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特別区三類を目指して勉強を始めたのですが…教養試験の試験科目が多くて、何から手をつければいいか困っています。どこから勉強すれば効率よく点数が取れるのでしょうか。出題傾向を教えてください!
こんな悩みを解決します。
結論からいうと、過去の出題傾向を踏まえた勉強方法がオススメです。
過去の出題傾向とは、簡単に説明すると、
- 配点の高い科目と低い科目の選別
- 出題範囲の理解
という勉強の方向性を決めるために必要なデータのことです。
勉強ができない人ほど出題傾向を無視してメチャクチャに勉強しているんですよね。それだとどんなに時間があっても合格点を取ることはできません。
そこで本記事では、教養試験を効率よく勉強する手順から出題傾向を知る方法まで具体的に解説しています。
やり方を間違えずに取り組めば、勉強が苦手でも充分に対策できます。本記事に書いてあることを実行しつつ勉強していきましょう。
「試験科目とかは自分で調べたから出題傾向が早く知りたい!」という方は、下のリンクから記事内の該当箇所に移動できます。
・対策のポイントが知りたい方はこちらから。
・出題傾向を知る方法が知りたい方はこちらから。
\ 過去10年分の出題範囲が丸わかり /
▼この記事を書いている人▼


公務員試験の指導を13年間やっています。新卒で大手専門予備校に就職→公務員課で5年間勤務、在職中に公務員試験を受験するも不合格→退職→公務員試験の勉強→国立大学法人、政令市、市役所に合格→現在、某大学の職員として8年目。 2018年6月からサイトを運営中。普段はカフェで珈琲飲んでます。
【高卒】特別区三類の教養試験とは?傾向を解説!
教養試験とは、一般知能と一般知識で構成される筆記試験のことです。
- 一般知能
-
計算力や読解力を測る
- 一般知識
-
高校までの基礎的な学力を測る
勉強を始める前に傾向を3つ紹介します。
試験科目が多い
僕自身、公務員試験を受験して大学職員として働いていますが、総じて大変だったのは「科目数が多すぎる」ということです。
これまでにあなたが経験した中学・高校入試なら5科目~7科目ぐらいですが、特別区三類は18科目もあるんですよね…。
分野 | 試験科目 |
---|---|
数的処理 | 数的推理 判断推理 空間把握 資料解釈 |
文章理解 | 現代文 英文 |
社会科学 | 政治 経済 社会 倫理(思想) |
人文科学 | 日本史 世界史 地理 国語 |
自然科学 | 物理 化学 生物 地学 |
これだけの科目を勉強しなくてはいけないので、計画をきちんと立てて勉強を進めることが大事。
解答時間が短い
試験時間は120分です。
対する問題数は45問もあるので、1問あたりにかけられる時間は3分もないですね…。
こんな問題を3分かけずに解けますか?




複雑な問題も含め、すべての問題をこの時間内で解ききることは、簡単なことではないですよね。
実際に、教養試験で時間が足りずに問題を解ききれない人は少なくありません。
マークシートへの記入や見直しの時間も考えると、テンポよく解答していくことが必要になってきます。普段の勉強から時間配分を意識しておくなど、十分な対策をとっておくことが必要です。
科目選択が重要
試験問題50問のうち一般知能28問は必須解答ですが、一般知識22問は好きな科目を17問選択して解答できます。
なので、あらかじめ勉強科目を決めておくことが可能です。
これまでの得意科目を中心に科目選択をすべきですが、科目によって配点は異なります。
出題傾向をきちんと把握して勉強しましょう。詳しい出題傾向はこちらでまとめています。
以上が、教養試験の傾向です。
中学・高校受験に比べると試験科目が倍増するので、科目の多さに手こずることがあります。これまでの受験勉強とは少し違った工夫が必要なので、次に対策方法を紹介しますね。
【高卒】特別区三類 教養試験を効率よく勉強するポイントを解説!
教養試験の科目数はハンパないため、行き当たりばったりで進めるのはNGです。
ここでは、僕自身が意識していた勉強のポイントを紹介します!
優先順位をつける
特別区三類の試験科目は多いですが、配点(問題数)はバラバラです。
なので、適当に勉強を進めるのではなく、どの科目から勉強すれば点を伸ばしやすいか考える必要があります。
配点が低い科目にどれだけ時間を使っても総合点は上がりません。少しでも効率よく勉強を進めたいなら、この科目選択が今後の勉強効率を大きく左右します。
以下に科目ごとの配点(問題数)をまとめているので、どの科目から勉強するのか優先順位をつけてみましょう。
科目別の配点(問題数)一覧
試験科目 | 令和2年 | 令和3年 | 令和4年 |
---|---|---|---|
数的推理 | 5 | 5 | 6 |
判断推理 | 6 | 6 | 5 |
空間把握 | 4 | 4 | 3 |
資料解釈 | 4 | 4 | 4 |
現代文 | 6 | 6 | 6 |
英文 | 3 | 3 | 3 |
政治 | 3 | 3 | 3 |
経済 | 1 | 1 | 1 |
社会 | 1 | 1 | 1 |
日本史 | 2 | 2 | 2 |
世界史 | 2 | 2 | 2 |
地理 | 1 | 1 | 2 |
国語 | 4 | 4 | 4 |
思想 | 1 | 1 | 1 |
物理 | 2 | 2 | 2 |
化学 | 2 | 2 | 2 |
生物 | 2 | 2 | 2 |
地学 | 1 | 1 | 1 |
合計 | 50 | 50 | 50 |
すべてを勉強して中途半端になるよりも、まずは出題数の多い科目を確実に正解することが大切です。
その他の科目はメイン科目に一区切りがついた段階でやればOK。
一般論で勉強しない
ちょっと意外と思うかもですが、合格点を取りたいなら一般論で勉強してはダメです。ここでいう一般論とは、どの試験でも共通していえることを指します。
たとえば、次の2パターンがあったとします。
特別区三類の数的推理は「速さ分野」がよく出る
公務員試験の数的推理は「速さ分野」がよく出る
どちらのパターンで勉強すべきでしょうか?
効率よく勉強したいならAパターンですよね。「特別区で出るのは速さ」だと断定しているわけですから。
Bパターンは「公務員試験全体で速さが出やすい」って話なので、他の試験がそうだとしても特別区に当てはまるとは限りません。
しかし、多くの受験者はBパターンの思考で勉強してしまっています。
これは仕方のないことでして…、基本的に予備校や参考書、ネットの多くが一般論(Bパターン)で解説しているからです。
もちろん、本記事のように特別区三類に特化して解説しているなら問題なしですが、世の中に多く出回っている一般論を鵜呑みにして勉強しても…コスパが悪いので注意してください。
特別区三類に特化した出題傾向は下記で解説しています。
復習に重点をおく
また、勉強において重要なのは先に進むことよりもどれだけ復習をしたかということです。
復習するタイミングですが、僕は勉強した箇所は3日連続で見るというルールで覚えていきました。要するにその日に解いた問題は短いスパンで3回見るというものです。
1日目 | 問題1〜10をやる |
---|---|
2日目 | 問題1〜10を見直して、問題11〜20をやる |
3日目 | 問題1〜20を見直して、問題21〜30をやる… |
とくに重要なのが翌日の復習。
勉強した次の日に復習しないだけで一気に知識の定着が悪くなります。記憶の法則で有名なエビングハウスの忘却曲線でも人間の記憶力は翌日にガタ落ちすることが立証されていますからね。
最初のうちはけっこうシンドイですが、1カ月ほど続けてみれば結果が見えてくるので、反復練習を意識して勉強していきましょう。
【高卒】特別区三類の教養試験は何から勉強する?出題傾向を知る3つの方法
教養試験を効率よく勉強するには出題範囲の理解がとても重要です。
「数的推理が何問出た」とか「社会科学を捨てると落ちる」などの一般的な情報は、予備校の説明会に参加したり、ネットで探したりすれば無料で発掘できます。
でも、肝心の「何をどこまでやればいいのか」といった特別区三類に特化したデータはまったくでてきません。
そこで、ここでは特別区三類の出題範囲を知る方法を3つ紹介します。
▼出題範囲を知る方法まとめ▼
1 自力で過去問を分析する
特別区三類の過去問はホームページで公開されています。
それを使いながら、自分が使う教材に合わせて自力で出題傾向表を作成します。
メリット | デメリット |
---|---|
費用が抑えられる(無料) 手取り早く過去問を入手できる | 自力で分析する手間がかかる 初心者には難しい 分析できる年数が少ない 誤った分析をしてしまうリスク |
過去問は無料でダウンロードできるので負担は少ないです。
しかし、直近3年分ぐらいしか分析できません。出題傾向を理解するには不十分です。
また、科目知識のない初心者が傾向分析しようとすれば、「この問題は数的かな?判断かな?」と、間違って分類してしまう危険性があります。
ある程度、知識がある人ならいいかもですが、何から勉強すればいいの?と悩んでいる人にはキツイかもです。


2 予備校を利用する
公務員試験対策に定評のある予備校を使うことで、効率的に傾向を知ることができます。
メリット | デメリット |
---|---|
情報量が多い 分析済みのデータが入手しやすい 誤った分析をしてしまうリスクが少ない | 費用が必要(数万円〜) 講座・講義にも出席が必要 予備校によって情報量が違う |
公務員試験を専門に扱っているため、情報量は多い傾向にあります。そのため、過去問や傾向が多く手に入りやすいです。
しかし、授業料や教材費などの出費が必要(10万円~20万円)。
また、予備校によって情報量やサポート面に差があるので入会前に規模を確認することが大事。
3 noteを活用する
過去10年間(2013~2022年実施)の出題を科目別・分野別に分類して、オリジナルの出題傾向表をnoteで公開しています。
メリット | デメリット |
---|---|
過去10年間の出題傾向が丸わかり 分析済みのデータが入手できる 誤った分析をしてしまうリスクが少ない 費用が抑えられる(1,980円) | 使う問題集が限定的 完璧主義の人には不要 |
出題傾向表を見て、繰り返し出題されている科目・分野から勉強すればOK。
ただ一つだけ欠点があります。それは勉強するテキストに「オープンセサミシリーズ」を推奨していること。
▼オススメの使用教材▼


というのは、これらのテキストの目次をもとに出題傾向表を作成したためです。なので、オープンセサミを使えば目次と出題分野がリンクしているので並行学習が可能ですよ。
出題傾向表を見て、繰り返し出題されている科目・分野から勉強すればOK。逆に出題がない分野は見る必要すらないので、「どこを勉強すればいいんだろう…」と悩む心配がありません。
使う(使おうと思っている)参考書がセサミでない場合は効果をフル活用できませんが、効率よく勉強を進めたい方はぜひ役立ててほしいです。
\ 過去10年分の出題範囲が丸わかり /
【高卒】特別区三類の試験科目・出題傾向を理解して対策を始めよう!
今回は、特別区三類の教養試験を効率よく勉強するなら出題範囲の理解が大事という話をしました。
教養試験の問題は、高校までにきちんと勉強してきた人からすれば、それほど難しいわけではありません。
それなのに多くの受験者が悩んでいるのは、試験科目が多いからです。1科目あたりの出題範囲も広いので、出題範囲を理解して効率よく勉強することが大切です。
出題範囲を知る方法はいくつもありますが、早めに把握することで遠回りをせずに勉強できます。そうすれば、科目・範囲ともに膨大な教養試験の勉強は、これまでよりずっとラクに合格点を超えるようになると僕は考えます。
まずは科目ごとの出題範囲を理解する。そこから始めていきましょう!
\ 過去10年分の出題範囲が丸わかり /