みなさん、勉強は好きですか?
僕は高校、大学にスポーツ推薦で入るくらい勉強が嫌いです。なので、筆記試験にはかなり苦労しました!
名古屋市役所志望者に指導を始めて12年になりますが、
毎年「どうやって勉強すればいいですか?」「何から手をつければいいの?」といった相談は多いですから…
筆記って本当に嫌な試験ですよね。
・・・冗談はさておき、今回は名古屋市役所職員採用試験における教養試験の傾向、教養試験で合格点を取る勉強方法のお話です。

今回はこれから勉強をスタートしようとしている初心者さん、中でも本当に勉強が苦手!って人向けの話です!
具体的な目標は半年後ぐらいまでに6割取れるようになること。
最終的には合格ライン7割を目指しましょう!
もちろんあなたにも、十分にチャンスはあります。そのためにも、まずはこの記事で勉強ノウハウを理解していきましょう!
》今すぐ勉強の手順を知りたい方はコチラ(該当部分までジャンプできます)
- 勉強の始め方
- 教養試験の基礎知識(特徴や傾向)
- 勉強を効率よく進めるコツ、ポイント
名古屋市役所採用試験 教養試験の科目数は18個!
教養試験の受験科目は「一般知能科目」と「一般知識科目」に大別されます。
科目 | 内容 | 問題数 |
---|---|---|
一般知能 | 数的処理(数的推理、判断推理、空間把握、資料解釈) 文章理解(現代文、英文) | 25問 |
一般知識 | 社会科学(政治、経済、社会時事) 人文科学(日本史、世界史、地理) 自然科学(数学、物理、化学、生物、地学) | 24問 |
その他 | ご当地問題 | 1問 |
問題は全50問に必答です。
》実際の試験問題例はこちら。
- 試験時間:150分
- 出題形式:五肢択一式(マークシート)
- 問題レベル:大学卒業程度(地方上級)



時間配分に注意!単純に考えて1問3分しか使えません。マークシートへの記入や見直しの時間も考えると、テンポよく解答していくことが必要になってきます。
名古屋市役所採用試験 教養試験のボーダーラインは7割!
教養試験の合格ラインは7割前後(410~435/600点)です。
名古屋市は合格ラインを一般的には公表していませんが、不合格者の開示情報をみると上記点数(7割前後)が合格基準点となっています。6割後半で受かっている年度もあることから、7割が一つの目安といえるでしょう。
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7割か…。そんなに点数が取れるか不安だな…。
「今から勉強しても間に合わない…。」とか「働きながらじゃ厳しいかも…。」と諦めモードになっているかもしれませんが、諦める必要はありません。
試験科目や範囲は膨大ですが、出る科目や範囲はある程度わかっているからです。
つまり、
勉強が得意じゃなくても、
仕事や学校で勉強時間が少なくても、
出題傾向を把握して勉強していけばボーダーラインをとることは十分可能なので、
悩む暇があるならとにかく手を動かしていきましょう。



出題傾向を知ってから3ヶ月程度で合格した人や、働きながら1日2時間の勉強を続けて合格した人も実際にいるので、諦めるのはまだ早いです!
名古屋市役所採用試験 教養試験の過去問は非公開
名古屋市役所をはじめ、基本的に地方公務員試験(県・市役所など)の過去問は公開されていません。
なぜなら、公務員試験の問題は「公益財団法人日本人事試験研究センター」が作っており、そこから各自治体は問題を借りる形で試験を行っているからです。
つまり問題の著作権は財団法人側にあるため過去問を公開できないんですね。
例題は公開されているので、確認したい方は見ておきましょう。
》実際の試験問題例はこちら。
なお、例外として国家公務員や東京都・特別区は独自に問題を作成して試験を行なっているので、ホームページや書店で過去問を入手できます。





どの自治体も問題を借りて試験を行なっている(出所は同じ)ため、試験日が同じなら出題科目や問題数に違いはあるけど内容は一緒です!
名古屋市役所職員採用試験 教養試験の勉強手順を解説!
ここでは、名古屋市役所の教養試験を効率よく勉強する手順を解説します。
勉強するときは以下の手順に沿って勉強してください。
①勉強する科目を決める
まずは勉強する科目に優先順位を決めましょう!
なぜなら、科目ごとに出題数が違うからです。名古屋市役所の試験科目は多いため、適当に勉強しても時間の無駄。
そこで重要なのが、科目ごとに順番を決めて勉強することです。





たとえば、数的推理は5~6問出ていますが、物理は1問しか出ていません。出題数の多い科目を放置して少ない科目に時間をかけても仕方がないですよね〜。
時間や労力の無駄を防ぐためにも、科目ごとの出題数を把握して勉強する科目を決めていきましょう。
以下に科目ごとの出題数をまとめているので参考してください。
科目別出題数
分野 | 科目 | 問題数 |
---|---|---|
数的処理 | 数的推理 | 6 |
判断推理 | 6 | |
空間把握 | 4 | |
資料解釈 | 1 | |
文章理解 | 現代文 | 5 |
英文 | 3 | |
社会科学 | 政治 | 6 |
経済 | 4 | |
社会時事 | 4 | |
人文科学 | 日本史 | 2 |
世界史 | 2 | |
地理 | 1 | |
自然科学 | 数学 | 1 |
物理 | 1 | |
化学 | 1 | |
生物 | 1 | |
地学 | 1 | |
その他 | ご当地問題 | 1 |
このように、科目によって出題数が違います。
すべてを勉強して中途半端になるよりも、出題数の多い科目を確実に正解することが大切です。



ボーダーラインはだいたい7割なので、全部を勉強する必要はありません。
②問題集を軸に知識をインプットする
勉強は参考書ではなく、過去問題集を軸に勉強しましょう。
なぜなら、過去問題集から得た知識だけで正答を選ぶか、選択肢を消せるからです。
実は公務員試験の問題って、過去問の焼き回し(リニューアル)が多く出てきます。なので、過去問題集を繰り返し解いて問題の解き方(パターン)を覚えるのが王道の勉強方法なんですよね。
余談ですが僕自身、最初は参考書をきちんと読み込み、問題集で実力確認することが勉強だと思っていました。
このような手順で勉強した(している)人も多いはず。
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あーそれな!やってるのに勉強ができるようにならないんだよね…。
この勉強方法の弱点はインプットに重きがあること。勉強ではインプットも大事ですが,問題を解けるようになるにはアウトプット(問題を解きまくること)が重要なんですね。
また、参考書(教科書)って文章ばかりなのでインプットに適してないし、どこがどういう形式で問われるのかが見当つきません。試験には必要ない知識もかなり網羅されている(無駄が多い)のでコスパ最悪です。



まとめノートを作って満足しちゃう人も同類です。要注意!
そこで発想を逆転させて、アウトプット(過去問題集)中心の勉強スタイルにしたら、過去問から得た知識だけで、正答を選ぶか、誤答に✕をつけることができるようになったんですよね。
ぶっちゃけ、知識を正確に覚えていなくても問題を見てなんとなく思い出せれば正解できますからね。出題形式は択一式(マークシート)なので、問題を解くために必要な知識だけあればいいと思って勉強することが大事。
なお、僕のオススメの参考書籍はこちら。
③「正文化」して覚える
過去問題集は「正文化」しながら覚えていきましょう
いきなり過去問を解いても知識ゼロなので時間の無駄です。
大切なのは正解するために必要な知識をはっきりさせ、その知識を忘れないように定着させること。いつまで経っても覚えられない人は知識を定着させる過程(再度、解き直す)をスルーしがちなので注意が必要。
そしてこの勉強を進めていく方法が「正文化」です。言葉として聞いたことがある方もいると思います。
簡単に言えば、間違いの選択肢を正しい文章に直して覚えるという手法。これの良いところは、試験に出る知識を、本試験と同じレベル・形式でインプットできることです。
言葉で言っても意味不明かもしれないので実例を見てイメージしてみましょう。


このように、選択肢ごとにどこがどう違っているのかを直して読んでいきます。参考書をダラダラ読んで覚えるよりも勉強効率が数倍変わってきますよ!
選択肢について正答は言うまでもなく大切ですが、勉強において重要なのは誤答の方です。



最近の傾向は正解をちょこっとひねって誤答にしてあるのですが、そこが受験者の間違えやすいポイントなので、意識して押さえておくようにしましょう。
④復習に多くの時間を使う
また、勉強において重要なのは先に進むことよりもどれだけ復習をしたかです。
たとえるなら、先にどんどん進んで勉強することは、穴の開いたバケツで次々と水を汲むようなもの。そのままだと汲んだそばから水が漏れてしまいますよね。
それよりも漏れをふさぐほうがはるかにいい結果になることは明白。
僕も勉強時間の7割ぐらいを復習に充てていました。具体的には勉強した箇所は3日連続で見るという感じです。
1日目 | 問題1〜10をやる |
---|---|
2日目 | 問題1〜10を見直して、問題11〜20をやる |
3日目 | 問題1〜20を見直して、問題21〜30をやる… |
とくに重要なのが翌日の復習。
勉強した次の日に復習しないだけで一気に知識の定着が悪くなります。記憶の法則で有名なエビングハウスの忘却曲線でも人間の記憶力は翌日にガタ落ちすることが証明されていますからね。
最初のうちはけっこうシンドイですが、1カ月ほど続けてみれば結果が見えてくるので、復習メインを意識して勉強していきましょう。
⑤全部を勉強しない
問題集や参考書を最初から最後まで勉強してはいけません。
なぜなら、無駄な(試験に出ない)部分が多いからです。
たとえば、数的推理の出題範囲が「速さ」だけと分かっていたら、「確率」や「仕事算」の勉強はするでしょうか?
しないですよね。試験に出ないので勉強するだけ時間の無駄です。
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このように、過去の出題傾向を見ていると、よく出ている分野がある一方でまったく出ていない分野も相当多いです。試験に出ない部分にどれだけ時間をかけて勉強しても点数は伸びないので注意してくださいね。
》【大卒事務】名古屋市役所の教養試験|過去の出題傾向を科目別に解説
以上が、名古屋市職員採用試験の教養試験を効率よく勉強する方法です。
名古屋市役所採用試験 教養試験でよくある質問
お問合せやDMでよく聞かれる質問をまとめています。
Q1.今から勉強しても間に合いますか?
A1.勉強できる時間や学力にもよりますが、3ヶ月くらいあれば間に合います。合格に必要な勉強時間は500時間〜600時間くらいなので、1日6時間×90日=540時間は勉強できます。🔝出題傾向を確認して効率よく勉強してください。
Q2.試験レベルはどのくらいですか?
A2.試験レベルは「大学卒業程度」です。書籍などでは「A日程」とか「国家一般職/地方上級」と呼ばれることもあります。
Q3.過去問はどこで入手できますか?
A3.名古屋市の過去問は公開されていません。試験日に回収されるからです。問題は見れませんが過去の出題一覧表は公開しているので参考にしてください。
Q4.オススメの参考書や問題集はありますか?
一般知能(数的推理や判断推理)は『畑中敦子シリーズ』、その他科目は『スーパー過去問ゼミ(スー過去)』か『ダイレクトナビシリーズ』をやっておけば間違いないです。
畑中敦子シリーズ


スーパー過去問ゼミシリーズ(スー過去)


ダイレクトナビシリーズ





僕自身、これらのテキストを使って勉強していましたよ!
以上が、名古屋市役所のよくある質問です。
名古屋市役所職員採用試験 独学で教養試験の勉強を始めよう!
本記事は名古屋市職員採用試験(大卒程度)における教養試験の勉強方法を解説しました。
試験科目は多いので出題傾向を理解して勉強することが重要です。
効率よく勉強を始める手順は以下の5つ。
独学でも名古屋市役所に合格することは十分可能です。実際に多くの受験者は独学で勝利を勝ち取っています。
とはいえ、教養試験の科目・範囲は膨大なので勉強するには戦略が必要です。やみくもに勉強をしても合格はできません。
やり方を間違えずに正しい道筋(出題傾向)を知り、それに沿って問題を解く。
そうすれば、科目・範囲ともに膨大な教養試験の勉強は、これまでよりずっとラクに合格点を超えるようになると僕は考えます。
まずは出題傾向の確認、そこから始めていきましょう!