海上保安学校の試験対策!基礎能力試験の科目と勉強方法を徹底解説

海上保安学校の基礎能力試験の対策 (1)

この記事でわかること

  • 基礎能力試験の傾向
  • 基礎能力試験の出題科目
  • 基礎能力試験の勉強方法(対策方法)

*対象区分:海上保安学校(特別、9月試験)

海上保安学校学生採用試験の一次試験で実施される基礎能力試験。

試験科目・範囲が膨大なので、「何から勉強すればいいの?」と悩んでいる方はとても多いです。

そこで本記事では、基礎能力試験の傾向や試験科目を徹底解説します。効率的な勉強方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

試験の概要を知ることは、合格への第一歩。

まずは、基礎能力試験がどんなものか、大まかにつかんでいきましょう。

※その他、海上保安学校の試験情報は「【内容と傾向】海上保安学校対策の教科書【一次・二次】」でまとめています。初めて受験する人は参考にしてください。

タップできる目次

海上保安学校 基礎能力試験の概要

基礎能力試験は、一次試験で行われる筆記試験の一つです。

配点比率は異なりますが、すべての課程(コース)が同じ問題を解きます。

概要は次のとおり。

区分船舶運行
(特別、9月試験)
航空、情報他
試験時間90分
問題数40問(全問必答)
出題形式択一式(マークシート)
レベル高校卒業程度
配点比率$$\frac{3}{4}$$$$\frac{3}{8}$$
令和5年度の試験情報

受験者の思考力や判断力を測る試験のため、速読・速答が求められれます。

単純計算すると、1問にかけられる時間はわずか2分ほど。マークシートへの記入や見直しの時間も考えると、テンポよく解答していくことが必要です。

実際に、時間が足りずに問題を解ききれない人は少なくありません。本番での時間配分を考えながら事前に過去問題集で練習しておくなど、十分な対策を取りましょう。

えもと

僕は最初に一般知識を1問1分かけずに片付けて、残った時間で一般知能をじっくり考えるという戦略をとっていましたよ!

海上保安学校 基礎能力試験科目

基礎能力試験は、 計算力や読解力を測る『一般知能』と、今までに勉強してきた基礎学力を測る『一般知識』で構成されています。

詳細は次のとおり。

一般知能数的処理数的推理|判断推理|空間把握|資料解釈
文章理解現代文|英文|古文
一般知識社会科学政治|経済|社会
人文科学日本史|世界史|地理|国語|英語|思想
自然科学数学|物理|化学|生物|地学
令和5年度の情報

令和6年度からの変更点
上記科目に加えて、「情報」が加わります!

基礎能力試験の見直し(人事院)

科目の特徴や問題例を紹介します。

数的処理

計算力や思考力、空間認識力などを測る分野で、以下の4科目で構成されています。

  • 数的推理
  • 判断推理
  • 空間把握
  • 資料解釈

数学的要素が強いため、苦手とする人が多いんですよね。僕自身も超苦手でした…。

とはいえ、出題数が一番多い分野なので苦手のままだと詰みます。

いきなり問題集で勉強するよりは、簡単な参考書で解法パターンを把握することが大事!多くの類似問題を解いて、速く正確に解けるようにしましょう。

問題例

海上保安学校の試験問題(数的推理)

こんな感じで計算が必要だったり、あれこれと思考したりする問題がたくさん出ています。

文章理解

日本語と英語で書かれた300字〜400字程度の文章を読み解く力を測る分野で、以下の3科目で構成されています。

  • 現代文
  • 英文
  • 古文漢文

出題形式は、文章の主旨や要旨を問うものがよく出題されています。

時間をかければ正解できる問題は多いですが、1問あたり2分程度で解かないと時間切れになりやすいので注意が必要です。普段の勉強から時間を計ることが大事。

なお、出題数は多いので得点源にできると他科目の負担を減らせますよ。

問題例

海上保安学校の試験問題(現代文)

文章理解はガッツリ勉強する科目ではないので、毎日1~2問をコンスタントにやっていきましょう。

社会科学

高校までの基礎学力(社会科目の知識力)を測る分野で、以下の4科目で構成されています。

  • 政治
  • 経済
  • 社会
  • 倫理(思想)

憲法や選挙制度、日本国内外の政治経済、そして社会時事(話題になっている近年の社会問題)などから出題があります。

問題例

海上保安学校の試験問題(政治)

日頃から新聞・ニュース等で取りあげられる政治、経済、社会問題にアンテナを貼っておけば解ける問題もあるので、きちんと情報収集をしましょう。

人文科学

高校までの基礎学力(歴史や語学の知識力)を測る分野で、以下の5科目で構成されています。

  • 日本史
  • 世界史
  • 地理
  • 国語
  • 英語

科目から想像できるように、The 暗記科目です。1科目あたりの出題範囲が膨大なので、ポイントを絞りつつ要点を整理して覚えることが大切。

問題例

海上保安学校の試験問題(日本史)

高校での選択科目を中心に勉強しましょう。

自然科学

高校までの基礎学力(数学や理科の知識力)を測る分野で、以下の5科目で構成されています。

  • 数学
  • 物理
  • 化学
  • 生物
  • 地学

理系科目がメインなので、捨て科目にする人は多いです。

しかし理系科目といっても、生物や地学は暗記するだけで点が取れる分野もあります。そういった問題だけでも正解できるように勉強しましょう。

問題例

海上保安学校の試験問題(数学)

以上が、海上保安学校の基礎能力試験科目です。

科目数はハンパないので、きちんと傾向を理解して勉強することが大事

海上保安学校の過去問について、詳しくは次の記事でまとめています。

海上保安学校 基礎能力試験の勉強方法

海上保安学校の基礎能力試験は、科目も範囲も膨大です。そのため、適当に勉強することはNGです。

ここでは、効率よく勉強する方法を解説します。

  • 参考書・問題集を準備する
  • 主要科目から勉強する
  • 頻出分野に時間をかける
  • 復習メインでインプット&アウトプット

参考書・問題集を準備する

公務員試験用のテキストは数種類あるので、自分に合うものをチョイスしましょう。

どのテキストを使ってもいいですが、次の2つがあれば十分です。

  • オープンセサミ
  • スーパー過去問ゼミ

オープンセサミ

スーパー過去問ゼミ
出版社東京アカデミー実務教育出版
種類①政治・経済・社会
②地理・歴史・思想
③国語・文学・芸術
④数学・理科   
⑤一般知能    
①数的推理
②判断推理
③資料文章
④社会科学
⑤人文科学
⑥自然科学
形式参考書問題集
情報量多い普〜少
価格1,760円/冊1,650円/冊
購入する購入する
参考書・問題集の詳細
えもと

参考書を読みこむときは、全ページを通読するのではなく、必要な箇所(出題頻度の高い章)だけ読むこと。

主要科目から勉強する

まずは数的推理と判断推理、そして社会科学を優先的に勉強するといいでしょう。

計算を含み、原理を理解するのに時間がかかる、または物理的に量が多いからです。

また、これらの科目だけで全体の約4割を占めています。

  • 数的推理:5問
  • 判断推理:4問
  • 社会科学:6問

合計:15問 / 40問中(37.5%)

これらの科目にある程度メドが立たないと、合格は光の彼方なので、勉強当初は、これら主要科目に時間を使ってください。

出題数が少ない科目に時間をかけても総合点は上がりません。すべてを勉強して中途半端になるよりも、まずは出題数の多い科目を確実に正解することが大切です。

点になる科目と捨て科目の選定

試験科目は多いですが、全科目から均等に出るわけではありません。

なので、どの科目で点を取り、どの科目は手を抜くのかを考えることが大事です。

次の科目別問題数一覧を参考に、勉強計画を考えてみましょう。

科目別出題数一覧

科目出題数
数的推理5
判断推理4
空間把握2
資料解釈2
現代文4
英文2
古文1
政治2
経済2
社会時事1
倫理1
科目出題数
日本史1
世界史2
地理2
国語2
英語2
数学1
物理1
化学1
生物1
地学1

令和5年度本試験より作成

  • 特別、9月試験共通。
  • 上記の科目別出題数は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。

「出題率」や「範囲の絞りやすさ」をもとに考えると、

◎点になる科目
国語、倫理、地理、地学

◎捨て科目
世界史、数学、理科科目(地学以外)

あたりかなと、僕は考えます。

あなたの学力や得手不得手で、どの科目に時間を割き、どの科目は捨てるのか考えてください。

頻出分野に時間をかける

どの科目も全範囲から出ません。なので、最初から最後まで勉強するのは時間の無駄です。

たとえば、一般的な公務員試験だと”世界史はイギリス史や中国史が頻出分野“です。各種参考書や予備校でもそう言われています。

しかし、海上保安学校ではほとんど出ていません(下図参照)。

本試験問題より作成(9月試験)

なので、一般的な情報を鵜呑みにしてイギリス史や中国史に時間をかけても時間の無駄です。

反対に現代分野はよく出ています。なので時間をかけてでも覚えると効率的。

海上保安学校 世界史の出題範囲
本試験問題より作成(9月試験)

やみくもに取り組むのではなく出題傾向を見極めて効率的に勉強を進める意識が大切です。

出題範囲を知る(過去問分析する)のは簡単ではありませんが、出ない分野をどれだけ勉強しても0点なので、メンドーですがやりましょう!

過去の出題傾向を公開中

過去10年間の頻出分野を科目別にまとめた一覧を次の記事で公開しています。

手っ取り早く傾向が知りたい方は参考にしてください。

◾️特別(10月入校)

◾️船舶、航空、情報、管制、海洋科学

復習メインでインプット&アウトプット

また、勉強において重要なのは先に進むことよりもどれだけ復習をしたかということです。

復習するタイミングですが、僕は勉強した箇所は3日連続で見るというルールで覚えていきました。要するにその日に解いた問題は短いスパンで3回見るというものです。

1日目問題1〜10をやる
2日目問題1〜10を見直して、問題11〜20をやる
3日目問題1〜20を見直して、問題21〜30をやる…

とくに重要なのが翌日の復習

勉強した次の日に復習しないだけで一気に知識の定着が悪くなります。記憶の法則で有名なエビングハウスの忘却曲線でも人間の記憶力は翌日にガタ落ちすることが立証されていますからね。

最初のうちはけっこうシンドイですが、1カ月ほど続けてみれば結果が見えてくるので、反復練習を意識して勉強していきましょう。

海上保安学校 基礎能力試験でよくある質問FAQ

最後に、よく相談される内容に回答します。

  • オススメの参考書はありますか?
  • 過去問はどこで入手できますか?
  • ボーダーラインは何割ですか?

Q1.オススメの参考書はありますか?

  • オープンセサミ
  • スーパー過去問ゼミ

この2冊をやれば十分です。

オープンセサミ(参考書)

公務員予備校東京アカデミーが監修している”初心者〜中級者向け“の参考書です。

情報量が豊富でこれ1冊を覚えるだけでかなりの点数が取れます。

しかし、無駄な情報もそれなりに含まれているので出題範囲を絞って使いましょう。

編集:東京アカデミー
¥1,760 (2023/07/22 08:47時点 | Amazon調べ)

スーパー過去問ゼミ

実務教育出版が監修している”上級者向け”の参考書です。

要点が絞られており問題+解説という構成で勉強しやすい。

情報量はやや少なめなので、ある程度知識のある方や一通り勉強を終えた方には最適ですが、まったくの初心者がこれ1冊だけで試験に臨むのはリスクが高いかもです。

Q2.過去問はどこで入手できますか?

人事院に行政文章開示請求をすることで入手できます。

また、次の記事でも一部の問題・解答をまとめているので、参考にしてください。

Q3.ボーダーラインは何割ですか?

6割(24/40問)あれば十分合格できます。

ボーダーラインは年度によって変動するため一定ではありませんが、例年5割前後で推移しています。なので、最低5割を目安に6割〜7割取れるように準備してください。

海上保安学校のボーダーラインについて、詳しくは次の記事で解説しています。

Q4.何から勉強すればいいですか?

出題頻度の高い分野から勉強しましょう。

なぜなら、全範囲から出題されていないからです。

たとえば、判断推理の分野別出題率は次のとおり。

  • 順序関係:80%
  • 対応関係:90%
  • 集合  :40%
  • 試合  :10%
  • 日暦算 :0%

*2014年〜2023年までの統計(9月試験)

ほとんど出題のない日歴算や試合に時間をかけても無駄ですよね。その分の時間を順序関係や対応関係に使う方が効率的です。

過去10年間の頻出分野を科目別にまとめた一覧を次の記事で公開しています。手っ取り早く傾向が知りたい方は参考にしてください。

◾️特別(10月入校)

◾️船舶、航空、情報、管制、海洋科学

基礎能力試験は出題傾向を知れば楽勝です。

海上保安学校の基礎能力試験は、高校までにきちんと勉強してきた人からすればそれほど難しいわけではありません。

それなのに多くの受験者が悩んでいるのは、試験科目・範囲が膨大だからです。

事実、「科目が多くて何から勉強すればいいか分からない」という相談・お問合せが相当多いんですよね。

基礎能力試験を効率よく勉強するには、出題範囲の理解(=過去問分析)がとても重要です。必要な科目・分野に沿って勉強すれば、これまでよりずっとラクに合格点を超えるようになると僕は考えます。

合格点は5割程度です。そんなに高くありません。なので、闇雲に無駄な勉強をするのではなく、過去の出題傾向を軸に勉強してください。

まずは科目ごとの出題範囲を理解する。
そこから始めていきましょう!

過去10年間の頻出分野を科目別にまとめた一覧を次の記事で公開しています。

◾️特別(10月入校)

◾️船舶、航空、情報、管制、海洋科学

えもと

上記の記事を読めば「どこから勉強すればいいの?」という悩みを即解決できるので、ぜひ参考にしてください。

タップできる目次