓
実際に書いてみる
↓
添削を受けて、弱点を知る
↓
何度か繰り返す(最低でも3回)
こういった順番で勉強することになるので、やはり最低でも3ヶ月は必要だと思って学習スケジュールを組んでみてください。
今回は以上です。
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