
刑務官の面接対策はいつから始めればいいですか?過去にどんなことが質問されているのか知りたいです。
この疑問に解答します。
本記事は刑務官の個人面接に関する傾向をまとめています。
結論から言えば、面接対策は遅くても二次試験の3ヶ月前からはじめましょう!
僕自身、面接対策にはすごく悩まされたので苦手意識がある人はもっと早いほうがいいかもです。
過去の質問内容や僕が実際に行って有効だった対策方法も紹介しているので参考にしてみてください。
▼この記事を書いている人▼

公務員試験の指導を12年間やっています。新卒で大手専門予備校に就職→公務員課で5年間勤務、在職中に公務員試験を受験するも不合格→退職→公務員試験の勉強→国立大学法人、政令市、市役所に合格→現在、某大学の職員として7年目。 2018年6月からサイトを運営中。普段はカフェで珈琲飲んでます。
タップできるもくじ
刑務官採用試験の面接試験とは?
刑務官は、一次試験の合格者を対象として二次試験に面接試験を実施しています。
面接試験の傾向
項目 | 内容 |
---|---|
試験時間 | 15分〜20分 |
面接官 | 3人 |
面接カード | あり |
評価基準 | A〜Eの5段階 |
配点比率 | 28.5% |
面接の評価基準
項目 | 着眼点 |
---|---|
積極性 | ・自ら課題解決に当たれるか。 ・必要な自己主張ができるか。 ・やる気を持って、物事に取り込めるか。 |
堅実性 | ・真面目で、中途半端なところはないか。 ・粘り強く物事を進めることができるか。 ・組織の一員として自覚を持って行動できるか。 |
判断力 | ・物事を的確に判断できる。 ・集中して物事に取り組める。 ・冷静に状況を判断できる。 |
表現力 | ・質問に的確に回答できるか。 ・話に一貫性があるか。 ・わかりやすい、聞きやすい話し方か。 |
態度 | ・まじめに答えようとしているか。 ・動作、礼儀はきちんとしているか。 ・落ち着いているか。 |
評価基準のうち、D,E評価は足切りとなります。
筆記試験で満点を取っても、面接で評価がもらえないと最終合格できません。
刑務官採用試験の面接対策は3ヶ月前から始めよう!
冒頭でも言いましたが、刑務官の面接対策は遅くとも二次試験の3ヶ月前からはじめましょう!
具体的には高校3年生の夏休みくらいです。
というのも、日常生活では普通に会話できているのに、面接の受け答えになると思ったことを自分の言葉で話せる人って少ないんですよね…。
とくに刑務官の場合は、筆記試験の配点が高いため、面接対策を軽視してしまいがちなので注意が必要です。
刑務官採用試験の面接対策を3ヶ月前から始める理由
面接対策を3ヶ月前から始める理由は次の3つ。
- 自己分析に時間がかかる
- 考えた内容を伝える練習が必要
- 合格率が低い
順番に説明します。
理由①:自己分析に時間がかかる
一つ目の理由は、自己分析に時間がかかること。
面接は、自分を商品として相手に売り込む試験です。
なので、自分にどのような価値(魅力)があるのかをアピールしなければいけません。
そこで自己分析をして今までの経験を振り返りながら考えていくのですが、納得できる内容をすぐに作ることはできません。
部活動の経験がいいかな、とか、趣味の方がアピールできるかなとか…。
それで、何とかひねり出した内容を学校の先生に見せて添削してもらい、また考える…。という無限ループに陥いるんですよね。
中には試験直前まで自己PRや志望動機を作り直している受験者もいたりします…。
自己分析がしっかりできていないと発言内容に矛盾ができたりするので、じっくり考えることが重要です。
理由②:面接練習に時間が必要
二つ目の理由は、面接練習に時間が必要なこと。
面接で落ちる人の共通点として、自己PRや志望動機がしっかりできていれば合格できると思い込んでいることがあります。
ある意味、間違ってはいないのですが、その考えた内容を面接官にしっかりアピールできないと意味がありません。
▼面接でよくある悩み▼

予想外の質問が来ると上手く話す事が出来なかったり、話している途中で言葉に詰まる、噛んでしまう事が多いです…。

私はアドリブで答えることが苦手なので面接に対して不安しかありません…。

面接に不慣れで、つまってしまったり、何を言ってるか自分でよくわからなかったりします。緊張で頭が真っ白になってしまい考えた内容が一瞬で消えてしまいます…。
これらを解決するには、面接練習を積み重ねるしかないんですよね。それも1回や2回じゃなくて、自信がつくまで何度でもです!
面接練習はやりたいと思っても、すぐにはできないので早い段階から準備をしておく必要があるのです。

僕自身、面接はものすごく苦手だったので、なんとか形になるまで練習しまくりましたよ。無料、有料問わずに15回は実践練習をしました!
理由③:面接の合格率は低い
面接試験の合格率が低いことも理由の一つです。
面接試験(二次)の合格率は44.5%となっています。
筆記試験に比べるとまだ合格しやすいですが、100人に受けたら60人くらいは落ちてしまいますからね。
面接は筆記試験と比べて自分がどれだけアピールできたと思っても、面接官が評価してくれないと意味がありません。
頑張って筆記試験を突破したとしても、面接試験で涙をのむ人が半分でることは脅威と言えるでしょう。
早めに対策をして、面接で落とされないように準備をしましょう。
刑務官採用試験の面接対策5ステップ
ここからは、実際に僕がしていた面接対策を次の5ステップで紹介します。
- 面接のノウハウを勉強する
- 質問内容(過去問)の把握
- 話す内容を考える
- 面接カードを作成
- 模擬面接を繰り返す
順番に解説します。
ステップ①:面接のノウハウを勉強する
まずは参考書を使って、面接試験の流れやルールなどのノウハウを勉強しましょう。
おすすめの面接対策本は「現職採点官が教える!合格面接術」です。
現職の採点官がノウハウを解説している参考書です。
特徴はマンガ形式で解説されているので、すごく読みやすく覚えやすいんですよね。
様々な質問に対して、良い回答例と悪い回答例を勉強することができます。
中でも、悪い回答例は落ちる人の共通点ともいえるので、徹底して読み込むといいでしょう。
ステップ②:質問内容(過去問)の把握
続いて、面接の過去問を把握しましょう。
なぜなら、実際の面接で何がどのように聞かれているのかを知り、自分がどのくらい答えられるのかを知っておく必要があるからです。
また、過去問を見ておけば、よく聞かれている質問、あまり聞かれていない質問との差がわかるので、メリハリをつけて対策ができますよ。
▼刑務官の面接過去問▼
- 受験ブロック:関東甲信越
- 年齢:20歳
- 学歴:高卒(無職)
- 緊張していますか。
- 志望動機を言ってください。
⇒なぜ、数ある公務員の中でも刑務官を志望するのですか。 - 全国転勤は大丈夫ですか。
- 高校生活で印象に残っている出来事を教えてください。
- 高校を卒業してからは何をやっていましたか。
- 受験者は怖い人も多いですが大丈夫ですか。
- 得意なことと不得意なことを教えてください。
⇒得意なことを仕事にどう活かしますか。 - 趣味はありますか。。
- 受験ブロック:東北
- 年齢:22歳
- 学歴:大卒(見込み)
- 緊張していますか。
- 会場までどうやって来ましたか。
- 刑務官の他に受けている公務員試験はありますか。
- なぜ刑務官を志望するのですか。
- 最近気になっていることはありますか。
⇒それはなぜ気になっているのですか。
⇒他に気になったことはありますか。 - 大学生活で心掛けていたことはありますか。
- ストレスは溜まりやすいですか。
⇒どうやってストレス発散していますか。 - コロナ禍で注意していたことはありますか。
- 自己PRを言ってください。
- 受験ブロック:九州
- 年齢:27歳
- 学歴:大卒(無職)
- 昨日は眠れましたか。
- このような面接は初めてですか。
⇒面接練習はどこでやっていましたか。 - 志望動機を言ってください。
- 刑務官の仕事内容をどのくらい知っていますか。
- 今までに苦労した経験を教えてください。
- 仕事では夜勤もありますが大丈夫ですか。
- 辛い仕事も多いですが大丈夫ですか。
- 刑務官になることを誰かに相談していますか。
⇒親は刑務官になることをどのように思っていますか。 - 自己PRをしてください。
- 最後に何か質問はありますか。
その他、よく聞かれている過去問を下記記事でまとめているので確認してください。
>>【刑務官採用の面接】頻出質問と回答例!過去問106個を紹介
ステップ③:話す内容を考える
ステップ①、②で把握した内容をもとに、次の手順で自己PRや志望動機を考えていきました。
過去問を一問一答形式で使い、何でもいいので、思いつくだけ回答を書き出します。
例)長所は?→明るい、元気、面倒見がいい、責任感がある。
STEP1で書き出した内容に、根拠(理由)を添えていきます。
例)長所は?→明るい(なぜ?)→落ち込むことがあっても表に出さないから。
STEP2で考えた理由を裏付ける経験や体験を付け足します。
例)長所は?→明るい(なぜ)→落ち込むことがあっても表に出さないから→高校の部活動で〜。
このようにアピールしたいことを深掘りしていくことで、本来の自分が見えるようになってきます。
面接官が知りたい部分でもあるので、時間をかけて考えてください。

僕も、ここは結構苦労したけど、時間を掛けたので深堀されても自信を持って発言することができましたよ!
ステップ④:面接カードを作成する
話す内容がまとまってきたら、面接カードも作成しておきましょう。
面接カードは面接試験で使われる資料のことです。
この面接カードの内容に沿って質問されるため、適当に書いてはいけません。
- 受験の動機
- 印象に残っている体験(学校生活や職務、社会生活、ボランティア活動など)
- 関心事項(最近関心を持った出来事、取り組んでいることなど)
- 趣味・特技など
- 自己PR(自分の長所について)

面接カードは一次試験の合格発表後に人事院のHPからダウンロードします。試験日まで期間が短いので、はやめに内容を考えておくことが大切です。
面接カードの書き方
僕自身、多くの面接カードを添削していますが、書き方を知らない人は多いです。
文章が苦手な人は「PREP法」を使って書くことをおすすめしています。
- P:結論、主張(Point)
- R:理由、根拠(Reason)
- E:例、体験(Example)
- P:結論、主張(Point)文章に自信がなくても、PREP法にしたがって書けば伝わりやすい内容が書けます。
PREP法とは文章を簡潔・論理的に伝える型のことでストレスなく伝わりやすい文章を書くことができます。
なお、作成した面接カードは一人では良い悪いが判断できないので、添削を受けるようにしましょう。
ステップ⑤:模擬面接を受ける
最後は模擬面接を通して実践練習をしましょう。
考えた内容を実際に表現することは難しいからです。
また、面接では話す内容よりも表情や伝え方のような印象面が評価されやすいので、模擬面接をやらないと何もわかりません。
自分がどれだけ最高の志望動機を考えても、笑顔でハキハキ話せていると思っても、面接官(第三者)に伝わらなければ、それはただの自己満足なんですよね。
面接で落ちる人は共通して「ちゃんと喋れたのに落ちた理由がわからない…。」って言うんですけど、伝わっていないから落ちるんですよ。
とくに面接が苦手と思っている人は、1回や2回の模擬面接くらいでは何も見えてこないので、時間がある限り回数を重ねていくことをおすすめします。

僕自身、面接はものすごく苦手だったので、なんとか形になるまで練習しまくりましたよ。無料、有料問わずに15回は実践練習をしました!
刑務官採用試験の面接で落ちるパターン
- 面接対策を後回しにしている
- 自己PRや志望動機が重要だと思っている
- 筆記試験で高得点取れればいいと思っている
- 自分の言葉で話せない
- 模擬面接をしない
このような思考回路の人は注意が必要です。
おさらいです。
- 面接対策は遅くとも3ヶ月前から始める
- 面接対策は3ヶ月前から始める3つの理由
・自己分析に時間がかかる
・考えた内容を伝える練習が必要
・合格率が低い - 面接対策に合格する5つの方法
・面接のノウハウを勉強する
・質問内容(過去問)の把握
・話す内容を考える
・面接カードを作成
・模擬面接を繰り返す
再度、この記事を読み直して面接対策をはじめていきましょう!