【東京消防庁の論作文対策】過去問や傾向から書き方まで徹底解説

東京消防庁の論作文
この記事でわかること
  • 論作文の傾向
  • 論作文の過去問
  • 論作文の書き方
  • 論作文で落ちる人の特徴

東京消防庁採用の一次試験に実施される「論作文試験」。

論作文対策を始めたものの、きちんと書けたはずなのに評価がまったく上がらない・・・なんで?と思っている人は多いのではないでしょうか。

論作文には書き始めるまでの事前準備評価を上げるための工夫が必要で、ただ必死になって文字を書いただけでは合格点をもらえる答案は作れません。

そこで本記事では、東京消防庁採用試験の論作文について、傾向や過去問、対策方法を徹底解説!不合格になってしまう人の特徴も紹介しています。

ぜひ、この記事を参考にして論作文で落ちないように準備をはじめましょう!

※採用試験の概要は『東京消防庁の消防官になるには?採用試験の概要と対策ガイド2023』で解説しています。始めて受験する方は合わせてチェックしましょう。

目次

東京消防庁採用 論作文の傾向

東京消防庁の論作文は、自分の考えや主張を論理的に説明する文章形式の試験です。筆記試験では判断できない、論理的思考力や読解力、人間性などを総合的に測ることを目的としています。

論作文試験の概要は、以下のとおりです。

試験時間90分
文字数800字以上~1200字以内
形式Ⅰ類「論文試験」
Ⅲ類「作文試験」
令和4年度のデータ

東京消防庁採用 論作文の過去問テーマ

ここでは、東京消防庁の論作文で出題された過去のテーマをまとめています。

令和5年度(2023年実施)

第1回消防職員の使命についてあなたの考えとその達成に向けてあなたができることを述べよ。
第2回

令和4年度(2022年実施)

第1回都民から信頼される消防官となるために、あなたが実践することを具体的に述べよ。
第2回今後の社会情勢をふまえ質の高い行政サービスを提供するために、消防官としてあなたが取り組むことを述べよ。

令和3年度(2021年実施)

第1回デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現が人間社会にどのような影響を与えるのか、あなたの考えを具体的に述べなさい。
第2回実施なし

令和2年度(2020年実施)

下の資料から傾向を読み取り、行政機関が発信する情報を都民に広く周知するための効果的な方法を考え、具体的に述べなさい。

2020年度東京消防庁の論文テーマ(第1回)

令和元年度(2019年実施)

資料「救急車を呼んだ理由」から読み取れる課題と対応策について、あなたの考えを具体的に述べなさい。

2019年度東京消防庁の論文テーマ(第1回)

平成30年度(2018年実施)

都民に信頼されるためにあなたが消防官になって努力すべきことを具体的に述べなさい。

2018年度東京消防庁の論文テーマ(第1回)

東京消防庁採用 論作文の書き方

論作文の書き方を3ステップで解説していきます。

  1. テーマをしっかり把握する
  2. 文章構成を知る
  3. 書く→添削を繰り返す

テーマ(傾向)をしっかり把握する

まず、課題テーマを正確に把握することが重要です。

なぜなら、課題テーマからズレた内容を書いてしまえば、どれだけ文章力があっても評価されないからです。

たとえば、「挫折した経験とそこから得たこと」という課題テーマの場合、『挫折した経験から何を得たか』がメインテーマなので、挫折経験だけで終わっている作文では課題テーマを正確に把握しているとはいえません。

論作文を書くときは何を書かせたいのか(求めているのか)を把握したうえで書き始めましょう。

文章構成を知る

次に、どんな順番で書けばいいのか「文章構成」を考えましょう。

なぜなら、どのような順番で書いていくのかを検討しないと、テーマに矛盾があったり、話がとびとびになったりして、評価をもらえる合格答案を書くことができないからです。

たとえるなら家の設計図。お家を建てるときは、最初に設計図を組み、その通りに家を建てないと欠陥住宅になりかねませんよね。

文章構成をあらかじめ決めておけば、スムーズに書き始めることができる点にくわえ、論理的な文章になるため採点者も読みやすい=評価は上がるという算段です。

なお、より詳しい手順については、【公務員試験】論作文の対策手順|書き方と評価を下げるNGポイントで解説しています。

書いて添削をうける

文章構成が決まったら、その型どおりに書いていきましょう。知識があっても、それを文章にすることは難しいからです。

ここまで解説したとおり、論作文では課題テーマの把握や文章構成が評価を上げるために必要です。しかし、これらの観点は素人がどれだけ頑張っても理解することはできません。

そこで重要になるのが、第三者に見てもらい客観的な評価を受けること。しっかりした人に添削をしてもらえば自分の弱点や伸ばすべきポイントも簡単に把握できるため効率よく論作文対策を進めていくことができます

オススメの添削サービスは公務員試験の論作文対策で添削が重要な理由とおすすめの添削サービスを紹介を参考にしてください。

東京消防庁採用 論作文で落ちる人の特徴

独学で論作文対策をしているから」というのが僕の意見です。

なぜなら、知識のない人が適当に文章を書いても、

  • テーマの読み取り
  • 文章構成
  • 原稿用紙の使い方
  • 正しい語句、文法
  • 誤字・脱字 

といった部分を、きちんと書けているのかどうか判断できないからです。ここが判断できずに独学で突き進んだ結果、落ちてしまう人を何十人も見てきたんですよね…。

採点方法を知らない

論作文は2~3人の試験官が採点しています。試験官が独自の感覚で採点すると評価に偏よりが出てしまいます。それを防ぐためには、採点基準をそろえる必要がありますよね。

そこで採用されているのが「減点法」です。

実際に書いた答案から、

  • 文字数が少ない(多い):マイナス10点…
  • 論点からずれている:マイナス3点…
  • 文章構成がでたらめ:マイナス5点…
  • 漢字ミスがある:マイナス1点…
  • 熟語の使い方が違う:マイナス2点…

といった感じで点数を引いていき総合点を決定するのです。当然、論作文を書いたところで独学では判断できませんよね…。

内容が大事だと思っている

ということは…、どんなに内容が良くても上記で示した観点が守られていないと点数は上がらないのです。つまり不合格。

僕自身、論作文は内容が良ければ点数もいいだろう!って感じで勉強していました。でも、論旨からズレていたり、文法ミスがあったりして思ったように高評価をもらえなかったんですよね…。

模範解答を読み込んで書けるつもりになっている人は多いです。模範解答で知識をどれだけ頭に入れても、論作文の基礎ができていないと意味がありません

内容も大事ですが、論旨把握や文章構成がきちんとできているかを考えて書いた方がいいわけです。

書いたら書きっぱなし

論作文で落ちる人ほど、書いたら書きっぱなしってことが多いんですよね…。

論作文を書いて誰にも見せないというのは、問題を解いても答え合わせをしないのと同じことです。正解不正解がわからないまま対策を続けても成績は伸びないので、書いた答案は必ず添削してもらいましょう。

学生なら学校の先生や就職課、社会人なら予備校やオンライン添削サービスなど、方法はたくさんありますよ。なお、オススメの添削サービスを公務員試験の論作文対策で添削が重要な理由とおすすめの添削サービスを紹介でまとめています。周りに頼れる人がない方は参考にしてみてください。

東京消防庁採用 論作文でよくある質問FAQ

最後に、東京消防庁の論作文試験でよくある質問に回答します。

文字数は何文字くらい書けばいいですか?

目安としては、9割前後(1000字)になります。制限いっぱいを埋める必要はありませんが少なすぎると減点になるので注意してください。

文字数の注意点
  • 文字数をオーバーしてはいけない。
  • 文字数は少なすぎても減点
  • 半分も埋まっていなければ採点されない場合がある

長文をいきなり書くのは難しいので、何度も書く練習をしてくださいね。書き方は「こちら」で解説しています。

試験時間は何分ですか?

論文・作文ともに試験時間は90分です。

試験時間は十分かと思いますが、実際に時間が足りず途中で提出してしまい落ちる人はけっこういるんですよね…。時間配分に注意して書くようにしてください。

オススメの時間配分は以下のとおり。

  • 課題の把握、文章構成:10分
  • 執筆:75分
  • 推敲(見直し):5分

このくらいの配分で書けるといいですね。何度か書いてみて自分なりの感覚を身につけてください。

配点は何点くらいですか?

東京消防庁の配点は公表されていませんが、受験者からの報告や開示データ、他市の消防官採用試験から推測すると以下のようになります。

教養試験15%
論作文20%
適性検査5%
面接試験40%
体力検査20%
合計100%

このようにかなり重要だとわかるはずです。実際、教養試験の点数が低い方が合格していることからも論文(作文)の重要度は高いと言えるでしょう。

東京消防庁採用 論作文対策は早めに始めることが大事

論作文を攻略するには、多くの時間が必要です。

  • 課題の把握力(読解力)
  • 文章構成力
  • 表現力
  • 語彙力
  • 漢字(日本語)の知識

これらの知識を身につける必要があります。そしてこれらの力は短期間で身につくものではありません

語彙力や漢字の知識くらいなら1ヶ月でも何とかなりますが、他の力を短期間で身につけるのは厳しいです。

論作文の書き方を勉強する

実際に書いてみる

添削を受けて、弱点を知る

何度か繰り返す(最低でも3回)

こういった順番で勉強することになるので、やはり最低でも3ヶ月は必要だと思って学習スケジュールを組んでみてください

今回は以上です。

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この記事を書いた人

公務員試験の指導を13年間やっています。新卒で大手専門予備校に就職→公務員課で5年間勤務、在職中に公務員試験を受験するも不合格→退職→公務員試験の勉強→国立大学法人、政令市、市役所に合格→現在、某大学の職員として8年目。 2018年6月からサイトを運営中。普段はカフェで珈琲飲んでます。

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