警視庁警察官採用一類の教養試験とは?出題科目や勉強方法を徹底解説

警視庁警察官採用試験一類(大卒)の教養試験対策

この記事では、警視庁警察官採用試験一類の教養試験の概要や出題科目、勉強方法まで網羅的に解説しています。

「何から勉強すればいいの?」「効率よく勉強したい」という方は、ぜひ参考にしてください。

目次

警視庁警察官採用試験一類の教養試験とは?

教養試験とは、警察官(社会人)として必要な基礎学力や一般教養がどれくらい備わっているかを測る筆記試験のことです。

教養試験の概要

試験時間120分
問題数50問
レベル大学卒業程度
解答方法択一式(マークシート)
警視庁警察官採用試験一類 教養試験の概要(2023年度)

受験者の思考力や判断力を測る試験のため、速読・速答が求められれます。

単純計算すると、1問にかけられる時間はわずか2分ほど。マークシートへの記入や見直しの時間も考えると、テンポよく解答していくことが必要です。

実際に、時間が足りずに問題を解ききれない人は少なくありません。本番での時間配分を考えながら事前に過去問題集で練習しておくなど、十分な対策を取りましょう。

教養試験の出題科目(範囲)

思考力・判断力を問う「一般知能科目」と、高校までに習った基礎学力を測る「一般知識科目」から出題されます。

一般知能数的推理方程式や図形の計算など、思考力や計算力を測る科目
判断推理文章や条件から確実に言える肢を探し出す科目。クイズのような問題が多い。
空間把握平面、立体図形に関する科目。空間認識力や図形の理解が問われる。
資料解釈グラフや表を読み取り正しい肢を選ぶ科目。正確な計算力や処理能力が問われる。
文章理解300~400字の現代文や英文を読み、趣旨や内容に合致するものを選ぶ科目。読解力や速読力が求められる。
一般知識社会科学中学〜高校で学んだ政治経済や倫理の理解力を測る科目。
人文科学中学〜高校で学んだ地理歴史や国語の理解力を測る科目。
自然科学中学〜高校で学んだ理科(物理、化学、生物、地学)の理解力を測る科目。
警視庁警察官採用試験一類 教養試験の出題科目

このように、幅広い科目・分野から出題されるのが特徴的です。

どの科目から手をつけるのか、どの分野は捨てていいのかなど、出題傾向(範囲)を理解し、効率よく勉強しましょう。

警視庁警察官採用試験一類 教養試験の勉強方法

結論からいうと、過去問から出題傾向を読み取り、過去問題集を中心に勉強するのがポイントです。

過去問から出題傾向を理解する

まずは過去問を見て、出題傾向を理解をしましょう。

そうしないと、どの科目・単元から手をつければいいか判断できないからです。

どの科目から勉強するか

たとえば過去問を3年分みると、数的推理は5〜6問出ていますが、物理や化学は1問ずつしか出題されていないことがわかります。

試験科目202120222023
数的推理676
判断推理989
資料解釈222
現代文666
英文222
政治443
経済213
社会343
日本史222
世界史222
地理222
思想111
国語333
英語222
物理111
化学111
生物111
地学111
警視庁警察官採用試験一類 教養試験の出題数一覧
  • 第1回の出題数内訳です。
  • 上記の科目別出題数は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。

教養試験の科目数は多いですが、全科目から均等に出るわけではありません。どの科目で点を取り、どの科目は手を抜くのかを考えることが大事です。

江本

一般知能科目から着手するといいですね!

どの単元(分野)から勉強するか

また、過去にたくさん出ている単元(分野)から手をつけましょう。

たとえば、数的推理は次の4分野15項目から構成されています。

数的推理の出題範囲(警視庁一類)
警察官・消防官 新スーパー過去問ゼミ(数的推理)

このうち、もっとも出題率の高い分野は「第2章 方程式・不等式の応用」です。とくに「8 割合・比・濃度」は、8年連続で出ており、今後も出題される可能性が高いと言えます。

警視庁警察官採用試験一類 数的推理の出題範囲
警視庁警察官採用試験一類 数的推理の出題範囲
  • 第1回の出題数内訳です。
  • 上記の科目別出題数は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。

どの科目も出題範囲は膨大ですが、全分野から出ているわけではありません。出ない分野をどれだけ勉強しても0点なので、科目ごとに、どの単元(分野)が重要なのか把握してから勉強しましょう。

江本

まさか…、「連立方程式の応用」や「仕事・時計・年齢算」のような、ほとんど出ていない単元に時間を使ってないですよね?

このように、過去問から出題傾向を理解せずに勉強しても時間の無駄になりかねません。メンドーですが、まずは過去問分析から始めてみてくださいね。

過去問題集を中心に覚える

教養試験の勉強は、出題傾向に沿って、過去問題集を中心に覚えましょう。教養試験では、参考書類は基本不要(必要だとしても数的処理くらい)です。

「知識もないのに過去問?」と思うかもですが、過去問を解くのでなく、過去問を使い解けるための知識をインプットしていくのです。

具体的な進め方を言うと、選択肢ごとに見ていき、誤答を正しい文に修正しながら読み進めて(覚えて)いきます。

過去問ダイレクトナビ 日本史(実務教育出版)

このように進めることで、実際の試験では、どんな形で問われているのか、どこがひっかけ問題になりやすいのかが見えてきます。

正文化していく過程で知識も定着していくので、参考書をガチ読みするより何倍も進めやすいです。また、必要箇所がわかれば、参考書を読むときも、全部を読まなくていいので効率的

江本

スポーツと同じで練習(問題演習)を重ねないと上達できません!

復習に時間をかける

勉強において重要なのは先に進むことよりもどれだけ復習をしたかということです。

勉強できない人の多くは、先に進むことばかりに意識がいってしまい、復習をおろそかにする傾向があるので注意。復習しないと、知識は定着しにくいです。

復習するタイミングですが、僕は勉強した箇所は3日連続で見るというルールで覚えていきました。要するにその日に解いた問題は短いスパンで3回見るというものです。

1日目問題1〜10をやる
2日目問題1〜10を見直して、問題11〜20をやる
3日目問題1〜20を見直して、問題21〜30をやる…
復習スケジュールの例

とくに重要なのが翌日の復習。

勉強した次の日に復習しないだけで一気に知識の定着が悪くなります。記憶の法則で有名なエビングハウスの忘却曲線でも人間の記憶力は翌日にガタ落ちすることが立証されていますからね。

最初のうちはけっこうシンドイですが、1カ月ほど続けてみれば結果が見えてくるので、反復練習を意識して勉強していきましょう。

警視庁警察官採用試験一類 教養試験の対策に関するFAQ

警視庁警察官採用試験一類の教養試験対策でよくある質問を紹介します。

教養試験でおすすめの参考書・問題集は?

スーパー過去問ゼミ(通称:スー過去)」と「畑中敦子シリーズ(通称:ワニ本)」です。

実務教育出版が監修している参考書+過去問題集です。要点が絞られており問題+解説という構成で勉強しやすいのが特徴。

必要最低限の知識が集約されているので、勉強の導入として最適な1冊です。

知能系は少し難しいので、苦手意識がある場合は、畑中敦子シリーズから始めるといいでしょう。

教養試験の過去問はどこで入手できますか?

警視庁警察官採用試験一類の過去問は、以下の場所で閲覧・コピー(有料)できます。

  • 警視庁情報公開センター(警視庁本部庁舎1階)
  • 都民情報ルーム(東京都庁第一本庁舎3階)

また、下記記事でも問題・解答を紹介しているので、参考にしてください。

教養試験のボーダーラインは?

ボーダーラインは非公開です。

採用数や問題レベルによっても変動するため確かなことは言えませんが、合格者の情報提供や他サイトのデータから6割程度だと推測できます。

国語試験や論文試験の結果も反映されるため、教養試験は安定して6割取れるようにしておきましょう。

警視庁警察官採用試験一類 教養試験で合格点を取ろう!

今回は、警視庁警察官採用試験一類の教養試験の概要勉強方法を解説しました。

教養試験は、高校までにきちんと勉強してきた人からすればそれほど難しいわけではありません。それなのに多くの受験者が悩んでいるのは、試験科目・範囲が膨大だからです。

教養試験を効率よく勉強するには、出題範囲の理解(=過去問分析)がとても重要です。必要な科目・分野に沿って勉強すれば、これまでよりずっとラクに合格点を超えるようになると僕は考えます。

合格点は6割程度です。そんなに高くありません。なので、闇雲に無駄な勉強をするのではなく、過去の出題傾向を軸に勉強してください。

まずは科目ごとの出題範囲を理解する。
そこから始めていきましょう!

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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