【内容と傾向】入国警備官採用試験対策の教科書【一次・二次】

入国警備官採用試験の内容 (2)

今回は、入国警備官採用の試験内容(一次、二次)を徹底解説します。

日々の学校や仕事で忙しい中、効率よく試験対策できるかどうかは、選考内容や傾向をどれだけ理解しているかが重要です。

本記事を読めば「試験概要から最終合格するには何をすればいいかまで」網羅的に理解できますよ。

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入国警備官採用試験の概要

まずは簡単に入国警備官採用試験の概要を解説します。

  • 受験資格(年齢制限)
  • 採用人数
  • 試験日程
  • 試験内容

受験資格(年齢制限)

入国警備官採用試験は、18歳から23歳の一般区分と24歳から40歳までを対象にした社会人区分の2つがあります。

それぞれの受験資格(年齢制限)は以下のとおり。

  1. 警備官:2023年4月1日において高校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から換算して5年以内の者及び2024年3月までに卒業する見込みの者
  2. 警備官(社会人):1983年4月2日以降に生まれ、上記1に該当しない者

学歴や職歴は関係ありません。なので、条件に該当すれば誰でも受験できます。

採用予定人数

実施年202320222021
警備官
(高卒・大卒)
95人70人30人
警備官
(社会人)
若干若干若干
えもと

採用予定数は6月14日現在の見込みであり、今後変動する場合があります。

試験日程

受付期間2023年7月18日~27日
一次試験2023年9月24日(日)
一次試験
合格発表
2023年10月11日(水)
二次試験2023年10月24日~26日の指定された日
最終合格2023年11月21日(火)

実施状況

実施年度受験者数合格者数倍率
20189781855.3
20191,0721377.8
20201,5014003.8
20211,0816516.6
20228461744.9
*高卒・大卒、社会人の合計

入国警備官の倍率は、「【2023年最新】入国警備官採用の倍率【高卒・大卒・社会人別】」で詳しくまとめています。

入国警備官採用の試験内容

一次試験基礎能力試験公務員として必要な基礎的な能力(知能及び知識)についての筆記試験
作文試験文章による表現力、課題に対する理解力などについての筆記試験
二次試験人物試験人柄、対人的能力などについての個別面接
身体検査・測定主として胸部疾患(胸部エックス線撮影を含む。)、血圧、尿、その他一般内科系検査
体力検査立ち幅跳び、上体起こしによる身体の筋持久力等についての検査

入国警備官採用試験は”就職試験”でもあるため、筆記試験の他に人物試験(面接)などが行われます。

それぞれの傾向を紹介しているので参考にしてください。

基礎能力試験

試験時間90分
問題数40問
レベル高校卒業程度
出題形式五肢択一式
解答方式マークシート
全区分共通

基礎能力試験とは、 計算力や読解力を測る『一般知能』と、今までに勉強してきた基礎学力を測る『一般知識』で構成される筆記試験のことです。

制限時間90分で、40問に解答します。
出題形式は、5つの選択肢から正しい(誤りの)肢を選ぶ「五肢択一式」です。

入国警備官の過去問題 (地理)

出題科目

分野科目
数的処理数的推理|判断推理|空間把握|資料解釈
文章理解現代文|英文|古文
社会科学政治|経済|社会|倫理
人文科学日本史|世界史|地理|国語|英語
自然科学数学|物理|化学|生物|地学
2022年度の情報

このように、中学校から高校までに学んだことのある内容ばかりですが、6年間で習った範囲を短期間で勉強し直さないといけないので簡単ではありません。

また、社会時事(最近、日本や世界で起こった出来事)等に関する問題もあります。そのため、ニュースを見たり、新聞を読んだりして、普段の生活から情報収集をしておきましょう。

出題範囲は広いので、どの分野が多くでるのか、どの分野は苦手なのか、出題傾向を理解したうえで勉強することがポイントです。

出題傾向や勉強方法は、「【簡単】入国警備官の勉強法!基礎能力試験の科目と出題傾向」で詳しく解説しています。ぜひ、参考にしてください。

作文試験

試験時間50分
問題数1題
文字数600字
評価基準・内容
・表現
・文字
全区分共通

作文試験は、自分の考えや主張を論理的に説明する文章形式の試験です。筆記試験では判断できない、論理的思考力や読解力、人間性などを総合的に測ることを目的としています。

評価は以下の観点に沿って行われ、最終的にA~Cの三段階で評価。

  • 内容
  • 表現
  • 文字

試験官の主観による要素も含まれるため、丁寧に、きれいに書くことが大切です。

作文は、自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答にはならないことはよくあります。

勉強すればしただけ成果が見える筆記試験とは違い、客観的な評価(添削してもらうこと)でしか習熟度がわからないため、なんとも厄介な試験といえるでしょう。

毎年、作文で評価がもらえずに不合格となる受験者は一定数いるので、早めに準備をしてください。

過去のテーマなどは、「入国警備官採用試験の作文とは?傾向や過去テーマを徹底解説」でまとめています。

口述試験(面接)

試験時間20分
面接官3人
形式個人面接
全区分共通

口述試験とは、志望動機や自己アピールなどを問うことで、あなたが入国警備官として相応ふさわしいかどうかを評価・判断する面接試験のことです。

試験時間は一人20分で、一般的な口頭試問(質疑応答)が行われます。

間違いのない回答を目指すことも重要ですが、あまりマニュアルに頼るのではなく、それ以上に自分らしさや入国警備官への熱意をアピールできるように準備していきましょう。

過去の質問や対策方法は、「入国警備官採用試験の面接対策!過去の質問内容と傾向を徹底解説」で詳しくまとめています。

身体検査・測定

入国警備官として職務を行うにあたり、健康に問題ないかどうかを判断する検査です。

  • 胸部疾患(胸部X線)
  • 血圧
  • 尿
  • 視力、色覚測定
  • 一般内科

これらの項目について検査。

体力検査

体力検査とは、入国警備官として必要な、基礎的な体力が備わっているかどうかを判断する試験のことです。

検査種目は以下のとおり。

項目男性女性
立ち幅跳び205㎝以上147㎝以上
上体起こし
(30秒間)
21回以上13回以上
令和4年の情報

なお、正確なフォームで行わないとカウントされないので注意が必要です。正しいフォームややり方については、文部科学省の資料「新体力テスト実施要項」を参考にするといいでしょう。

入国警備官採用試験でよくある質問FAQ

最後に、入校警備官採用試験に関するよくある質問に回答します。

Q1.過去問はどこで入手できますか?

人事院に行政文章開示請求を行うことで入手できます。

また、最新年度の問題は「【最新】入国警備官採用試験の過去問と使い方【問題・解答】」で公開しています。ぜひ、参考にしてください。

Q2.ボーダーラインは何割くらいですか?

だいたい6割程度です。

詳しくは「入国警備官(高卒、大卒・社会人)のボーダーラインは何割?合格点を取るポイントを解説」で解説しています。

入国警備官採用試験の内容と傾向まとめ

今回は、入国警備官採用試験の内容と傾向を解説しました。効率よく対策を始めるには試験内容の理解が重要なので、必ず把握してください。

再度、試験内容をまとめます。

対策することは多いので、やみくもに進めるのではなく、傾向を把握してから始めましょう。

今回は以上です。

入国警備官の過去問はこちらでまとめています。

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