海上保安学校・大学校の作文試験とは?傾向と過去のテーマ

海上保安学校・作文

海上保安学校や海上保安大学校の一次選考で行われる作文試験。

「読書感想文みたいなやつでしょ?」と何となく内容を想像するけど、イマイチどんな試験なのか把握できていないのではないでしょうか。

そこで本記事では、これから作文対策を始める方向けに、傾向や過去の出題テーマを紹介します。対策方法も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

その他、海上保安学校の難易度などはこちらで解説しています。

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海上保安学校・大学校 作文試験の傾向

作文試験とは、課題テーマに対して文章を書かせることで、受験者の考え方や熱意といった人間性を総合的に判断しようとする記述式の試験です。

ただ単に文章を書くのではなく、 課題テーマを正しく読み取り、自分の経験や体験を盛り込みつつ説明できるかなど、知識の総合的な応用力が問われます。

試験時間と文字数

試験時間50分
文字数600字程度
2022年の情報

制限時間内で文章を適切に構成し、要点を明確に伝えることが重要です。また、普段から時間配分を意識して書く練習をしてください。

えもと

僕なら、テーマの把握と見直しに5分ずつ、その他の時間を執筆にあてます!

何文字書く?

結論、8割以上書きましょう。
最大字数は600字(25×24マス紙)なので480字程度です。

文字数は誰が見ても一発でわかる評価基準なので、極端に文字数が少ないと減点もしくは採点不可の判定を受けることになるんですよね。

えもと

半分も書けていないと厳しいですね…。

知識や語彙が乏しいと多くの文字を書くのは難しいので、普段から語彙力も増やしておくといいでしょう。

評価基準

評定項目着眼点
内容・課題に適合しているか、長さは適当か
・中身のある作文か。幼稚すぎることはないか。
表現・わかりやすく、よくまとまっているか。
・用語や表現は適切か。
文字・誤字やあて字が多すぎないか
・字体はていねいに読みやすく書かれているか。
出典元:作文試験評定基準より作成(人事院)

これらの観点に沿って2名の試験官がA~Cの三段階で評定をつけます。なお、いずれかの試験官がC評価をつけた場合は、第三評定者が評定を行います。

足切りに注意

2名の試験官がC評価、または第三評定者がCと評価された場合は足切り(一発不合格)

最終合格者の決定方法

第1次試験合格者のうち、作文試験、身体検査、身体測定及び体力検査に合格し、かつ人物試験においてA~Cの評価である者について、第1次試験を含む全ての試験種目の標準点を合計した得点に基づいて最終合格者を決定します。

2023年度海上保安学校学生採用試験の合格者の決定方法

評価が悪くなる理由としては、テーマの把握ができていなかったり、文字数が5割以下だったりすることが挙げられます。また、字が汚い(丁寧であればOK)、誤字脱字が多いっていうのもよくないですね。

海上保安学校・大学校 作文試験のテーマ

ここでは、海上保安学校・大学校の本試験で出題された作文の課題テーマを紹介します。

内容の確認をしたり、傾向をつかんだりしてみましょう!

海上保安学校(特別)

2023学校生活において、あなたが感謝する人について
2022事件・事故のない社会実現に向けて必要なこと
2021AI(人工知能)について思うこと
2020SNSの適切な利用について思うこと
2019私が外国人に紹介したい日本の文化や習慣について
2018他人に対する配慮の大切さについて

海上保安学校(9月試験)

2022失敗や成功から学んだこととそれを生かすことについて
2021信頼される公務員とは
2020あなたが目指す海上保安官像について
2019学生生活において,努力の結果が報われた経験について
2018気分転換を図ることの大切さについて

海上保安大学校(本科)

2022国民のために働くということについて
2021正しい情報を見極めるために,あなたが注意していること
2020社会の安全と個人の自由の関係について
2019成長を続けるために必要なこと
20185年後の自分自身の姿について

海上保安学校・大学校 作文試験の対策方法

作文の書き方を3ステップで解説していきます。

  1. テーマをしっかり把握する
  2. 文章構成を知る
  3. 書く→添削を繰り返す

テーマ(傾向)をしっかり把握する

まず、課題テーマを正確に把握することが重要です。

なぜなら、課題テーマからズレた内容を書いてしまえば、どれだけ文章力があっても評価されないからです。

たとえば、「挫折した経験とそこから得たこと」という課題テーマの場合、『挫折した経験から何を得たか』がメインテーマなので、挫折経験だけで終わっている作文では課題テーマを正確に把握しているとはいえません。

作文を書くときは何を書かせたいのか(求めているのか)を把握したうえで書き始めましょう。

文章構成を知る

次に、どんな順番で書けばいいのか「文章構成」を考えましょう。

なぜなら、どのような順番で書いていくのかを検討しないと、テーマに矛盾があったり、話がとびとびになったりして、評価をもらえる合格答案を書くことができないからです。

たとえるなら家の設計図。お家を建てるときは、最初に設計図を組み、その通りに家を建てないと欠陥住宅になりかねませんよね。

文章構成をあらかじめ決めておけば、スムーズに書き始めることができる点にくわえ、論理的な文章になるため採点者も読みやすい=評価は上がるという算段です。

なお、より詳しい手順については、こちらで解説しています。

書いて添削をうける

文章構成が決まったら、その型どおりに書いていきましょう。知識があっても、それを文章にすることは難しいからです。

ここまで解説したとおり、作文では課題テーマの把握文章構成が評価を上げるために必要です。しかし、これらの観点は素人がどれだけ頑張っても理解することはできません。

そこで重要になるのが、第三者に見てもらい客観的な評価を受けること。しっかりした人に添削をしてもらえば自分の弱点や伸ばすべきポイントも簡単に把握できるため効率よく作文対策を進めていくことができます。

オススメの添削サービスをこちらで紹介しています。頼れる人がいない人は参考にしてください。

海上保安学校・大学校 作文試験で落ちないように対策を始めよう!

本記事は、海上保安学校・大学校の作文試験について傾向過去のテーマをまとめていました。

作文で落ちる人に共通する理由って何だと思いますか?

結論をいえば、「独学で作文対策をしている」というのが僕の意見です。なぜなら、知識のない人が適当に文章を書いても、

  • テーマの読み取り
  • 文章構成
  • 原稿用紙の使い方
  • 正しい語句、文法
  • 誤字・脱字 

といった部分を、きちんと書けているのかどうか判断できないからです。ここが判断できずに独学で突き進んだ結果、落ちてしまう人を何十人も見てきたんですよね…。

また、作文を書いたら書きっぱなしってことが多いです。答案を書いて誰にも見せないというのは、問題を解いても答え合わせをしないのと同じこと。過去問を眺めるだけでは、作文を攻略できません。過去問を使って答案を作成し、添削を受けることで徐々に上達します。

作文が原因で不合格にならにように、早めに(遅くても試験の3ヶ月前を推奨)準備を始めていきましょう。

今回は以上です。

その他、海上保安学校の内容はこちらで解説しています。

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