東京都の治安と平和を守る組織「警視庁」。
そんな警視庁で警察官として働くには、警視庁警察官採用試験に合格しなければなりません。
本記事では、警視庁警察官採用試験の倍率について詳しく紹介します。
- 警視庁の倍率推移
- 警視庁の採用予定人数
- 区分別の倍率(一類、三類・男女別)
- 一次試験と二次試験の倍率
- 合格するための対策方法
警視庁の倍率を全体から区分ごとまで網羅的に把握できます。
合格に向けた対策方法やポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
※その他、警視庁の試験内容は「【大卒高卒】警視庁採用の難易度は高くないが難しい理由と対策方法」で紹介しています。
警視庁警察官採用試験の倍率推移
警視庁警察官採用試験の倍率推移をまとめています。
※一類〜三類の総合結果
※2023年は第1回の合計
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
2023 | 5,255 | 1,035 | 5.1 |
2022 | 10,746 | 1,538 | 7.0 |
2021 | 7,695 | 1,263 | 6.1 |
2020 | 5,939 | 1,103 | 5.4 |
2019 | 13,569 | 1,917 | 7.1 |
2018 | 15,120 | 2,339 | 6.5 |
2017 | 16,174 | 2,566 | 6.3 |
2016 | 15,439 | 2,704 | 5.7 |
2015 | 16,480 | 2,660 | 6.2 |
2014 | 16,047 | 2,386 | 6.7 |
2013 | 18,041 | 2,006 | 9.0 |

区分(一類、三類)・男女別の詳細は後述しています。
警視庁警察官採用試験の採用予定人数
年度によって採用人数は変動します。これは、採用計画が変更されたり、過去の試験結果(辞退者など)から必要な人員を見直したりするためです。
以下で詳しく解説します。
採用人数の推移
令和5年度に実施される警視庁の採用人数は、全区分を合わせて1,100人を予定しています。
これは前年度と同じ人数で、過去10年間で最も少ない人数となっています。
詳細は以下のとおりです。
実施年 | 採用人数 |
---|---|
2023 | 1,100 |
2022 | 1,100 |
2021 | 1,250 |
2020 | 1,200 |
2019 | 1,100 |
2018 | 1,900 |
2017 | 2,000 |
2016 | 1,880 |
2015 | 2,000 |
男性警察官
実施年 | 一類 | 三類 |
---|---|---|
2023 | 570 | 200 |
2022 | 570 | 200 |
2021 | 700 | 250 |
2020 | 720 | 300 |
2019 | 690 | 245 |
2018 | 1,210 | 400 |
2017 | 1,260 | 440 |
2016 | 1,130 | 450 |
2015 | 1,270 | 440 |
女性警察官
実施年 | 一類 | 三類 |
---|---|---|
2023 | 230 | 100 |
2022 | 230 | 100 |
2021 | 200 | 100 |
2020 | 120 | 60 |
2019 | 115 | 50 |
2018 | 200 | 90 |
2017 | 200 | 100 |
2016 | 200 | 100 |
2015 | 190 | 100 |
以上の表からわかるように、ここ最近の募集人数は減っているものの比較的安定しているといえます。



10年前に比べると半減しているのは、エグいですけどね…。
警視庁警察官採用試験の倍率(区分別)
警視庁警察官採用試験の倍率を区分別・男女別に紹介します。
一類(大卒)の倍率
男性警察官
2023年度
区分 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
第1回 | 3,934 | 756 | 5.2 |
過去の推移
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
2022 | 5,379 | 886 | 6.1 |
2021 | 5,845 | 1,027 | 5.7 |
2020 | 2,960 | 643 | 4.6 |
2019 | 6,353 | 1,297 | 4.9 |
2018 | 9,372 | 1,599 | 5.9 |
2017 | 10,062 | 1,750 | 5.7 |
2016 | 9,502 | 1,816 | 5.2 |
2015 | 10,115 | 1,764 | 5.7 |
2014 | 11,082 | 1,626 | 6.8 |
2013 | 13,128 | 1,438 | 9.1 |
女性警察官
2023年度
区分 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
第1回 | 1,321 | 279 | 4.7 |
過去の推移
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
2022 | 1,942 | 261 | 7.4 |
2021 | 1,784 | 303 | 5.9 |
2020 | 906 | 165 | 5.5 |
2019 | 1,799 | 201 | 9.0 |
2018 | 2,529 | 294 | 8.6 |
2017 | 2,618 | 292 | 9.0 |
2016 | 2,565 | 305 | 8.4 |
2015 | 2,611 | 309 | 8.4 |
2014 | 1,698 | 262 | 6.5 |
2013 | 1,765 | 168 | 10.5 |
2012 | 2,061 | 160 | 12.9 |
三類(高卒)の倍率
男性警察官
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
2022 | 2,492 | 243 | 10.3 |
2021 | 1,344 | 158 | 8.5 |
2020 | 1,543 | 213 | 7.2 |
2019 | 4,119 | 336 | 12.3 |
2018 | 2,336 | 353 | 6.6 |
2017 | 2,664 | 409 | 6.5 |
2016 | 2,559 | 451 | 5.7 |
2015 | 2,863 | 459 | 6.2 |
2014 | 2,799 | 380 | 7.4 |
2013 | 2,738 | 312 | 8.8 |
2012 | 3,092 | 335 | 9.2 |
女性警察官
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
2022 | 933 | 148 | 6.3 |
2021 | 506 | 78 | 6.5 |
2020 | 530 | 82 | 6.5 |
2019 | 1,298 | 83 | 15.6 |
2018 | 883 | 93 | 9.5 |
2017 | 830 | 115 | 7.2 |
2016 | 813 | 132 | 6.2 |
2015 | 891 | 128 | 7.0 |
2014 | 468 | 118 | 4.0 |
2013 | 410 | 88 | 4.7 |
2012 | 494 | 81 | 6.1 |
警視庁警察官採用試験の倍率(一次・二次試験別)
警視庁警察官採用試験の倍率を一次試験と二次試験にわけて紹介します。
一次試験の倍率
2023年度
区分 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
第1回 | 3,934 | 2,844 | 1.4 |
二次試験の倍率
2023年度
区分 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
第1回 | 2,844 | 756 | 3.8 |
倍率が高い警視庁採用試験に合格するには
警視庁は警察官採用試験の中では倍率が高いため、合格するためにはしっかりとした対策が必要です。
これから対策を始めるためのポイントを3つ紹介します。
- 教養試験は効率よく勉強する
- 論作文を軽視しない
- 面接対策は時間をかけて行う
教養試験は効率よく勉強する
警視庁の教養試験は、15科目以上から構成されており出題範囲が広範囲にわたります。
主な科目
一般知能 | 数的処理 | 数的推理|判断推理|空間把握|資料解釈 |
---|---|---|
文章理解 | 現代文|英文 | |
一般知識 | 社会科学 | 政治|経済|社会|倫理 |
人文科学 | 日本史|世界史|地理|国語|英語 | |
自然科学 | 物理|化学|生物|地学 |
このように高校・大学入試の約3倍の科目数なので、対策には相当な時間が必要です。そのため、受験者にとっては大変な試験の一つと言えるでしょう。
問題レベルは中学校から高校までに学んだことのある内容ばかりですが、それをもう一回勉強しないといけないので簡単ではありません。
やみくもに勉強を始めるのではなく、出題傾向を理解して効率よく勉強することがポイントです。
警視庁採用一類・三類の教養試験科目は?出題傾向や勉強方法を解説」を参考にしてください。
詳しい出題傾向や勉強方法は、「論作文は軽視しない
論作文試験は教養試験と違いどう対策したらよいか悩むため、多くの人は対策を後回しにしてしまいがちです。僕自身、そうでした。
しかし、警視庁の合否を分けるのは間違いなく論作文です。
なぜなら、筆記試験の点数が低いのに合格しているケースが多々あるからです。
文章構成や出題傾向の確認、書いた答案の添削と修正など、論作文対策はかなりの時間がかかるので、できるだけ早めに準備を始めるといいでしょう。
【一類・三類】警視庁採用の論作文試験とは?傾向と過去のテーマ」でまとめています。
詳しい傾向や過去のテーマ例は、「面接対策は時間をかけて行う
あなたがこれまでに経験してきた入学試験(高校・大学入試)や資格試験では、単純な学力だけが問われ、知識を詰め込んでいれば合格が狙えました。
しかし、警視庁に最終合格するには個人面接で好成績をとらなければ、筆記試験が満点でも不合格となるのです。
面接では、自分自身の強みや魅力を的確にアピールできるように面接練習を行い、自分自身を客観的に見つめ直すことが大切です。
【一類・三類】警視庁採用の面接対策!過去質問や面接カードを解説」で詳しく解説しています。
面接の傾向や質問例は、「以上のように、警視庁に合格するためには、効率的な勉強方法を取り入れると同時に、論作文や面接にも時間をかけて取り組むことが大切です。
警視庁の倍率と採用人数まとめ
今回は、警視庁採用試験の倍率と採用人数をまとめていました。
過去10年間の平均倍率が6.9倍と、他の警察官採用試験と比べて高い傾向にあります。
しかし、本気で合格を目指して対策する人が少ないことや予定の採用人数よりも多くの合格者を出すことを考えると、倍率ほど恐れる試験ではありません。
倍率にこだわらず、一問でも多く教養試験の問題を解く、一枚でも論作文を書く、面接対策として志望動機を考えるなど、合格に向けて行動を始めてくださいね。
今回は以上です。

