論作文対策を始めたものの、きちんと書けたはずなのに評価がまったく上がらない・・・なんで?と思っている人は多いのではないでしょうか。
それもそのはず!
論作文には書き始めるまでの事前準備や評価を上げるための工夫が必要で、ただ必死になって文字を書いただけでは合格点をもらえる答案は作れないからです。
そこで本記事では、警視庁警察官(一類・三類)採用試験の論作文で不合格になってしまう理由や対策をいつから始めるべきかを詳しく解説していきます。
過去に問われたテーマもまとめているので参考にしてくださいね。この記事を参考にして、論作文で落ちないように準備をはじめましょう!

一類(大卒程度)は論文試験、三類(高卒程度)は作文試験が実施されるよ!
▼この記事を書いている人▼


公務員試験の指導を12年間やっています。新卒で大手専門予備校に就職→公務員課で5年間勤務、在職中に公務員試験を受験するも不合格→退職→公務員試験の勉強→国立大学法人、政令市、市役所に合格→現在、某大学の職員として7年目。 2018年6月からサイトを運営中。普段はカフェで珈琲飲んでます。
【警視庁採用一類・三類】論作文試験の概要
論作文試験とは、課題に対して文章を書かせることで、受験者の考え方や熱意といった人間性を総合的に判断しようとする記述式の試験です。
ただ単に文章を書くのではなく、 課題を正しく読み取り、自分の経験や体験を盛り込みつつ説明できるかなど、知識の総合的な応用力が問われます。
概要は以下のとおり。
実施 | 一次試験 |
試験内容 | 一類:論文試験 三類:作文試験 |
試験時間 | 80分 |
文字数 | 1000字 |
配点 | ※非公開 受験者からの報告や開示データ、他県の警察官採用試験から20%〜25%程度だと推測できます。 実際、教養試験の点数が低い方が合格していることからも論文(作文)の重要度は高いと言えるでしょう。 |
評価基準 | 【内容】 ・課題に適合しているか、長さは適当か ・中身のある作文か。幼稚すぎることはないか。 【表現】 ・わかりやすく、よくまとまっているか。 ・用語や表現は適切か。 【文字】 ・誤字やあて字が多すぎないか ・字体はていねいに読みやすく書かれているか。 |
【警視庁採用一類・三類】論作文試験で落ちる理由
「独学で論作文対策は難しい」というのが僕の意見です。
なぜなら、知識のない人が適当に文章を書いても、
- テーマの読み取り
- 文章構成
- 原稿用紙の使い方
- 正しい語句、文法
- 誤字・脱字
といった部分を、きちんと書けているのかどうか判断できないからです。ここが判断できずに独学で突き進んだ結果、落ちてしまう人を何十人も見てきたんですよね…。
採点方法を知らない
論作文は2~3人の試験官が採点しています。試験官が独自の感覚で採点すると評価に偏よりが出てしまいます。それを防ぐためには、採点基準をそろえる必要がありますよね。
そこで採用されているのが「減点法」です。
実際に書いた答案から、
- 文字数が少ない(多い):マイナス10点…
- 論点からずれている:マイナス3点…
- 文章構成がでたらめ:マイナス5点…
- 漢字ミスがある:マイナス1点…
- 熟語の使い方が違う:マイナス2点…
といった感じで点数を引いていき総合点を決定するのです。
当然、論作文を書いたところで独学では判断できませんよね…。
内容が大事だと思っている
ということは…、どんなに内容が良くても上記で示した観点が守られていないと点数は上がらないのです。つまり不合格。
僕自身、論作文は内容が良ければ点数もいいだろう!って感じで勉強していました。でも、論旨からズレていたり、文法ミスがあったりして思ったように高評価をもらえなかったんですよね…。
模範解答を読み込んで書けるつもりになっている人は多いです。模範解答で知識をどれだけ頭に入れても、論作文の基礎ができていないと意味がありません。
内容も大事ですが、論旨把握や文章構成がきちんとできているかを考えて書いた方がいいわけです。
書いたら書きっぱなし
論作文で落ちる人ほど、書いたら書きっぱなしってことが多いんですよね…。
論作文を書いて誰にも見せないというのは、問題を解いても答え合わせをしないのと同じことです。正解不正解がわからないまま対策を続けても成績は伸びないので、書いた答案は必ず添削してもらいましょう。
学生なら学校の先生や就職課、社会人なら予備校やオンライン添削サービスなど、方法はたくさんありますよ。
なお、オススメの添削サービスを以下の記事でまとめています。周りに頼れる人がない方は参考にしてみてください。
【警視庁一類・三類】論作文対策は、いつから始めればいいか
結論をいえば、人によります。
「何を当たり前のことを言っているんだ!」と思うかもしれませんが、事実なので…。
というのも、あなたが文章を書くのが得意と思いこんでいるなら本番1カ月前でもよいかもしれませんし、まったく苦手ならもっと早くやるべきだからです。
書けるまでに最低3ヶ月は必要
論作文で減点されないように書くには、
- 課題の把握力(読解力)
- 文章構成力
- 表現力
- 語彙力
- 漢字(日本語)の知識
などを身につける必要があります。
そしてこれらの力は短期間で身につくものではありません。
語彙力や漢字の知識くらいなら1ヶ月でも何とかなりますが、他の力を短期間で身につけるのは厳しいです。
論作文の書き方を勉強する
↓
実際に書いてみる
↓
添削を受けて、弱点を知る
↓
何度か繰り返す(最低でも3回)
こういった順番で勉強することになるので、やはり最低でも3ヶ月は必要だと思って学習スケジュールを組んでみてください。
実力を確認してから始める
何度も言うように、自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答にはならないことはよくあります。
なので、とりあえず書いてみて評価を受けてから対策する時期の判断をしてみましょう。
書くテーマは後述している過去問を使えばOK。
添削は学校の先生や就職課、予備校にお願いしてみましょう。今はオンラインで論作文添削してくれるサービスも豊富なので、それを利用するのもありですね!
オススメの添削サービスを以下の記事でまとめています。周りに頼れる人がない方は参考にしてみてください。
論作文対策は明確な解答がないため、独学では限界があります。そのことを踏まえて練習してください。



添削を受けてみて、ある程度書けていれば月に1~2枚ぐらい書く、まったくダメなら繰り返し書く。このように判断するといいですよ。
【警視庁採用一類・三類】論作文試験の過去問テーマ
ここでは、警視庁警察官の本試験で出題された論作文の課題を紹介します。
内容の確認をしたり、傾向をつかんだりしてみましょう!
※受験者から収集したデータを掲載しています。そのため、本試験問題と誤差のある場合があります。
2018年(平成30年度)
一類 | 失敗に学び成長した経験と、その経験を警察官としてどのように活かしていきたいか述べなさい。 |
三類 | 募集なし |
2019年(令和元年度)
一類 | 警視庁警察官という職業についてあなたの考えを述べた上で、警察官になることに対する自信と不安について述べなさい。 |
三類 | 募集なし |
2020年(令和2年度)
一類 | 新型ウイルスの影響で中止 |
三類 | 募集なし |
2021年(令和3年度)
一類 | 現在、自らの成長に必要なものを理由とともに述べた上で、今後、その成長に向けてどのように努力し、警察官として自らの能力を発揮していきたいか述べなさい。 |
三類 | 募集なし |
2022年(令和4年度)
一類 | これまであなたが人との関わりから学んだことについて触れ、今後それを警察官の仕事にどのように活かしていきたいか述べなさい。 |
三類 | 募集なし |
まとめ:警視庁採用一類・三類の論作文で落ちない方法=早めに対策する!
本記事は、警視庁警察官(一類、三類)採用試験の論文・作文試験で落ちてしまう理由と対策を始める時期を解説しました。
- 採点方法を知らない
- 内容が大事だと思っている
- 書いたら書きっぱなし
- 理想は本試験日の3ヶ月より前
- 実力を把握して時期を決める
論作文は「何を書けばいいの?」と内容ばかりに気を取られる人は多いですが、内容が良くても合格できません。
それよりも、
- 課題をきちんと読み取る
- 文字数は9割以上書く
- 原稿用紙のルールを守る
といった部分に注視すべきですよ。
内容があまり良くなくても、文字数や表現、誤字脱字がなければ大きく減点されることはありません。
そこを意識して論作文対策を始めてみてくださいね。
当ブログでは、他にも警視庁警察官採用試験の攻略記事を書いています。ぜひ参考にしてください。

