海上保安官になるには?海上保安学校・大学校の難易度や対策のコツを完全解説

海上保安官になるには?難易度と合格への対策方法
悩んでいる人

将来は海上保安官になりたいです。どうやったらなれますか?難易度やポイントを教えてほしいです。

海上保安官になるには、以下の試験に合格して海上保安学校や海上保安大学校に入る必要があります。

  1. 海上保安官採用試験
    (大学校「初任科」)
  2. 海上保安学校学生採用試験
  3. 海上保安大学校学生採用試験

入学後1年~4年の専門教育・研修を受けて卒業できれば、海上保安官になれるという感じです。

学歴や年齢によって受験できる試験が異なるので、本記事を参考に試験の仕組みや難易度を理解してみてください。

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海上保安官になるには?採用試験の概要を解説

海上保安官までの道のりを簡単に示すと、以下のフローチャートになります。

海上保安官になるには

高卒でも大卒でも海上保安官になれますが、受験資格(年齢制限など)や試験内容は違います。

ここでは採用試験の概要をまとめたので確認してみましょう。

※2023年度(令和5年実施)の情報

受験資格(年齢制限など)

年齢制限

※海上保安学校・大学校は2022年度の情報です。

海上保安官1993年4月2日以降に生まれた者で、大学を卒業した者(卒業見込みを含む)。
海上保安学校
(特別)
2023年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して13年を経過していない者及び2023年9月までに卒業する見込みの者。
海上保安学校2022年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して12年を経過していない者及び2023年3月までに卒業する見込みの者。
海上保安大学校2022年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して2年を経過していない者及び2023年3月までに卒業する見込みの者。

海上保安学校(特別)
海上保安官の中途採用枠。合格すると10月から海上保安学校に入学します。なので、現役高校生・大学生は受験できません。

身体基準(共通)

身長男子157㎝、女子150㎝に満たない者
体重男子48㎏、女子41㎏に満たない者
視力どちらか一眼でも0.6に満たない者(裸眼又は矯正)
色覚職務遂行に支障のある者
聴覚片耳でも40デシベル以上の音の失聴のある者

いずれかに該当すると受験しても落ちます。

試験内容

スクロールできます
試験種目海上保安官
(大学校初任科)
海上保安学校
(特別)
海上保安学校海上保安大学校
基礎能力試験
(レベル)
大卒程度高卒程度高卒程度高卒程度
学科試験船舶除く
課題論文
作文試験
口述試験
身体検査
身体測定
体力検査

くわしい試験内容や傾向を以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

試験日程(選考スケジュール)

※海上保安学校・大学校は2022年度の情報です。

海上保安官2023年3月1日(水)~
3月20日(月)
海上保安学校
(特別)
2023年3月1日(水)〜
3月8日(水)
海上保安学校2022年7月19日(火)~
7月28日(木)
海上保安大学校2022年8月25日(木)〜
9月5日(月)

合格率(2022年実施)

試験受験者合格者合格率
海上保安官2896321.8%
海上保安学校
(特別)
5,3441,02619.2%
海上保安学校2,17564729.7%
海上保安大学校3218526.4%

過去の実施結果や課程別の詳細は以下の記事でまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

海上保安官(学校・大学校)の難易度は?

「公務員試験は難しい」といわれることが少なくありません。これから海上保安官を目指すなら、本当の難しさを知っておきたいところですよね。

結論からいうと、海上保安官採用試験(学校・大学校含む)は難しいです。理由は以下の3つ。

試験科目が多い

採用試験の筆記試験(基礎能力試験)は、高校までにきちんと勉強してきた人からすれば、それほど難しいわけではありません。

それなのに多くの受験者が悩んでいるのは、試験科目が多いからです。

基礎能力試験の出題科目

分野科目
数的処理数的推理|判断推理|空間把握|資料解釈
文章理解現代文|英文
社会科学政治|経済|社会|倫理
人文科学日本史|世界史|地理
自然科学物理|化学|生物
※海上保安官採用試験の場合

高校・大学受験でも5~7科目くらいですからね…軽く3倍はあるのです。

中学校から高校までに一度は学んだことのある科目ばかりだと思いますが、それをもう一回勉強しないといけないので…正直、キツイですね。

体力やコミュ力も必要

賢い(頭がいい)だけでは海上保安官になれません。

あなたがこれまでに経験してきた入学試験(高校・大学入試)や資格試験では、単純な学力だけが問われ、知識を詰め込んでいれば合格が狙えました。

しかし、採用試験の内容は筆記試験だけではありません。体力検査や面接もあるんですよね…。

『海上保安官になるための試験=就職試験』でもあるため、海上保安官としての身体・運動能力や人間性(コミュニケーション能力)も総合して評価されるのです。

えもと

単純に筆記の点数だけでは合格できないので、努力がそのまま結果に結びつかない難しさがあります。

モチベーション維持

対策はやることが多いので…まぁ、シンドイです。

合格するために必要な勉強時間は過去のデータから500時間~600時間ほど。1日2時間の勉強を約1年間続けるようなものです。

合格目標「600時間」の勉強計画

1日の勉強時間600時間に到達するまでの日数(○ヶ月)
2時間300日(約10ヶ月)
3時間200日(約7ヶ月)
4時間150日(約5ヶ月)

実際、合格を目指して勉強を始める人は多いですが、途中で挫折する人も相当多いです。100人いて30〜50人ぐらい、半分はいなくなります。

モチベーションを長期間保ちながら筆記対策も面接対策もする必要があるため、相当な覚悟が求められます。

想像してみてください、周囲が遊んでいる中で自分だけ勉強漬けの毎日、飲み会や合コンの誘いをシャットアウトしながら勉強に集中して高いパフォーマンスを維持しなければならないのです。

えもと

同じ志をもつ仲間を集めたり、合格後の姿を想像したりしてモチベーション維持を図ることが大事!

海上保安官(学校・大学校)に受かるコツは?合格基準を解説!

海上保安官採用試験(学校・大学校含む)に合格うかるには、以下の基準を満たすことがポイントです。

基礎能力試験で6割をとる

一次試験の合格者は、下記試験の合計点(標準点)で決定します。

海上保安官基礎能力試験+課題論文
海上保安学校
(特別)
基礎能力試験
海上保安学校船舶課程:基礎能力試験
その他:基礎能力試験+学科試験
海上保安大学校基礎能力試験+学科試験

中でも基礎能力試験で点数を取ることが大事です。試験科目の多さからわかるように、点が取れるまで時間がかかります。差もつきやすいです。

とはいえ、どの試験区分もボーダーラインは低く、過去のデータから20点~22点(40点満点)の得点があれば合格できています【点数表あり】海上保安学校の合格ラインは何割?対策ポイントも解説)。

なので、手を広げて高得点を目指すよりも安定して6割の点数を取れるように準備しておくことがポイント。

なお、基礎能力試験の対策方法を以下の記事で解説しています。参考にしてください。

課題論文・作文で平均以上をとる

高得点はいりません。平均点を超えるくらいでちょうどいいです。

というのも、課題論文・作文は難しいので、受験者の間で差があまりつきません。

えもと

点数のバラつきを表すデータ=標準偏差は1.652です。
(2022年度海上保安官採用試験の場合)

つまり、ほとんどの受験者が平均点あたりに分布しているのです。逆にいえば高得点(低得点)を取っている人も少ない。

なので、はりきって勉強するよりも感覚をつかむ程度に押さえておくといいです。

作文試験の攻略法は以下の記事を参考にしてください。

面接試験でC評価以上

最終合格するには、以下2つの条件を全て満たす必要があります。

  1. 体力検査・身体検査・身体測定に合格
  2. 面接試験においてA~C評価(5段階)

そして1~2を満たした者について、一次試験を含む合計点に基づいて最終合格者を決定します。なので、筆記試験(基礎能力試験)の勉強だけやっていても合格できません。それなりに面接練習もする必要があるのです。

配点だけをみれば一番高い基礎能力試験や学科試験に時間を使うべきです。しかし、どれだけ点数が高くても面接で一定の評価を得られないと合格できません。

面接試験で評価を得るには準備が必要です。長所短所を考えたり、志望動機を考えたり…と、かなり時間がかかりますよ。

使える時間は限られているので、以下の記事を参考にして早めに面接対策もやってくださいね。

まとめ|海上保安官(学校・大学校)は難しいけどやり方次第で合格可能

本記事では、海上保安官になる方法と採用試験の難易度、受かるためのコツを解説しました。

海上保安官になるには、まず採用試験に合格すること、そしてその後、海上保安学校・大学校で専門教育や研修を受けることが必要です。

海上保安官採用試験(学校・大学校含む)の難易度は高く、難しいです。その理由は以下の3つ。

試験内容が難しいというよりは、対策内容が多く、メンタルのコントロールが大変って感じですね。

そして採用試験に合格するには、以下の基準を満たす必要があります。

そんなに基準は高くないです。やることをきちんとやれば独学でも合格は可能ですよ。

当ブログでは海上保安官採用試験の情報を公開していますので、ぜひ活用していただければと思います。

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この記事を書いた人

公務員試験の指導を12年間やっています。新卒で大手専門予備校に就職→公務員課で5年間勤務、在職中に公務員試験を受験するも不合格→退職→公務員試験の勉強→国立大学法人、政令市、市役所に合格→現在、某大学の職員として7年目。 2018年6月からサイトを運営中。普段はカフェで珈琲飲んでます。

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